みなさま
RSY事務局です。RSYは14日(月・祝)より、栗田・浦野・吉林を派遣(栗田・浦野は翌日戻り、吉林残留、浦野は本日より再び現地入り)。台風19号の被害を受けた長野県長野市にスタッフを派遣し支援活動を行っています。以下、現在までの動きを報告します。
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長野市の被害概要
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・千曲川の決壊により、特に被害がひどいのは豊野・長沼・篠ノ井・松代付近。
・死者2名、床上・床下浸水調査中も、床上約1,600世帯程度ではないかという見立てもあり。
・小中高等学校は一部の地域では再開。現在休校箇所も来週には全面再開見込み。
(避難所)
・避難所数15か所・664名(10月16日現在)。
・ただしこれ以外にも小規模の自主避難所が点在。全体像は未だつかめず。
・最も大規模なのは豊野西小学校233名。災害人道医療支援会(HuMA)が常駐し、衛生改善や段ボールベッドの導入、健康管理等の運営サポートを実施中。
・100人規模の北部スポーツ・レクレーション公園は、地元日赤奉仕団やNPOが運営サポート。共有スペースや子どもの遊びスペースなどがあり、サロンや炊き出しなども開催されている。ただし、屋内運動場のため下が人工芝&土で衛生状態に問題あり。TMAT等がサポートし、環境改善を進めつつある。
・食事は温かいもの、栄養面に配慮されたメニューである程度充実。
(ライフライン)
・下水:千曲川流域の下水の終末処理場が冠水により機能停止。流域の長野市・須坂市・小布施市・高山市に使用制限を呼びかけ中。
・ガス:一時豊野地区でストップしていたが、復旧。
・水道:14戸を残しほぼ復旧。
・電気:ほぼ復旧。
(外部支援)
・専門職の派遣:他県からの保健師派遣、災害派遣医療チーム(DMAT)、災害派遣精神医療チーム(DPAT)、災害ふくしチームなどが避難所を中心に巡回。
アセスメント調査や相談に応じている。
・JVOADのサポートのもと、
長野NPOセンターが2日に1回のペースで情報共有会議を実施。外部支援者含め約20団体が参加。
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RSYの動き
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1)長野市災害ボランティアセンターへの資器材の搬出
10月15日(水)に名古屋から4トントラック1台分の資器材を搬出。突然のよびかけにも関わらず、作業には、約10名のボランティアさんが参加して下さいました。資器材は当日18:30頃現地に到着し、災害ボランティアセンターの運営に活用されています。ご協力頂いた皆様、ありがとうございました!
3)避難所の環境改善
・JVOAD事務局を仲介に、長野県・長野市から避難所支援のサポートについて要請あり。
・「JVOAD避難生活改善に関わる専門委員会」として、避難所の環境チェック、市の避難所チーム会議への参加。
・RSY浦野・頼政(被災地NGO恊働センター/15日合流)に加え、RSY吉林、長野NPOセンタースタッフ・ボランティアらの合同チームで、段ボールベッドの導入や衛生環境の改善を実施中。
・急務の課題は、寝床の改善と寒さ対策。長期避難者への対応も見越して、市は旅館やホテル等の二次避難所使用を検討中。
・一部の避難所では、避難者による自主運営への切り替えに向けた取り組みが進みつつある。
4)足湯ボランティア(RSY吉林・被災地NGO恊働センター頼政氏からの報告)
・16日2か所の避難所で実施
・長野県NPOセンター調整の市内ボランティアが活躍。午前10名、午後12名が入れ替わりで活動。長野県立大学の学生が半数。足湯講習会を2回実施。
・ボランティアの人数に余裕があったため、声掛けやボランティアの得意分野(保育士を目指す学生には子供たちと遊んでもらう等)を生かした動きもあり。
【被災者のつぶやき】
・「テレビで町の様子が頻繁に報道されているみたいだけど、私は見ないようにしているの。だって、見ると辛くなるから。うちは1階が浸水。3年前に夫を亡くしているから、私一人で住んでいる。息子や娘が心配して片づけを手伝ってくれる。自分で片づけたいけど、被災してからずっと体調を崩している。お父さんの位牌とかは『捨てないで』って強く言ってあるけど、ほんとはもっと色々あるの。でも子供たちも仕事を休んで、片づけに入っているし、『(災害廃棄物の)回収日にとにかく間に合わせなきゃ。明日来るかもしれない。』って焦りもあって、言いにくい。夜はどうしても冷えるけど、ご近所さんが少ないから、人目を気にせず、静かに過ごせているの。ダンボールベッドはよさそうだけど、高さがね。落ちたら怖い。娘の家が電気と水が通ったから、そっちへ移ることになったの。できれば、もう少し避難所にいたいけど、いつまでも自宅を片付けないとご近所さんの目も気になるからね。」
(70代・女性)
・「さっきまでお父さんと自宅の片付けに行ってたんだけど、年だから体が追い付かなくて。口ばっかり出してたら、ちょっとけんかになっちゃって、こっち(避難所)に戻ってきたの。もう疲れた、足湯?あったまりそうね。今から行くわ。」(70代・女性)
・「あんたたち、どっから来たの?大学生かい。えらいね、こんな被災地まで来てくれたの。若い人と話せるなんて思わなかった。足湯もあったかくていいよ。」
(80代・男性)
・「年を取って、こんな目に遭うなんて思いもしなかった。うちは1階がダメになった、夫婦で高齢だから、片づけられるか。こんなチラシ(水害チラシ)があるんだね。これなら、難しくなさそうだから読んでみます。」(70代・男性)
・「水害のあと、体のあちこちが痛くて、なかなか動けない。お願いして、ストーブの近くにしてもらったんだ。もともと夫婦で商売をしてたんだ。」
(80代・男性)
・「り災証明のための写真を撮ってきたんだけど、これでいいのかなぁ。うまく写真が撮れなくて。家に帰るまでも道が狭くって(ゴミが出ているため)大変。家の階段の下まで水が来たんだけど、写真ではわかりにくいでしょ。もう家はダメなんじゃないかと思ってる。ボランティアに片付けを頼むっていっても、あれだけのゴミは難しいんじゃないか?家の玄関も大変なことになっているし。ペットがいるので、ペット可のアパートでもなんでも探して住もうと思っているけど、そういうのはどこに相談したらいいか。。。こういうのもり災証明が出てからじゃないと補助を受けられないんでしょう?
家は自分のものなんだけど、土地は借り物だからり災証明は出るのか?仕事にも行かないといけないから、2階だけではとても住めないし、ペットが入れる家が確保できたら安心して仕事にも行けるんだけど。何から手をつけていいかもわからないけど、まずはり災証明の提出から何ですね。調査も申請した順番だろうし、早めに出すことにします。」
(所感)
・とにかく、不安がある。という感じ。顔も元気がなく、どうしたら良いかわからないという様子。り災証明の話やみなし仮設の話などは少しお伝えしたので、若干表情が和らいだように思う。
・話しかけると、堰を切るように話し始める高齢者が多かった。日中、ぽつんと残る高齢者には気軽におしゃべりできる場が必要だと感じた。食事とテレビスペースが設けられていても、そこには参加しずらそうにしている高齢者もみられるため、本人の居住スペースでお話を聞くなど個別の対応があるといい。
・高齢であればあるほど、被災した現実を受け止めきれていない様子。戸惑いと今後への不安が伝わってくる。
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