新潟県中越沖地震[第25報]

浦野です。昨日松田と入れ替わりで名古屋に戻りました。
現在は、
・16日縲鰀22日:松田(RSY)
・16日縲鰀18日:岩坂(防災ボラネット守山)
・17日縲鰀19日:山田・高木・亀山(日本福祉大学)
・17日:渥美(NVNAD)
・17日縲鰀18日:能登半島穴水町チーム4名→仮設を中心に寄り添い活動を続けている
地元ボランティアさんと仮設で入居していらっしゃる住民の方
・17日縲鰀19日:戸口(NVNAD)
・20日縲鰀21日:渥美いずれも午前のみ
・22日:渥美・栗田(RSY)
・22日縲鰀24日:浦野(RSY)・寺本(NVNAD)
・30日縲鰀9月1日:伊勢市社協阿児支所3名
の予定が入っております。多くの皆さんのご協力を頂いております。ご報告を読まれたみなさん、ぜひ寄り添いプロジェクトへご協力をよろしくお願い致します!


8月15日より、仮設住宅への入居が始まりました。今週の土・日が引越し作業のピークになるであろうことが予測されます。刈羽村では、地元の方へもボランティア活動の協力を呼びかけたりと相互扶助の動きも少しずつ出始めています。以下、現在の被災者の方の様子と、それに対する活動についてまとめてご報告します。
■避難所つぶやきカード、在宅訪問寄り添い報告より抜粋した被災者の声
①この先の家の再建をどうやって進めていけばいいか分からない
・家が片付くまでに時間がかかる。(大方の目処がつくのは、年内ぐらいまでかかるのではないかと見越している人も多い)
・屋根瓦や壁のヒビ、筋交い・柱のゆがみなど、損壊箇所をできれば雪が降る前に直したいが、「どんな修理をすればよいのか」「どれぐらいの費用がかかるのか」「いつ頃業者が来てくれるのか」が分からず、先の見通しが立たないため落ち着かない。
・保険や行政からの補助金も、全壊・半壊と、一部損壊では全く金額が違う。実際自分がもらえる金額をみると、元気がなくなってしまう。
②明日からも頑張ろうという気持ちや、希望が見出せない(心細さ・不安・心のよりどころがない)=心と体が元気になれない
・ここ1ヶ月、「頑張らなきゃ」と思い続けてきたし実際に頑張ってきた。しかし、これからの、家の再建や暮らしの建て直しなどの問題が現実として目の前に突きつけられた時、やらなきゃいけないこと、考えなくちゃいけないことばかりが目について、「こんなことがいつまで続くのか」と見通しが立たずに、希望が見出せない。
・愚痴をはける場所、安心して泣ける場所があれば・・・直接的な問題解決が難しくても、話に付き合ってくれる人がいる、一緒に悩んでくれる人がいることの安心感と心強さ=「明日から頑張ってみようかな」と思える気持ちや、生きる希望につながる?
・疲れがたまり、体調を崩す方が少しずつ増えている。このような変化の早期発見が、ADL低下の予防や、引きこもり・孤独死などの震災関連死の予防に確実に繋がる。
③仮設住宅での新生活に関する不安
・暑さ対策、雪対策、使い勝手、食事、買い物、移動手段、ゴミの問題、新しい人間関係づくり、今はあせっても仕方がないと言い聞かせているが、周囲の再建の速度から取り残されていくことの不安
・ADL低下による要援護者の増加、引きこもり・孤独死などの震災関連死の発生。
■現在の災害ボランティアセンターでの活動概要
[ニーズ受付・ボランティア班について]
・現在は引越しニーズの対応中心。
・今外部社協が行っている業務(ニーズ受付・マッチング部分の会長いわく「汗かき隊」的な仕事)は、引越し終了後、減少していくことが予測される。
・地元社協会長との意見交換の中で、先の見通しとしては、①ニーズ受付機能は社会福祉協議会の中に移行する②ボランティア確保は、今から村内ボランティアを中心に、「汗かきボランティア」として社協へボランティア登録してもらう、などのアイデアを検討中。
■避難所班について
避難所班の現在の活動内容は、
○ピカピカ隊
避難所、仮設住宅談話室・集会室での子どもの遊び相手と、子どもに関するニーズの掘り起こし。
○入浴送迎サービス
「自衛隊のお風呂がまたげない」などの理由で、自衛隊の風呂が使えないという高齢者を、福祉センターまでの送迎。
→20日避難所閉鎖まで継続。その後もニーズがあれば、介護保険(行政)につなぐことも検討。
○弁当配達
ガスが出ない世帯への弁当のデリバリー。
○看護チーム
避難所の巡回と衛生管理。継続的に見守りが必要な方のリストアップ。
→1ヶ月間の黒田さんの丁寧な働きかけにより、住民の信頼は絶大であり、お一人お一人に対する、暮らしや健康状態に関わる多くの貴重な情報を把握されている。これらの情報は全て村保健師と共有。これにより行政からのきめの細かい継続的な対応が可能となっている。
○仮設住宅集会場・談話室でのお茶会
地元社協、新潟県社協を中心として、「とにかくここに行けば一息つける、誰かがいる」という『集いの空間づくり』を目指して、引越しの始まった15日より、お茶とカキ氷のサービスを開始した。当初は、集会室でお茶会、談話室で子ども対応を考えていたが、実際は集会場にも子どもが集まっていることと、談話室のある仮設住宅から、集会場までが距離があることから、両方にお茶会+子ども対応の機能を持たす必要があるという意見が出された。
○赤田北方地区への活動
区長の協力により、この地域で見守りが必要な方についての情報提供があったので、その方を中心に訪問活動を実施。また、8月19日(日)の納涼祭をボランティアに手伝って欲しいという依頼があり、参加することを約束している。
○仮設住宅応援パックの作成
今週日曜日、または来週の配布を見越して、仮設住宅応援パックを200袋作成。集会場での催しに関するお知らせや、応援メッセージ、応援パックの説明などを書いたチラシ作成し、入れる予定。
■サテライト班
赤田・十日市・高町の3箇所でサテライトを開いているが、カキ氷などの催しがない時は、ほとんど人が来ない。これに対して住民から「ボランティアはいつまでいるんだ。管理費は集落持ちなんだから、なんとかしろ」という区長への苦情ももれ聞こえつつある。今後は、社協会長が区長にかけあい、あらためて区長や住民のニーズをじっくりと聞き出した上で、サテライトを置くという方法に限らず、一番適切な活動メニューとそのための体制づくりを再検討する必要がある。
このような課題の解消と今後の支援の継続を実施するにあたり、現在の業務内容の整理と役割分担の見直しが必要とのことで、地元社会福祉協議会と共に、今後の方針について話し合いを進めています。
そんな中で、私たちは「寄り添いプロジェクト」として、
①これらの活動を通じて、住民の方々の声に丁寧に耳を傾けることで、住民の方々が「一人で悲しみや苦しみを抱えなくてもいい」という安心感や「これら頑張ってみようかな」という希望が持てるよう応援できることは何かを見出し、考えていくこと。そのために必要な「寄り添い活動」であるという原点を忘れないこと。
②活動を通じて、住民の方から漏れ聞こえてきた困りごとがあれば、地元社協・住民行政の方々と共に、私たちのような外部支援者も一緒に悩み、少しでも解決できるための方法を考え、応援していくこと。
を大切にしながら、ご賛同いただける皆さんと共に活動していければと思います。今後とも、ご協力の程をよろしくお願い致します。