宮城県七ヶ浜町報告【第71報】帰ってきた「名古屋カフェ」

皆さま
お世話になっております。
先月、七ヶ浜きずな館にて活動させていただきましたボランティアの勝田です。
2月末の出来事を振り返り、名古屋事務局からご報告いたします。
春休みを利用し、名古屋学院大学さんから2便のボランティアバスが派遣され、きずな館を拠点に活動をしてくださいました。まず第1陣は2/25からの5日間。11名のメンバー全員がスポーツ健康学部を専攻しているスポーツマン!という、元気いっぱいの陣でした。
以前からRSYと繋がりのあったこちらの大学から、これまでにも多くの学生さんが七ヶ浜で活動をしてくださっています。そして、名古屋学院大学ボラバスといえば「名古屋カフェ」。約5か月ぶりに「名古屋カフェ」が七ヶ浜に帰ってきたのです!
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この「名古屋カフェ」というのは名古屋名物を住民の方に食べていただきながらのお茶会イベントで、これまでのメニューには鬼まんじゅうや五平餅などがありました。
名古屋学院大学生さんが企画の中心となり、昨年8月、9月に計5回、大規模半壊以上で応急仮設住宅以外にお住まいの方々(民間のアパートを借り上げるなど)を対象に開催されました。
参加された住民の中には名古屋カフェのリピーターさんや、それをきっかけにイベントに足を運んでくださるようになった方もいらっしゃったそうですよ。
そして6回目の開催となる今回。メンバーが用意した名古屋メニューは小倉トースト。
さらに、スポーツ健康学部ということで、みんなで楽しめる「健康体操」というのを考えてきてくれました。
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この健康体操、どういうものかというと…
住民の方々も学生さんも一緒になって2人組、3人組になったり、全員で輪になったり、ボールを使ったり、手をつないだり、「しりとり」をしたり!
単純な動作なのに体も頭も使いながら、コミュニケーションも取れて、みんなが自然に笑顔になれて、とにかく楽しい~!!参加者のことを思い、一生懸命考えてきたメンバーの気持ちが伝わるステキな体操でした☆
体も心もほぐれた後の名古屋カフェはみんなわきあいあい、さらににぎやか♪
小倉トーストは大好評で、「うちでも作りた~い!」との声も上がる程。
作り方を聞いてくださる方もいましたよ!イベントが終わった後にもご家庭で名古屋名物を食べていただけたら… なんだかとってもうれしいですよね☆
今回の名古屋カフェは全部で3日開催。1日は七ヶ浜で、もう2日は七ヶ浜から場所を移し、宮城県宮城郡亘理町の応急仮設住宅の集会所が会場となりました。
亘理町は宮城県南部の太平洋沿岸、阿武隈川の河口に位置する町で、この町もまた津波により甚大な被害を受けられています。
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RSYきずな館事務局と親交のある『亘理ささえあいセンター「ほっと」』さんから機会をいただき、スタッフの方々のお力添えをいただきながら活動させていただきました。
当日の元気いっぱいの呼び込みの成果もあり、参加者30名以上の方が参加してくださいました。
その時の様子はほっとさんのブログでも紹介してくださってます。
2/24 旧館仮設住宅 集会所 にて 
2/25 舘南仮設住宅 集会所 にて 
3日目の3/26、七ヶ浜では前回同様に大規模半壊以上で応急仮設住宅以外に住んでいる方々を対象に中央公民館の一室を利用して開催されました。
この日はあいにくの大雪ということもあり、参加者は10名程と少人数。
メンバーにとっては、応急仮設住宅とは異なる状況で、いろいろな場所に散り散りになって生活されている方々が集まるということの大変さ知る出来事でもありました。
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そんな中でも足を延ばしてこの場に来てくださった方々へ感謝でいっぱいになったのは、メンバー全員同じ気持ち。人数に関わらず健康体操では笑い声が絶えず、この日の名古屋カフェではそれぞれが住民の方一人一人とじっくりお話しすることができたようです。
この3日間、彼らが聞いた住民の方々のつぶやきを聞いてみると、津波の恐怖、生活の不便さ、今後の不安の他に、こんな声もありました。
「地震が来た時に大事なのは準備しておくこと。避難場所などしっかり決めておくんだよ。」
「家族、親を大事にね。」
「もっとこういう場を増やしてほしい。若い子にパワーをもらえるよ。」
「人はそれぞれ個性があって役目がある。頭が悪くてもできることがある。
あなた達は若いのだから、いろんなことにチャレンジして日本を支えてね。」
若いパワーと思いやりの溢れる彼らだったからこそ、伝えたかったのかな…と思いました。
そして、この声を聞いたメンバーは「必ずまた来る」「離れていてもできることがあるんだと感じた」と話してくれました。