本日のレスキュー VOL4 能登半島 穴水町にて(6月9日)

岩瀬です。6月9日10日に短い間ですが能登半島へ行ってきました。今回はその振り返りをしたいと思います。
6月9日の夜、穴水町の商工会横でカフェ・ローエルという復興祈願を込めたイベントが行われました。カフェ・ローエルは今回だけでなく不定期に開催されるお祭りのようなものです。このカフェ・ローエルというイベントに、名古屋からおにまんじゅうを持って向かいました。能登鉄道の穴水駅を下りると、民家や商店街がありました。すぐ目に入ったのは“危険”などと書かれた応急危険度判定の黄色い紙でした。実は被災地と呼ばれる地に行ったのは初めだったので、やはり衝撃的でした。
○で、ローエルって何だ?
カフェ・ローエルって、なんだかお洒落そうな名前だなぁとも思いますが、同時に一体どんな意味があるのか気になったので調べたところ、天文学者のパーシバル・ローエルという人が穴水町に訪れたことを由来としているそうです。
○イベントの準備の様子
夕方4時くらいに到着したところ、川沿いにある会場で地元のおじさん、おばさん達が中心となり出店だとか、カフェ・ローエルの見所といえる川沿いや商店街沿いにろうそくを並べる準備をしていました。ろうそくは、単にたてるのではなく、カラフルな色を塗ったペットボトルの中に砂とろうそくを入れて並べるということで、ペットボトルの上のほうをカッターで切り取る作業をしていました。何本くらいあったのでしょうか…?相当な数でした。
この日は全国的に雨で、降ったり止んだりの繰り返しでしたが、「雨まだふっとるねぇ縲怐vと言う声は出たものの、特に怯むことなく着々と準備は進みました。
私が来たとき、「名古屋から何しにきたの?」「イベントやると聞いたので名古屋の名物もって参加させてもらいに来ました(そのまま)。」という会話からはじまり、なんとなく一緒に作業をしながら、「今立ってる場所は地震で斜めになったんだよ」「裏にあった家がつぶれた」など地震が起こったときの事や、穴水町の話を聞かせてくれました。
○イベントの様子
川沿いに並べたり、ピラミッド型に積み上げられたペットボトルの中のろうそくに火が灯り、公民館の様な建物の壁にはCAFE ROWELLと言う文字がろうそくを掲げて作られていました。
とうもろこしやイカ焼き、蕎麦やジャージャー麺、コーヒーやお菓子、能登ワインやビールの出店(ここにおにまんじゅうが参加!)を出したり、地元の子どもたちの合唱団の発表を行ったり音楽を流したりとにぎわいました。
イベント開始は18:00、どこから沸いてきたのだろう?と思うくらい子供の姿(幼児から中学生くらいまでの)が現れました。穴水町は高齢化が進んでおり、子供はあまりいないのではと勝手に思っていたので、想像以上の子供達の参加に、正直圧倒されてしまいました。主体となって運営している大人達は、ビールや能登ワイン、手間をかけて入れたコーヒーを飲みながらゆったりとした時間を過ごしていました。
 おにまんじゅうの売り上げといえばまずまず、「おいしかったから!」と、再び買って帰る人も見えましたが、隣には京都から来た茶団子があり、食べやすさの違いか団子のが若干人気がありました。
 また、出店のために手作りのケーキを作ってきた方もいました。そのケーキは珍しく、中身はフルーツかな?と思っていたらなんと惣菜が入っていました。作った本人は日本でも数少ない惣菜アドバイザーだそうです。ご高齢なのか、売り場には顔を出さずお会いすることは出来なくて残念でした。機会があればお話してみたいものですね。
○イベントの片付け
準備に手が込んでいたため、やはり片付けも大変そうでした。商店街や川沿いに並べたろうそくとペットボトルの回収、ただ回収するだけでなく中の砂とペットボトルを分別しなければならないのでそれだけでも相当な労力が必要です。
 私たちは旅館にご迷惑をかけてはいけないということで途中で帰りましたが、住民の皆さんも当日中に片付けるのは難しかったようで、次の日の早朝にも行っていたそうです。
大変だなぁと思うと同時に、1つの行事に対するものすごいパワーを感じました。労力を惜しまないそのパワーは、きっとこれからの町の復興に反映していくんだろうな、と勝手ながらに思いました。
次回のカフェ・ローエルは8月に開催されるそうです。