七ヶ浜を支える

資器材や物資を提供するとともに、災害ボランティアセンターへの炊き出しから始めた支援活動。その後、一対一で会話を交わしながら被災者の声を聞き取る足湯ボランティアや、親子支援、浜再生支援など様々な支援を行いました。

そして、皆様の生きがいや雇用の創出とすべく、仮設商店街振興や、小物やバッグ、木工製品などを作る「きずな工房」の運営支援などを続けています。

ボランティアきずな館

ボランティアきずな館

2011年4月23日、日本財団ROADプロジェクトのご支援によりRSYの現地活動拠点『ボランティアきずな館』がオープンしました。広さ60畳ほどの2階建てのプレハブに、数名のスタッフが常駐する事務局機能の他、住民の方々との交流スペースやキッズコーナー、厨房を置き、ボランティアの宿泊施設としても活用頂きました。この間、名古屋から送ったRSYボランティアバスは49陣、834名(延べ2,624名)を含め、総勢8,000人のボランティアが利用し、泥かき・がれき撤去、足湯や炊き出し、交流プログラムなど様々な形で住民の生活を支えて頂きました。町のご厚意で無償借用していた土地の返納期限がきたため、2013年3月31日をもって『ボランティアきずな館』を閉所しました。

みんなの家きずなハウス

『ボランティアきずな館』閉所後も、住民からは子どもやお年寄りの居場所を求める声が上がっていました。また、七ヶ浜とのつながりを切望するボランティアの声も多くありました。そこで、町のご厚意を受け、町内の老人福祉センターの一画に、新たな活動拠点『きずなハウス』がオープン。2013年12月にすぐそばに開設されていた仮設店舗『七の市商店街』内に移転し、活動を継続しました。誰でも利用できる休憩用のテーブルやイスの設置、大人も子どもも楽しめる180種類以上の駄菓子やくじ引き、きずな工房の製品をはじめとした町のみやげ販売、町内の各種イベント情報やお知らせを貼りだす掲示板など、さまざまな機能を設け、新たな賑わいの場所として親しまれました。

みんなの家きずなハウス 住民の皆様との交流

七ヶ浜みんなの家きずなハウス

2017年7月、多くの企業等の支援により、「七の市商店街」跡地に「七ヶ浜みんなの家きずなハウス」が建設され、町に寄贈されました。RSYは町と協定を結び、地域のコミュニティづくりの場として、「きずなハウス」の運営を行っています。

七ヶ浜みんなの家きずなハウス 子ども達でにぎわうきずなハウス 七ヶ浜みんなの家きずなハウス 干し柿づくりのワークショップ

町の特産魚をキャラクター化した「ぼっけのボーちゃん」をかたどった焼き菓子や駄菓子の販売、交流スペースの運営などを行い、町内外の利用者が交流できる場として、月1,000人近くの方に利用されています。
また、「きずなハウス」の周囲には、環境大臣賞の副賞としていただいたり、名古屋の企業から寄贈していただいた、様々な樹木や草花を植えた「七ヶ浜ファームガーデン」が広がっています。日頃の手入れや水やりなどは、住民の皆様に協力いただき、緑に囲まれた憩いの場となっています。なかには食べられる実をつけるものや香りで癒されるハーブ類もあり、ファームガーデンに設置した、雨水タンクやかまどベンチを活用して、環境に優しく、災害時にも強い、人づくり・まちづくりを目指して、非常食作りのワークショップなどを行っています。

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心の復興事業(2016年度~、申請先:七ヶ浜町)

七ヶ浜みんなの家きずなハウス 七ヶ浜みんなの家きずなハウス 「ちゃせご」の様子 七ヶ浜みんなの家きずなハウス 出張きずなハウスの様子

七ヶ浜町では2017年3月末に、町内全ての仮設住宅が閉所され、今後はそれぞれ、災害公営住宅や防災集団移転団地などでの生活が始まることとなりました。RSYでは、移転先での新たなコミュニティづくりや、生きがいづくりの支援、周辺地域や多世代との交流を目的に、町の補助金を活用し、様々な取り組みを行ってきました。
被災された漁師さんの「自分の獲った魚で、地元やボランティアを元気づけたい」との想いから始まった、七ヶ浜の特産魚を使った「ぼっけ汁祭り」や地元中学生による地区避難所の清掃活動を交えた食事交流会など、住民主体の生きがいや役割づくりにつながる企画や、宮城県のかつての伝統行事「ちゃせご」を復活させ、福の神に扮した子ども達が、災害公営住宅や防災集団移転住宅の各戸を「家内安全」や「無病息災」を祈願しながら回り、顔の見える関係づくりを目指した世代間交流を行ってきました。

また、震災後の仮設住宅での生活により、落ち着いて勉強のできる場所を失ってしまった子ども達のために制作した移動学び舎バス「きずな号」は、その役目を終えた現在、町内5カ所ある災害公営住宅を巡るミニ喫茶「出張きずなハウス」に、移動サロンカーとして活躍しています。

NPO等の絆力を活かした震災復興支援事業(2017年度~、申請先:宮城県)

七ヶ浜みんなの家きずなハウス きずなネットまつり 集合写真 七ヶ浜みんなの家きずなハウス きずなネット参加団体による
「藍の生葉染めワークショップ」
七ヶ浜みんなの家きずなハウス 未来に伝えたいメッセージをしたためた
オレンジフラッグづくり

東日本大震災により、七ヶ浜町は甚大な被害を受けました。日々、暮らしの再建を目指すなか、お互いが支えあったり、日常に楽しみや人とのつながりを作ろうと、ボランティア活動に取り組む団体や、ものづくりや交流を目的にしたサークルができました。
震災から数年経ち、それぞれの団体やサークルでは、「もっと町の復興や活性化に役立ちたい」、「自分たちの活動を広げたい、知ってもらいたい」との想いが生まれ、それぞれの団体をつなぐ、「きずなネット」を立ち上げました。
RSYでは、宮城県の補助金を活用し、「きずなネット」の定期的な情報交換や活動のサポートを行ってきました。
各団体の活動やものづくりの成果を集め開催した「きずなネットまつり」や、各団体の学びの場として、他地域の被災状況を知り、復興に向けた活動を行っている団体と交流する「被災地学習・交流バスツアー」の開催のほか、きずなハウスでの各団体によるワークショップの開催や成果物の販売等を行いました。
また、被災された方の話を改めてお聞きし、住民同士で日頃の備えや今後できることについて話し合う「んだっちゃ塾」の開催や、未来への想いを書いたオレンジフラッグの作成など、世代や被災状況の大小を越えて、住民同士の想いがつながる取り組みも行いました。

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