【第8報】8月28日からの大雨洪水について(名古屋市)

皆様
栗田です。お世話になります。
9月1日付でRSYスタッフとして勤務していただくことになった関口威人さん(元中日新聞記者)に早速現場に入ってもらいましたので、報告させていただきます。
今回の水害被害を受け、名古屋市ボランティアセンターが正式に立ち上がり、中村区での活動に参加しました。中村区社協には14人のボランティアが朝から集合。約160戸の床上浸水被害があった区内で、被害が集中した米野、柳、本陣、日比津の4学区はこの土日に地域やボランティアの協力でかなり片付けが進んだため、それ以外で被害のあった区中西部の千成、稲葉地学区を2班ほどの体勢で回り、ニーズを掘り起こしました。
発生4日目の週明けというタイミングもあり、片付けなどのニーズはほとんどありませんでしたが、「(喫茶店に)20センチは水が入ってきて、なかなかひかなかった」「自分のところのゴミが50メートル先の交差点まで流されていた」などと、被害の大きさを表す生々しい話が聞けました。ボランティアに関しては「そんなのあるの?」「うちはたいしたことないでいい」という声が多く、明らかに床上の被害があり、後片付けの最中であっても、遠慮される家もありました。声かけとともにボラセンのチラシを配って、理解していただくよう努めました。
一方、今回の特徴として区内で少なくとも4件、1階が「半地下」のアパート・マンションが被害を受けていました。1件は借り上げの社宅扱いにしている会社の社員らが片付けをしていましたが、その他はアパートの管理会社が住人をホテルなどに避難させているらしく不在、あるいは業者が片付けに入っており、実態がつかめませんでした。こうした「半地下」の造りが流行るのは、建築の高さ制限などを最大限クリアするためと思われますが、防災面から見れば非常に危険、にもかかわらず被害の実態が見えにくい、都市型災害の課題のように思われます。
反省会では
・もっと立ち上げが早くてもよかった。
・自治会長や民生委員さんらも、人、地域によって温度差がある。
・ニーズをあがってくるのを待っていてはだめ。
・行政が自治会長らとの調整をする間に動かないといけない。
・「やってあげる」ではなく「させていただく」というつもりやらないと受け入れられない。などの意見が出されました。