(報告)愛知県内5つの生協×RSY「あったかごはん食堂」開催

みなさま
1月26日に県下5つの生協と連携して開催した防災イベントについて、コープあいちからRSYに出向中の宇野からご報告致します。

■RSYからの呼びかけがきっかけに
このイベントは、もともとRSYからの呼びかけがきっかけで実現したものです。
災害時には、命と尊厳を守る上で栄養価のある温かい食事はとても重要で、食事の場は、孤立を防ぐためのケアだけでなく、様々な支援につなぐ機会としても重要です。
こうした「食」の重要性を踏まえ、日常的に「食」を扱う我々生協に対して、炊き出しの訓練を一緒にやろうと呼びかけていただいたのが始まりでした。
最初に東日本大震災以来、災害が発生するたびにRSYに大きな支援をいただいている「生活協同組合連合会アイチョイス」さんと、私(宇野)の出向元である「コープあいち」にRSYからお声がけいただき、その後「一宮生協」さん「あいち生協」さん「生活クラブ生協」さんがこの主旨に賛同して、一緒に炊き出し訓練をかねた防災イベントを実施することになりました。
RSYでの学習会、企画の打ち合わせ、チラシの作成等の準備を進めて、いよいよ本番という時(昨年1月)に能登半島地震が発生しました。
当然、被災地支援を最優先するため、このイベントは無期延期となりました。

■能登半島地震の支援で深まったつながり
能登半島地震の発生で合同防災イベントは、延期となりましたが、そのご縁はつづき、昨年8月にRSYが穴水町のこどもたちを招いて実施した「穴水名古屋交流ツアー(8/19~8/21)」では、生協間で連携してバーベキューの食材、朝食、弁当、飲料等の支援を行いました。

また、10月11日~12日には、県内5つの生協から15人の職員が、穴水町を訪問し、仮設住宅で「炊き出し」と「カフェ」を行いました。

最初に企画した合同防災イベントは、地震のために延期となりましたが、その後の支援活動を通じて、生協間のつながりは、より深まりました。

■1年越しの合同防災イベントの開催へ!!
能登半島地震から1年余が経過し、1月26日(日)に改めて県内の5生協とRSYによる防災イベントを開催しました。会場は、2000年の東海豪雨で大きな被害を受け、住民の防災意識も高い天白区野並にある生活クラブ生協さんです。

「あったかごはん食堂」では、“野菜いっぱいポトフ”と“コーンごはん”をご提供し、パネル展示コーナーでは、RSY浦野さんが25年前の東海豪雨や能登半島地震の現地の様子を伝えながら日頃の備えの大切さを訴えました。
また、「健康チェックコーナー」「身近なもので防災グッズをつくるコーナー」「トイレの大切さを知るコーナー」「カフェコーナー」を各生協のスタッフとRSYボランティアが協力して準備しました。
穴水の仮設住宅支援で一緒に行動したことで、お互い気心が知れていたこともあり、準備と当日の運営は比較的スムースにできました。

目標の参加人数には及びませんでしたが、参加した近隣住民の皆さんは、各コーナーにとても関心を示して下さり、真剣に話を聞いてくれました。
今後につながる良いイベントになったと感じています。

■参加者の声

「あの日は仕事で、帰ってきたら家の中はめちゃくちゃ。家の中のものを出してまぁ大変だったよ。消防団にも入ってたからボートにも乗った。ボートから2階に避難している人達におにぎりを投げて渡してね。うまく受け取れない時は水の中にドボン。でもみんなで助け合ったんだよ」(80代・男性)

「私は当時子どもが小さく、マンションの4階に住んでいました。2階まで水没して、帰れなくなっている人もいた。気の毒だったので、自宅に4人ぐらい、全然知らない人だったけど招き入れて、着替えをしてもらったり食べ物を分けたりしました。数日後、わざわざケーキを持ってお礼に来てくれた人も。あの頃はそんな時代だった。今だったら同じことできるのかなぁ」(40代・女性)

「もうすぐ水害から25年経つけど、爪痕はまだ家中にあるよ。お金がなかったから家の修繕が十分できなくて。ローンも沢山残ってたしね。だから今も隙間風が入ってきたり、戸がしまらなかったりしてる場所があるよ。思い出すと悔しさが蘇ってくる。市には何もしてもらえなかったっていう思いがある」(60代夫婦)

■生協どうしのつながり、地域とのつながりを一層深めるために
今回は、生活クラブ生協さんで行いましたが、「次は、一宮生協さんでやろう・・・」という声もすでに出ています。
今回のイベントは、生協どうしのつながりや地域とのつながりを今後より深める上で、多くの気づきを得る貴重な経験となりました。
そのきかっけをつくってくれたレスキューストックヤードに感謝しています。