いのちをまもる智恵

減災に挑む30のストーリー
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いのちをまもる智恵大募集!

いのちをまもる智恵ではみなさまの
智恵を大募集しています!

監修・プロフィールページです

「いのちをまもる智恵」制作委員プロフィール・応援メッセージ

渥美公秀(あつみともひで)

渥美公秀氏

1961年 大阪府生まれ。神戸大学文学部に勤務していた時、自宅のあった西宮市で阪神・淡路大震災に遭い、避難所などでボランティア活動に参加した。これをきっかけに災害ボランティア活動の研究と実践を続けている。

専門は、グループ・ダイナミックス(集団の人間科学)。1997年より大阪大学大学院人間科学研究科ボランティア人間科学講座、2005年より大阪大学コミュニケーションデザイン・センターにて、減災とボランティアをテーマに研究している。

また、特定非営利活動法人日本災害救援ボランティアネットワーク理事も務め、台湾集集大地震、イラン南東部地震、新潟県中越地震など国内外の災害現場に身を置いて、救援、復興、防災における減災とボランティアの関係について研究と実践を継続している。研究活動の詳細は、http://cdv.hus.osaka-u.ac.jp/を参照のこと。主著『ボランティアの知』(大阪大学出版会)。

栗田暢之(くりたのぶゆき)

栗田暢之氏

1964年岐阜県生まれ。阪神・淡路大震災時に、当時勤務していた大学の学生ら述べ1500名とともに約2ヶ月間現地で被災者支援にあたった。

地元愛知に戻った後、災害救援のボランティア団体の設立に携わり事務局長に就任。その後同会のNPO法人化に奔走し、常務理事兼事務局長を経て現在に至る。1998年には震災で駆けつけた全国の有志と「震災がつなぐ全国ネットワーク」を設立し、KOBEの教訓をシリーズ化したブックレットの編集長を務めるなどし、現在は代表を務める。これまで約30ヶ所の被災地支援に携わり、2000年東海豪雨水害時には「愛知・名古屋水害ボランティア本部」の本部長を務めた。平常時は、地域防災、災害ボランティアなどをテーマにした講演会講師や減災に向けた様々な事業の企画・運営に取り組んでいる。また内閣府、国土交通省、愛知県、名古屋市、全国社会福祉協議会等の各種検討会委員も多数歴任している。

吉椿雅道(よしつばきまさみち)

吉椿雅道氏

1968年 福岡県生まれ。

幼少より武道を学び、大学在学中、東洋医学(整体、気功など)の先達に師事する。

またそのかたわらNGO(先住民、山岳少数民族の支援活動)に加わる。

1995年阪神淡路大震災直後に兵庫区、長田区でボランティア活動を行う。その後、福岡に県外避難者を支援するボランティアグループを立ち上げる。‘99年より‘02年までアジアを歴訪。各地の伝統医療やNGOの現場を見て歩く。04年中越地震では被災地NGO協働センターのスタッフとして「足湯ボランティア」などの活動を行う。05年パキスタン地震、06年ジャワ島地震の現場にCODEスタッフとして派遣される。現在、全国各地の防災・減災の智恵を拾い歩いている。

花村周寛(はなむらちかひろ)

花村周寛氏

1976年大阪生まれ。デザイナー。専門はランドスケープデザイン。民間オフィスにて、オープンスペースの計画設計や海外の都市計画設計などに携わった後、2005年度より大阪大学コミュニケーションデザイン・センター(CSCD)の特任教員。大学ではアートやデザインの講義を持つ傍ら、地下鉄工事現場でのアートイベント企画と展覧会場のデザイン、震災崩落現場の空間デザイン、近代建築や市民病院でのアート制作、家具やプロダクトのデザイン、映画・映像を通じた表現活動、大学キャンパスを対象にした情報デザインプロジェクトの運営など、「風景」を切り口に横断的な表現活動に取り組む。

2004年〜2005年京都造形芸術大学非常勤講師。2006年には『マゾヒスティック・ランドスケープ』(学芸出版社)を出版(共著)。

2006年度からは船場アートカフェのディレクター及び大阪府公園協会発行の雑誌「OSOTO」編集委員も勤める。

関嘉寛(せきよしひろ)

関嘉寛氏

北海道生まれ。専門は現代社会論(特に、公共性をめぐる問題)。修士論文では社会運 動論を扱うが、社会変革のためにさらにかかわりやすい活動に関心を持つ。その時に、 阪神・淡路大震災が発生。その後、大阪大学大学院人間科学研究科ボランティア人間 科学講座の助手となり、ボランティアを対象とした研究を始める。2004年の中越地震 を期に災害研究をはじめる。2005年より大阪大学コミュニケーションデザイン・セン ターに派遣される(現職)。

菅磨志保(すがましほ)

菅磨志保氏

1971横浜生まれ。専門は社会学(災害社会論、ボランティア・市民活動論)。 東京都立大学大学院修士課程在学中に阪神・淡路大震災が発生。 親戚が被災し、支援に入ったのがきっかけで災害研究に携わる。
修士課程修了後は東京都社会福祉協議会・東京ボランティア・市民活動センター 専門員、東京都生活協同組合連合会・(財)消費生活研究所研究員を経て、2002 年人と防災未来センター専任研究員、2005年から大阪大学に新設されたコミュニ ケーションデザイン・センターに着任(現職)。現在、研究・教育活動に従事。

宮下太陽(みやしたたいよう)

宮下太陽氏

1981年大阪生まれ。専門は社会心理学。立命館大学文学部卒業後、名古屋大学大学院修士課程に進学。研究室の先輩に、栗田がいたことをきっかけに災害研究に携わる。修士論文では、名古屋市の災害ボランティアコーディネーターの方々を対象に調査を行った。2008年4月より鞄本総合研究所に入社。

中村妙(なかむらたえ)

中村妙氏

1968年 大阪生まれ イラストレーター。

セツ・モードセミナー卒。グラフィックデザイン事務所勤務を経て、1994年にフリーのイラストレーターとして独立。広告、雑誌、商品パッケージなど、 出会いの流れに身をまかせて地道に活動しながら、趣味の銅版画も修行中。2005年にはリサイクルをテーマにした絵本『ハルとユウ』(万象堂)を共著。

特定非営利活動法人レスキューストックヤード

レスキューストックヤードロゴ

1995年7月、阪神・淡路大震災被災者支援の継続とその教訓を地元に還元するなどを目的に設立したボランティア団体。

「震災から学ぶボランティアネットの会」を発展的解消し、2002年3月に法人化。「緊急時はもとより、平常時から助け合い、支え合うボランタリー精神豊かな社会の構築」を目的に、緊急時の被災者支援活動のほか、災害ボランティアコーディネーター養成事業、地域防災力向上のための事業、災害時要援護者に関する事業、産官学民のネットワーク化推進など、減災に向けた多岐にわたる事業を展開している。事務所は名古屋市千種区。会員は現在約250名/団体。2003年および2005年防災功労者防災担当大臣表彰受賞。

大阪大学コミュニケーションセンター

大阪大学コミュニケーションセンターロゴ

2005年、大阪大学に新しく設置されたセンター。専門家と専門家ではない人々との間のコミュニケーションのあり方とそのデザインについて、文理融合的な研究と実践を重ねている。減災だけでなく、科学技術/臨床/アートといった分野、あるいは分野を超えたコミュニケーションのあり方に注目して分析し、より効果的なコミュニケーションをデザインすることを目指して研究と実践を進めるユニークなセンターである。本書では、減災コミュニケーションデザインに取り組むメンバーが参加し、編集協力と企画・デザインを行った。詳細は、http://www.cscd.osaka-u.ac.jp/を参照のこと。

冊子にあたっての応援メッセージ

体験を智恵に、智恵を減災に

室崎 益輝氏
総務省消防庁
消防大学校
消防研究
センター所長
室崎 益輝

自然は時として大きな牙をむいて人間を襲う。それにより人間は大きな犠牲を強いられることになる。がしかし、人間はその犠牲を糧に多くのことを学ぶ。その学びは、自然と共に生きていくうえでの「減災の智恵」を生みだす。そして、この智恵を次の備えとして生かすことによって、災害という自然の牙を和らげ、押し寄せる被害を軽減することに成功する。ただそのためには、その智恵を第1にしっかり受け継ぐこと、第2に広く世界に発信すること、第3に暮らしの中に定着させることが、欠かせない。そこで、この智恵の継承と発信と定着をはかるための、博愛的で自律的な運動が、減災には求められることになる。この「被災体験を智恵に、そして智恵を減災文化に成熟させる」という原点に立ち戻る時、減災の智恵を収集し伝承し発信しようとする本書の企図は、被災地の責任であるとともに人類の歴史的使命であるといって過言ではない。
さて、この減災につながる智恵は、意識、知識、技術、生活、デザインの5つの領域において、智恵として受け継がれ、文化として定着されることになる。意識面では、人命や人権を尊重する「気風」が培われよう。知識面では、自然を理解し危険を察知する「見識」が養われることになる。技術面では、予防や救命さらには復旧に欠かせない「技能」が醸成されることになる。生活面では、安全につながるライフスタイルやコミュニティルールが「慣習」として定着することになる。デザイン面では、環境と共生し安全に寄与する景観などの「様式」が生みだされることになる。こうした智恵の定着が、地域に即した減災の文化を作りあげることになるのである。こうした貴重かつ多彩な智恵を「宝石集」のように凝縮した本書の内容は、減災の市民運動の羅針盤あるいは教科書としてもっとも相応しいものと、高く評価できる。
東海地震や首都直下地震などの巨大災害を前にして、私たちは一日も早く災害に強い人間として成長し災害に強い社会を構築することを迫られている。こうした中で、本書が刊行されたことは極めて重要な意味を持っている。阪神淡路大震災や中越地震などの過去の災害における犠牲者に報いるためにも、本書が語りかける先人の智恵に耳を傾け、私たちの血肉とすることが要請される。減災の視点にたつ時、本書は刊行して終わりというものではない、本書をひろく普及し減災文化の糧とすることが、欠かせない。一人でも多く人々に送り届けるとともに、一人でも多くの生命を救える武器とするために、奮闘したいと思う。

防災の心を育む智恵の絵本

福和伸夫氏
名古屋大学
大学院
環境学研究科
福和伸夫

この本を読むと、私たちの「くに」の原風景が見えてくる。そして、その中には、先人が考え、育み、伝えてきた、自然と折り合いをつけながら「いきる」智恵が、沢山隠されている。

この本は、防災の本というよりは、私たちの原点を見直す「詩」であり「絵本」であるように思う。本屋で自然に手にすることで、日本人の多くが忘れたものを思い出させてくれる本である。そして、読んでいるうちに、いのちを守るための智恵が体に染み込んでくる。従来の防災本とは全く違う防災っぽくない出版物が、防災ボランティアの智恵の集大成の一つとして出版されたことは、素晴らしい。

とにかく、何気ない世界から底流に流れる心や智恵を聞き取れる吉椿雅道さんの力には感服する。これに、詩的な文章と、心温まる絵が添えられることで、「防災の心」が自然と育まれていく。情報社会の現代社会にはあふれるほどの情報がある。しかし、断片的で乾いた情報が多い。吉椿さんが訪れた被災地についても、多くの報告書が出されている。だが、これらが人を動かすことはない。これに対し、この本はしっとりと、心の中に残る智恵を授けてくれている。

単なる情報の羅列は智恵とは程遠い。情報化社会だからと言って智恵があるわけではない。減災に必要なのは、人の心に訴え、減災行動に結びつける智恵である。情報を智恵に結び付けるには「思い」が必要であり、「思い」を持った人の「心」を介して情報を紡ぎ、気持ちのこもった「智恵」に昇華するプロセスが必要である。それを成し遂げたのが吉椿さんの共通した思いであり、レスキューストックヤードの面々や大阪大学渥美研究室のサポート、デザイナー花村さんのストーリー制作と中村さんの絵である。

15の被災地を訪れ、それぞれの地域で受け継がれる減災の智恵を、住民一人一人から聞き取り、被災地の苦しさだけでなく、希望の光を見出し、そして、それを他の地域の人にも使える30の智恵としてあぶり出している。共通しているのは、自然の中で営まれる生活の源泉である人間の力、助け合って生きていく地域社会の共生と協働の仕組み、そして、長年、先人から伝え受け継がれてきた生きるための智恵である。

最近、本書でも多用されている「地」や「土」という言葉が軽んじられている。自然の包容力と脅威を合わせ持つ「地」「土」の大事さを噛み締めて、災害に負けない社会を作っていきたいものである。

ご協力頂いた方々

あ行
  • 赤木 新太郎(豊岡)、
  • 旭 芳郎(NPO法人島原ボランティア協議会)、
  • 足立 進一(小湧園)、
  • 幾野 慶子(神戸新聞但馬総局)、
  • 五百井 正浩(ネットワーク朋)、
  • 五百井 嬉美代(たつの)、
  • 池井 豊 (NPO法人にいがた災害ボランティアネットワーク)、
  • 石川 博和(雲仙岳災害記念館)、
  • 石澤 伊太郎(津南)、
  • 五辻 活 (パルシステム、NPO法人東京いのちのポータルサイト)、
  • 稲垣 文彦(中越復興市民会議)、
  • 井山 計一(酒田)、
  • 上田 繁(豊岡市消防団第五分団)、
  • 太田 延之(朝来)、
  • 大平 勲(三条市建設部)、
  • 大森 好一(NPO法人関善賑わい屋敷)
か行
  • 片野 義孝(三条市地域振興課)、
  • 加藤 昇一(田老)、
  • 加藤 長光(モクネット事業協同組合)、
  • 上村 靖司(長岡技術科学大学)、
  • 川瀬 弓子(川瀬クリニック)、
  • 河本 富士雄(雲仙岳災害記念館)、
  • 神田 直弥(東北公益文科大学)、
  • 菊池 貞介(市川工業高校)、
  • 草野 恵(三条市地域振興課)、
  • 国田 卓二(西条市市民安全部)、
  • 桑井 弘之(豊岡市防災課)、
  • 黒田 勝俊(神戸新聞但馬総局)、
  • 広洋館(綾里)、
  • 呉 尚浩(東北公益文科大学)
さ行
  • 阪井 健二(土生神社)、
  • 佐藤 昇一(酒田市立資料館)、
  • 杉本 正憲(豊岡市防災課)、
  • 鈴木 有(秋田県立大学)、
  • 鈴木 隆太(中越復興市民会議)、
  • 関 より子(NPO法人関善賑わい屋敷)
た行
  • 高橋 隆明(津南町役場)、
  • 多賀谷 吉朗(鹿角市社会福祉協議会)、
  • NPO法人拓人こうべ(神戸)、
  • 田中 旭(たつの市消防団)、
  • 田畑 ヨシ(田老)、
  • 津南町歴史民俗資料館、
  • 友田 英彌(豊岡)、
  • 豊岡市城崎総合支所
な行
  • 永易 英寿(新居浜市社会福祉協議会)、
  • 鍋嶋 弘樹(三条市社会福祉協議会)、
  • 奈良 東一郎(NPO法人関善賑わい屋敷)
は行
  • 畠山 栄一(田野畑漁業協同組合)、
  • 畠山 孝夫(二ッ井)、
  • 橋本 辰夫(城崎)、
  • 長谷部 治(長田区社会福祉協議会)、
  • 原田 泰三(豊岡市防災課)、
  • 兵庫県但馬県県民局和田山のプリン振興事務所
  • 兵庫県農林水産局豊かな森づくり室
  • 藤ノ木 茂(津南町役場)、
  • 藤村 望洋(早稲田商店会エコステーション事業部)、
  • 星野 幸一(木沢)、
  • 星野 寅吉(木沢)、
  • 本間家旧本邸(酒田)
ま行
  • 前野 治郎(城崎)、
  • 松下 英彌(火山都市国際会議島原大会事務局)、
  • 丸山 誠(川瀬クリニック)、
  • 森 信弘(神戸新聞本社)、
  • 森川 幸一(たつの市危機管理課)、
  • 水島 重光(ちばコープ)、
  • 宮本 英利(NPO法人島原ボランティア協議会)、
  • 宮本 初枝(豊岡)、
  • 村井 雅清(被災地NGO協働センター)、
  • 森崎 清登(近畿タクシー)、
  • 諸戸 靖(長島町輪中の郷)
や行
  • 山崎 正幸(宮古市危機管理室)、
  • 山下 文男(綾里)、
  • 吉水 誠(宮古市役所)、
  • 山田 光(宮古島)
わ行
  • 渡辺 暁雄(東北公益文科大学)、
  • 渡辺 千明(秋田県立大学木材高度加工研究所)、
  • 渡辺 裕伸(ファーム田麦山)