新潟県中越沖地震[第39報]

皆さま

清野です。昨日に引き続き、9月1日から2日に活動された、愛知県内の市町村社協の職員・Iさんの寄り添いプロジェクト活動報告を配信させていただきます。

■刈羽村災害ボランティアセンター 活動報告
9月2日(日)の活動
・7:00。起床。高町ビレッジは本来は日曜日の朝食は休みだが、調理員の方がボランティアで用意してくれた。本当にありがたい。現場に行かなくてもボランティアを応援してくれる。これも大事なボランティアだと感じる。
・8:30。全体ミーティング。今日は生活支援チームとしてフリーでBさんと一緒に仮設に住んでいる気になる方へ訪問する予定。さらに集会所での活動が中心となる。

・ミーティング終了後、独居で住んでいる仮設住宅を3軒回るが全員不在。その中のAさんからは、自宅に戻るという話を聞いていたので、車で自宅へ向う。声を掛けると家の中で整理をされていた。Aさんは、仮設住宅へ保健師さんの巡回が来たとき、体調不良を訴えることができず、Bさんとの関係ができていたため、3日間我慢していたことを伝え、病院へ行ったという話を聞いた。
・Aさんは、仮設へ持っていくものを整理していた。赤紙ということもあり、障子も破れ、ふすまが動かない状況であった。話を聞く中で、今日の朝も食事も取り、声も明るく以前よりだいぶ元気になったと聞いた。気持ちも少し落ち着いて前を向けるようになったと。だから写真も全部処分し、過去を振り返るより前を向いていこうという気持ちになっていると聞いた。

・現在の体調は、日中生活では腰は痛いということだった。でも自転車に乗ることは平気で、車で5分かかる距離を自転車では全然平気とのこと。被災前は今度閉鎖するスーパーにも自転車で行っていたとのこと。
・独居ではあったが、近所の人も気にかけてくれ、逆に独居だからこそ気を遣わずにお茶をしに家に遊びに来てくれて談笑していたという。だから、災害ゴミの搬出にしても近所の人がAさんの分も持っていってくれて、近所の方が捨てるときに一緒に捨ててくれたという。本当にありがたいとのことだった。
・仮設の隣の家族に小さい子どもがいて、最初は無反応だったが、最近は寄ってくれるようになってきて、かわいいと思っている。
・自宅については、10月頃に電気・ガス・水道を止めようと思っているとのこと。寒くなれば帰ってくることもできなくなるし、少しずつ仮設へ運んで、落ち着いたら止めるとのこと。こればっかりはどうしようもないと。
・今度NHKの取材が来るとのことで、本当に全国から駆けつけてくれたボランティアさんや、近所の方の支えがあって今があると思っている。たしかに落ち込んだ時期もあったが、いろいろな方の支えや励ましがあって、自分も頑張らなくてはと思っている。
・話を聞いた後、仮設に戻るから必要なものをもっていくよとBさんが声を掛け、健康のためにとバランスボール、額に入った写真、高級クッション、傘立て、台を車に積め仮設に戻る。

・仮設に戻り、本部から集会所の広さを測ってほしいとの連絡がBさんに入る。明日より子どもも学校に行くことになり、集会所をサロン的なレイアウトにしたいということでカーペットの購入をするために測ってほしいとのことだった。サイズを測った後、本部へ戻り一息する。
・状況も落ち着いているため、かき氷セットを持って再び集会所へ戻り、ぴかぴか隊の子どもたちとかき氷づくりを行う。子ども達は、自分の分は自分で作りたいという気持ちが強く、時間がかかる子もいたが、自分の順番がくるまで待っていた。かき氷も落ち着いた後、仮設に住んでいる中学生の女の子が自分から片付けをしてくれた。
・集会所は、ぴかぴか隊のサポートする長期に入っている高校生ボランティアが子どもたちの遊び相手になったり、サポートを行っていた。また、学生ボラも1名おり、リヤカーに子どもを乗せ汗だくになりながら一緒に遊んでいた。昼食も集会所で食べようということになり、物資のレトルトご飯と牛丼カレーをみんなで食べた。

・昼食も終わり、片付けが終わった頃仮設に住んでいる70歳ぐらいのCさんが集会所に足を運んでくれた。ボランティアがいて、話を聞いてくれると聞いてやってきたとのこと。話を聞き始めると、8月15日から仮設に住んでいるが、地元の方が仮設のどこに住んでいるかわからないとのこと。また、この集会所に地域の方と集まって話をする機会があればよいとの希望を持っておられた。
・いろんな話をしていただき、途中から外で一緒に煙草を吸いながら1時間半ほど話を聞いたが、またこれから集会所に来るということでCさんは帰っていった。聞いた話を生活支援チームのスタッフに伝え、本部へ希望を報告するとの回答を聞く。

・Cさんの話を聞いている間に、集会所はサロンのレイアウトを決め、セッティングや片付けを行っていた。これからは生活支援員が常駐することになると聞き、いろいろな声を受け止めて生活をサポートしていくことになると推測する。
・刈羽を離れる時間も迫り、本部へ戻る。お世話になった方にお礼を言い、現地を離れる。帰りに柏崎災害VCに寄り、愛知へ戻る。

■仮設住宅での個別訪問「寄り添いメモ」(8月24日)より
・買い物は大変。仕事帰りに買うようにしている。
・同居しているおじいさんが「ここにいても暇なので」と、自宅とは別のところにある工場で日中過ごしている。母親が仕事の帰りに送迎している。
・高齢の母親は福祉施設のロングステイ(ショートが災害時ということで延長されていた)を利用していた。26日に仮設に入居し、母親を引き取る予定。ただし、引き続き週何日かはショートステイを利用する。今まで、若夫婦と一緒に暮らしていたが、若夫婦は別の仮設に入居し、別居となった。

皆様方のさらなるご協力をよろしくお願いいたします。

★災害ボランティア活動支援募金★
郵便振替口座:00920-7-75997
加入者名:震災がつなぐ全国ネットワーク
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