村井 雑感レポート No.4

4月3日、5日に、輪島市門前町の「もんぜんや」という喫茶店で、「住宅修復説明相談会」が開かれます。この相談会は、新潟中越地震後も古民家の修復や被災住宅の再建・修復に尽力された新潟の建築士さんが呼びかけて実現したものです。地元の門前町まちづくり協議会が主催し、金沢職人大学校と日本民家再生リサイクル協会とが共催するそうです。こういう内容の相談会がいち早く地元で開催されるということは、先行きの不安を抱えている被災者にとってはありがたい催しの一つではないでしょか?今、被災者は例えば全壊と認定されても、状況によっては「修復できるなら、建て替えでなくても?」というようなことで悩まれる方もおられるのでしょう。いづれにしろ、正確な情報が今一番欲しい時で、情報が入らない、もしくは情報が混乱することが不安を助長させるものだと思います。「中越・KOBE足湯隊」が、現地では大変好評ですが、次ぎに必要なのは、こういう内容も含めた「なんでも相談」だと思います。人に聴いて貰ったり、とにかく人に話すことでどれだけ不安は解消されるか、「相談」のやり方で効果は大だと思います。実は、「足湯」も相談の変形パターンです。


 1999年トルコマルマラ海地震のあと、トルコ心理学協会が登録していた15,000人の専門家をすべての避難所(テント村)に派遣し、二人一組で相談業務をしておられたのを思い出します。日本には、阪神・淡路大震災以来「阪神・淡路まちづくり支援機構」という弁護士・土地家屋調査士・建築士・司法書士など9つの「士」稼業の方々が集まった機構があります。こうしたあらゆる専門家の方が、災害時には広域の、横断的なネットワークを結成し、すぐさま被災地に入り、避難所に張り付くというような体制がとれれば、被災者に取っては大変元気のでることではないかと思います。
 現地からの報告を聞くと、発生から1週間が経ち被災者のイライラもピークになりつつあるためか、避難所で役所の人たちに詰め寄ったりというケースが目についてきているとのことです。政府および行政は、いち早く復興の総合計画を出されることに尽力して頂きたいと願うものです。