能登半島地震【第25報】

浦野です。
本日夕方、1週間の活動を終え、名古屋に戻ってまいりました。現在は松田が引き継ぎ、仮設住宅の引越し準備に向けてサポート体制を整えています。今回は、昨日開催された避難所応援企画のレポートを中心にご報告します。
○困った時はお互い様 穴水町応援プロジェクト
「ほっと一息つきましょうの会」
4月17日(火)に、ボランティア連絡協議会の会議にて、「被災されて気持ちが落ち込んでいる方や疲れのある方の気分転換や元気付けのイベントをしよう」ということが合意されました。そこで、地元のボランティアグループが中心となり、21日(土)19:00から、避難所となっていたキャッスル真名井の大広間にて、避難所で生活している被災者の方約20名、在宅で避難生活を送られている方約15名、参加してくれた子どもたちの親など総勢約60名が集まり、穏やかで温かいひと時を過ごしました。
■プログラムの内容
・第1部:少年少女合唱団リトルプラネッツ(リトプラ)による合唱
「いっしょにうたわん会音(かいね)♪」
穴水小、住吉小児童25人で構成された合唱団リトプラが、「がんばろう!!穴水」と書かれた譜面を一人ひとりが持ち、『ともだちはいいもんだ』(歌詞抜粋:「友達はいいもんだ 言いたいことが言えるんだ 悲しいときは励ましあおう 心は一つさ みんなは一人のために 一人はみんなのために」)をはじめ、赤とんぼ、こいのぼり、ふるさとなど6曲を合唱しました。


冒頭では児童の代表が、「3月25日。私たちの町に大きな地震が起きました。家具などが倒れてきてとても怖かったけど、お父さんが私に覆いかぶさって守ってくれました。でも、いつもお菓子を買っていた商店街のお店が壊れて、悲しくて胸が一杯になりました。家が壊れて町の様子も大きく変わりました。でも、私たちはこれからもっと勉強して、穴水町を守っていきたいと思います。だから、皆さんも早く元気になって一緒に頑張りましょう。」と語りかけました。
リトプラが用意した歌詞などが書かれたプログラムを手に、一緒に口ずさんだり、手拍子をしたりしながら、みなさんしみじみと子どもの声に耳を傾けていらっしゃいました。
また、育児サークル「いいおかお」の母親と幼児が丁寧に折った、手作りのかぶとがみなさんに配られ、「こいのぼり」を合唱しました。サークル代表の母親からは、「私たちは地震にあって、本当に大変な思いをしました。でもこんな時だからこそ、穴水の力を出し合って、穴水町みんなで助けあい、支えあいながら、一緒に乗り越えていきましょう。」と話されました。その言葉に対し、会場中から「そうや!」という声や、大きな拍手が沸きあがりました。
第2部はカラオケ大会。「北国の春」や地元婦人会会長が「りんごの歌」を熱唱。会場が少しずつ盛り上がってきたところで、地元民謡が始まりました。社協職員や地元女性ボランティアに「あんたたちも踊りましょうよ!」と誘われ、喜び勇んでRSY浦野・松田も参加。県外ボランティアも加わり、盆踊りの輪ができました。「どなたか、一曲いかがですか?」という誘いの声に「歌うか!」と被災者の方も名乗り出
て、思いっきり美声を披露して下さいました。
最後には、再度「ふるさと」をみんなで歌い、避難所の訪問活動を中心で行ってきたTさんの「今日は楽しんでいただけましたか?日ごろの疲れが少しでもとれて、ほっと一息ついていただけましたか?今日はこのままぐっすりと眠って、これからも私たちは応援していきますので、頑張ってくださいね。」という声かけに深くうなずかれる姿が見られました。
会場を後にされる方、一服しに外へ出て行かれた被災者の方が、地元ボランティアの皆さんの「今日はお疲れ様ね縲怐vという声に「ありがとう」と笑顔で返されていました。その様子を見て、穴水町の方々の町を愛する想いや、困った時は支えあおうという心持ちが、子どもたちにもきちんと受け継がれ、今日のような大きな力となって、被災された方の心にも確かに届いたのだということを実感し、穴水町の地域の底力と魅力を改めて感じました。