ともに支える

被災者・支援者向けのメッセージを発信する母体「東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)」との連携や、日本財団の支援を受けた「ROAD」プロジェクトへの協力、「愛知県被災者支援センター」や「東日本大震災被災者支援ボランティアセンターなごや」の設置など、あらゆる角度からの支援を行っています。

一番近くの未来である明日へ向かい、皆が一体となって取り組んでいます。

東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)

メーリングリストが始まり

2011年3月14日、RSYをはじめ災害救援活動に携わった経験のある団体が、これまで積み重ねた実績を元に多方面と「ゆるやかに連携」することを目的に意見交換を行いました。

まず、現在のJCNメーリングリストの前身となる「higashinihon(東日本)」MLを開設。多くの支援組織から情報があり、参加者は毎日欠かさずこのMLに流れる情報を見ながらそれぞれに活動を進めていきました。

その後、メッセージを発信する母体として「東日本大震災支 援全国ネットワーク(Japan Civil Net:JCN)」という組織名が決定。3月30日に設立総会を開き、栗田が代表世話人の1人に就きました。

現地会議とガイドライン東日本大震災

「同じ地域で支援をしているにも関わらず、 交流をする機会をなかなか見いだせずにいて、 そもそもどこの地域でどの団体が活動している かが把握できない。」などの声を受け、2011 年 5 月末から被災地・被災者を支援している団体間の連携を促し、支援活動を続けるうえで抱える問題や課題を共に考える場である「JCN現地会議」を岩手県、宮城県、福島県にて定期的に企画・運営・開催しています。

ボランティアに初めて参加する際の心構えか らボランティアバス運行の注意点、心のケアや 安全衛生などをまとめたガイドライン「災害ボランティア活動に初めて参加される方へ」をウェブサイトで配布。初めて参加する団体の大きな足掛かりとなり、各地で行われた事前研修などにも広く使われました。

広域避難者支援にも着手

広域避難者とそれにかかわる支援団体の課題 は、被災地の課題同様に早くからJCNでも意識されており、早々から生活支援や保養プログラム活動など行っている活動団体等を把握してきました。

JCN

2011 年9月にはJCNウェブサイト上に、「広域避難者の支援状況団体一覧」を公開。2012 年3月には広域避難者支援に関する意見交換会を開催するとともに「広域避難者支援団体のネ ットワークづくりのための活動実態調査」を実施。2012年5月からは、東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故に伴い全国に避難されている方々を支援している団体、避難されている方々による自助的グループ・サークル等を対象に、具体的な支援の取り組みや支援手法・支援のアイデア等の情報を共有するためのミーティングを全国各地で開催しています。

震つな×日本財団ROADプロジェクト

日本財団内に事務局
事務局立上げ

RSYが事務局を務める「震災がつなぐ全国 ネットワーク(震つな)」と、2005年度から始まった新しいネットワーク「東海地震等に備え た災害ボランティアネットワーク委員会」とが 母体となり、日本財団の支援を受けて震災直後 に発足したのが「ROAD」プロジェクト。RSYからは当時の事務局長が派遣され、日本財団内に構えられた事務局で中心的な役割を担いました。

ROADは「Resilience will Overcome Any Disaster」の頭文字をとり、「『今出来ること』 という一人ひとりの小さな道が一緒になって大きな道へ どんな困難も乗り越える力」という意味が込められています。

「一人ひとりに寄り添う支援」、「ゆっくり丁 寧な支援」、「現場に根差した支援」という方針を掲げ、足湯ボランティアの派遣と現場拠点で の活動が柱に据えられました。

「週刊つぶやき」を発信

足湯ボランティアは、被災者に心身ともにリラックスしてもらうとともに、ひとり対ひとり の関係を避難所、仮設住宅のなかに作り出すことにより、被災者が本音や弱音を吐く場、住民の集まる居場所を作り出すボランティア活動です。

ROADプロジェクトは東京で足湯ボランティアを募集し、各団体が活動する拠点に向け派 遣を行いました。2年間で延べ2,000名のボランティアが避難所や仮設住宅で足湯を提供。被災者の声を拾った「つぶやきカード」の総数は1万6,000枚以上にのぼりました。

つぶやきはROAD事務局で集約し、テーマ別の課題に関するつぶやきを集め「週刊つぶやき」として内外に発信。ツイッターでも「足湯のつぶやきBOT」として被災地の声を広く周知したほか、東京大学被災地支援ネットの協力で、つぶやきの内容から被災地の課題を明らかにしていきました。

きずな館など3拠点整備
集合写真

また、七ヶ浜の「きずな館」をはじめ、静岡県ボランティア協会と被災地NGO恊働センターが運営する遠野まごころ寮(岩手県遠野市)、 とちぎボランティアネットワークが運営するキャンプ八郎右衛門(岩手県一宮市)の3カ所の拠点を整備。(いずれの拠点も2013年3月に閉所)日本財団が独ダイムラー社から寄贈を受けた車両のうち16台がROADプロジェクトの拠点に配備されました。(2013年3月末で返却済)

このような広い被災地から聞こえてくる課題と次なる支援策を共有するため、東京では仮設支援連絡会、東北の各地では若手の交流を兼ねた情報交換会を実施しました。

愛知県被災者支援センター

愛知県では、東日本大震災による津波被害や東京電力福島第一原子力発電所事故の影響により、県内に避難されている方々への支援を行っています。一人ひとりに視点を当てた支援を行うため、県内のNPO法人に委託する形で、2011年6月に「愛知県被災者支援センター」を設置しました。2013年4月現在、540世帯1250名近くの方が避難登録されています。開設当時より、運営はRSYを含めた県内のNPO法人4団体が行ってきました。2013年度の継続も決まり、RSYが受託しています。

定期便の発送

約1250人の登録者には月2回、定期便「あおぞら」をお送りしています。愛知県内の支援情報や各種イベント案内、被災地の支援情報や避難元の地元新聞の切り抜きなどを、それぞれの避難者の地域ごとに分けて発送しています。発送や新聞の切り抜きなどの作業には多くのボランティアが関わっています。また、記事の編集や原稿執筆には避難者自身も積極的に関わり、交流会へ参加した感想や今の想いなど、避難者の生の声を届けています。

発送作業

こうした作業には多くのボランティアがかかわり、避難者ご自身や、被災地域の出身者などの参加も増えました。

11月に2児の母親である 29歳の避難者の方からの手紙がセンターに届きました。知り合いがおらず、寂しくてたまらないことや、原発に関する不安などが書かれており、この手紙を「あおぞら」に掲載すると、他の避難者から26通の手紙が新たに届きました。そのうち10通は65歳以上の方で、親戚宅などに避難し、身軽に動けない人達が多くいらっしゃることが浮き彫りになりました。

これらの手紙を冊子として配布することも予定しています。

交流会の企画・協力・案内

交流会の企画・運営、実施協力や案内の送付などを行っています。交流会は避難者同士が知り合う場はもちろんのこと、地域の支援者や弁護士さんなど専門家と知り合う場にもなっています。避難者と支援者、地域の一人ひとりが知り合うことで、今回たまたま縁があって愛知県に避難してこられた方々を、親しい友人を助けるような感覚で支え合える輪が拡がることを期待しています。2011年度は28回開催し、延べ約1000名の方が参加され、2012年度は55回開催し、延べ約1550名が参加されました。交流会は、県内の企業やNPO団体、ボランティアグループも企画しています。また、同じ避難元の避難者が集まり、自主的に交流会を開く動きもあります。参加される方は、毎回参加される常連の方もいれば、開催ごとに新規に参加される方があり、避難者同士、避難者と支援者の交流の輪が拡がっています。

パーソナル支援・支援者勉強会の実施

避難者個々の実状に配慮し、一人ひとりの生活再建に向けた支援が行えるよう「パーソナルサポート支援チーム会議」を定期的に開催しています。会は、弁護士会や司法書士会、社会福祉協議会や医療関係、大学や企業などで構成されています。県外避難者への支援や東京電力福島第一原子力発電所事故への諸問題に対し、課題解決や課題提起、提案を行っています。また、避難者一人ひとりを地域で支えるためにも、多くの方に県外避難について知っていただけるよう、主に支援者を対象とした勉強会も実施しています。

避難者の方々は、母子避難も多く避難元との二重生活苦や、県営住宅などの住居については本年度末が支援対象期限となることが予測されており、今後の生活基盤の再設計が求められる状況にもなっています。避難元に帰る帰らないなど、避難者自身に課せられる諸問題は多く、地域での一人ひとりへの支えが今後も必要となります。避難者同士が支え合い、自立に向け歩み始めている動きもあります。避難者の声を聞き、それぞれの考えや決断を尊重し、2013年度も支援を継続していきます。

東日本大震災被災者支援ボランティアセンターなごや

東日本大震災被災者支援ボランティアセンターなごやは、2011年4月14日、名古屋市が市総合社会福祉会館5階「福祉のひろば」に設置。 名古屋市社会福祉協議会が運営主体となり、RSYや各区の災害ボランティアネットワークで構成するなごや防災ボラネットが運営協力する形でスタートしました。(2013年4月現在の設置場所は、名古屋市社会福祉協議会ボランティアセンター内)

センターの機能は2つあります。一つは市内にお住まいの被災者の生活支援に関するニーズの把握とボランティアによる支援、もう一つは 被災地域におけるボランティア活動を希望する方に対する情報提供。

被災者ニーズと今後の展開

県外避難されてきた方にとって、まず最初に住まいを確保することが必要となります。住宅ニーズについては公営住宅の無償提供などにより解決を図ることができてきましたが、住宅入居後には、日常生活を営むための家財や生活用 品が不足するという状況が生じました。これら 物資ニーズに対して、市民や企業などから提供いただく物資をマッチングし、ボラネットメンバーやセンター登録ボランティアの方々の協力のもとお届けしてきました。

震災から2年が経ち、センターでは、原則物資提供は行っていませんが、ニーズに関する調整、対応には、精力的に取り組み続けています。話し相手や交流の場を求める声に応じて、2012年8月からは、避難されている方同士の出会いと交流の場「お茶っこサロンなごや」を月に1回定期開催しています。今後も引き続きボラネットや区社協等とも十分に連携し、被災者一人ひとりに継続的 に寄り添っていくことを目指していきたいと考えています。

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