【第4報】平成28年熊本地震に関わるRSYの支​援活動について(4月21日)

皆様
RSY事務局です。
現地入りした浦野・松永からの報告です。
今回は、被害情報が見えにくく、外部支援者からの応援があまり入っていなかった熊本県西原村を中心に、状況把握・支援活動を行いました。
▼現地情報・活動の様子
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●大分県竹田市社会福祉協議会を訪問
早朝、大分港に到着。給水・プロパンガスの調達のため、大分県竹田市社会福祉協議会を訪問。社協の一画に福祉避難所が設けられ、当事者・家族共に、自主避難者150名~200名を受け入れている様子。日中は高齢者の姿が目立ち、新聞を読んだり、避難者同士でおしゃべりするなど、十数人が静かに過ごしていた。市内では車中泊の方も多いため、今後は全体像の把握も重点的に行っていくとのお話。
●熊本県西原村へ
・人口約7000人、高齢化率約24.6%。
・ライフライン:全村で断水。いまだ復旧の目処は立たず。独自で水を引いている集落(オノ・ハイドコ地区)では水の確保が出来ているが他は給水車頼み。
・全壊家屋344世帯、半壊家屋1087世帯(4月21日現在)。被害が最もひどいのは「布田地区」で、集落の2分の1に家屋被害が見られる。応急危険度判定士はまだ派遣できておらず、家屋被害の暫定的な確認は地元消防団が中心で行っている。
・俵山に亀裂が入り、土砂崩れの危険が高まったことで、5つの周辺集落が進入禁止となり、約300世帯が当面戻れない状況。
災害ボランティアセンターは来週中旬立ち上げを目指して準備中。対応可能な職員が5名しかいないため、外部からの応援が欲しいとの希望あり。
・物資倉庫には、食材や日常品(米・きゅうり・たまご・レトルト食品、オムツ・衣服、トイレットペーパーなど)が集積(量はさほど多くない)。
【一般避難所・自主避難所の様子】
・指定避難所は6箇所、行政が把握できている自主避難所は5箇所であり、2000人以上の方々が避難生活を送っている。自主避難所は小規模も含めると数が増える見込み。
・小規模の避難所には高齢者が多く、食事もおにぎりや菓子パン中心。各家から食材を持ち寄りながら炊き出しを行っており、60代の避難者が炊き出し担当となっている。食材は村の物資倉庫にもあるが、なかなか食材を取りに行けないこともあり、地元住民がボランティアが自主的に配達を行っている姿もあった。特に「野菜が足りていない」「温かいものが食べたい」という声多数。
・全体的に50代~60台世代はプライバシーが守れる車中泊が多い。ほとんど眠れていない様子が伺える。
【福祉避難所の様子】
・地元の社会福祉協議会は「福祉避難所」を設置。介護の必要な高齢者を中心に、約40名が避難。もともと介護保険事業を行っていることもあり、介護用ベッドやポータブルトイレなどは整っている環境。
・余震が続くため、すぐに外に出れる準備をということで、室内は土足可としていたが、余震が落ち着き、衛生状態も少し悪くなってきたため、なるべく早く下足・上履きの区分けの改善を行う予定。
介護保険事業に関わる職員が24時間体勢でケアに当たっており、当事者家族や地元住民がボランティアとして見守りをサポート実施中。しかし、ほとんどの社協職員が被災していて、心身の疲れが重なり余裕のない状態のため、福祉専門職の派遣を切望している。また、話し相手や子どもの遊び相手など、日中活動をサポートしてくれるボランティアが欲しいとの声あり。
【障害者福祉施設】
「NPO法人にしはらたんぽぽハウス」では、就労継続支援B型、地域活動支援センターを運営。約30名が利用。今回の地震で施設が被害を受け、事業継続がストップしており、利用者は在宅か車中泊で過ごしている。一部の利用者・家族、職員が避難生活を送っており、近隣の避難所(入居者約150名)へ3食の食事提供を行っている。職員からは、できるだけ早く施設内を片付け、事業を再開させたいとの声があり、できれば炊き出しを手伝ってくれるボランティアが欲しいとの要望
▼RSYの支援
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・頼政氏と共に、役場・社協と共に現在の課題を共有。食事や福祉避難所に対する救助法の適応加納な範囲の説明や、災害ボラセンの立ち上げ時の不安点などについて聞き取り。
生活協同組合連合会アイチョイス様よりご提供頂いた食材を使って、要望のあった村民体育館へ避難所へ150人分の豚汁を提供。RSY松永、被災地NGO恊働センター頼政さん、三木市社協の職員の方などの協力を得て実施。住民からは、「久しぶりに野菜が食べられる」との声多数。残りの食材はたんぽぽに寄付させて頂き大変喜ばれた。
・中部土木株式会社様からご提供頂いたトイレカーは、西原市社協の要請により、災害ボランティアセンターに設置予定。
▼被災された方の声
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・避難所に来てもう3日。足が悪いから迷惑をかけるけど、余震の中家にいるより知っている人に囲まれていられるから安心している。食事内容も充実していてありがたい(たんぽぽ避難者・80代)
・一人暮らし。ぎりぎりまで家にいたかったが、2回目の揺れで山に亀裂が入りやむを得ず避難した。家からどうしても離れたくなかったが仕方がない。家のことはとても気になるが、集落ではなくなった人もいて、命が助かっただけでもありがたいと思わなければダメだと自分に言い聞かせている。(80代・男性)
・1週間動き続けて、何がなんだか分からなくなっている。でももっと大変な人は大勢いるので今は頑張らなければしょうがない。(施設職員)
・電気は来ているので、水をもらってお米をたいている。食糧が買いに行けないので、物資倉庫にもらいに来たけど、ほかの人も欲しいだろうから、今日の分だけもらって帰る。夜寝るのは車の中。お風呂も1週間ずっと入っていない。自衛隊のお風呂って誰でも使っていいの?(使えますよと回答)。(70代後夫妻)
▼地元ボランティアの声
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(熊本有機の会・Tさん)
農家をやっているが、物流がとまっているので出荷できず、野菜があるので避難所を回って届けている。大きい避難所は外部からの炊き出しも入っているが、100人以下の小規模のところには、おにぎりとパンだけのことが多いので、なるべく野菜をとってもらいたいと思い届けている。せめて温かい汁物だけでもあれば、喜んでもらえると思う。
(地元介護ボランティアの声)
自分の家は大丈夫だったので、何かできればと思ってきた。以前介護職だったので、見守りぐらいはできるかと考えた。しばらくお手伝いできれば。福祉避難所のお手伝いをしているが、職員さんたちもとても疲れている。お年寄りたちの話し相手になってくれる人がいるだけでもありがた
▼寄付募集のお知らせ
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活動支援金をお寄せいただくことは、
被災地の為に現地に行って活動するのと同様にとてもありがたいです。
大切に使わせて頂きますので、どうぞよろしくお願い致します。


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