[報告]中国四川大地震パンダタオルプロジェクト第6回現地報告会

みなさま
お世話になっております。3月24日に名古屋国際センターで中国四川大地震パンダタオルプロジェクト第6回現地報告会が行われましたので、ご報告いたします。
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今回の報告会には、プロジェクトの立ち上げ当初から、作業部会やパンダタオルづくり、パンダキットの寄付など、様々な形で支えてくださったボランティアさんを中心に約30名がおいで下さいました。
RSYスタッフより、約1年半に渡るプロジェクトの取り組みを紹介した後、3月上旬の第4次現地訪問に参加したメンバーより、活動の報告がありました。
今回の訪問の目的には、「親睦を深める」「生きる力を学ぶ」「日本の減災の知恵の提供」の3つを掲げていました。
実際の取り組みとしては、2日間を通じて
・光明村で開催されたイベントへの参加(プロジェクトの紹介と日本の歌と踊りの披露)
・炊き出し(豚汁・おにぎり)
・手作りパンダタオル&防災頭巾教室の開催
・棚花村で「語り部」を囲んでの意見交換
・観光地化している被災エリアの見学
などを行いました。
特に、これまでパンダタオルを介して何度も訪問してきた光明村の方々との交流では、「言葉が通じない中でのコミュニケーションは大変だったけど、一緒に炊き出しのおにぎりを作ったり、パンダタオルを作ったりして楽しい時間を過ごすことができた」「パスタオルで作る手作り防災頭巾を村のお母さんたちと一緒に作ったが、子どもが自転車に乗る時にかぶらせたいと真剣に取り組んでくれる姿に感動した」と目的以上の収穫があったことに、みな感激している様子でした。
その後、ゲストでお迎えした吉椿雅道さん(CODE海外災害援助市民センタースタッフ)が、地震発生からまもなく2年を迎える四川の現状について報告してくださいました。
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「次々と起こる災害により、中国国内ですらも地震のことは忘れさられている状況がある。再建は9割方進んだと言われる一方で、支援から完全に取り残されている地域が山間地などで存在している。家が再建できても、借金の返済とそれに伴う仕事の確保等の問題が突きつけられ、女性までもが出稼ぎに出ねばならないという深刻な課題を生んでいる。しかし、そんな苦しい中でも、被災された方々は希望も見出している。大きな被害を受けた村で唯一のお医者さんに、2歳になる孫がいるが、『地震の時には日本人のボランティアがたくさん来て助けてくれたことを語り続けたい。そしていつか子どもを日本に留学させたい』と話してくれた。日本とのつながりをこのように捉えて頂けてうれしく思った。」とコメントして下さいました。震災直後からいつも被災された方のそばにいる吉椿さんだからこそ、聞くことができた言葉であったのだろうと感じました。
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パネルディスカッションでは、パンダタオルプロジェクト翻訳ボランティアとして関わってくださっている施さんが、「中国の村の人たちは、それまで『ボランティア』という概念はあまり持っていなかったと思う。だから、中国のために多くの日本人のボランティアが力をかして下さった姿が、中国人に与えた感動は大きい。私もパンダタオルプロジェクトに関わり、大したことはできなかったけれど、ボランティアについて考える機会を与えていただいたことに感謝します。」とお話下さいました。
最後に短い時間ではありましたが、お茶とお菓子を囲んで、参加者同士の交流会を開催し、お互いの想いの共有を図ることができました。
今年度の取り組みは、株式会社ラッシュジャパン「LUSHチャティーバンク」より助成金を頂き実施することができました。また、キットの準備、パンダタオルの作成、イベントの開催等1000名を超すボランティアの皆さんが、この活動を支えて下さいました。さらに、現地でのコーディネートや情報提供などについて、丁寧にご対応下さった吉椿さんの存在なくしては、ここまでの活動は実現できなかったと思います。この事業に関わって下さった全ての皆さんに心から感謝致します。本当にありがとうございました。
[今後について]
今回お届けしきれなかったパンダタオル約150個については、名古屋市千種区に拠点を置く「日本中国友好協会愛知県連合会」を通じて、7月頃に被災した子どもたちの手に届けて頂く予定です。また、震災から2年の節目を目指して、こ
れまでの活動を報告書にまとめ、ご協力頂いた皆さんに送付したいと考えています。CODEから発信される被災地の情報は、MLやHPなどを通じて引き続き皆さんにも提供していく予定です。
プロジェクトの2大目標であった、パンダタオルのお届けと交流は、ほぼ達成できたため、今後はこれまでのような積極的な取り組みは一区切りとなります。
しかし、ここで生まれ、育まれた被災地を想う心や、ボランティアの輪を今後も大切にし、引き続き現地の復興の経過を見守りつつ、被災地の現状に沿った支援を、可能な限り検討していければと思っています。今後ともご理解とご協力をよろしくお願い致します。
また、3月4日~7日に訪問した「中国四川大地震パンダタオルプロジェクト 第4回現地訪問 報告書」はこちらからご覧ください↓
dai4gigenchihoukoku.pdf