皆様
栗田です。お世話になります。
今回の水害は合計1万戸以上の浸水被害となり、特に深刻な床上浸水が名古屋市は
1000世帯を数えました。これまでご報告させていただいておりますとおり、早速災害
ボランティアの支援体制を整え、声かけと作業をセットにした「おせっかい部隊」と
も言うべき活動を継続しております。あれから約1週間を経て、片付けなどの大きな
峠は越したように思われます。
ただし、難しい局面を迎えています。それは、未だ濡れた畳でそのまま生活されてい
る方がどこかにいるだろうという現実です。人口220万の大都市に埋もれ、見えない
のです。8月30日に1件、31日3件、1日1件、2日も1件と、ボランティアの練り歩きな
どからこうした世帯が現に出てきます。「古い家屋」「長屋」「高齢者」「一人暮ら
し(中年男性含む)」にその傾向があると実感しています。
このようなボランティアによる練り歩きのほか、もちろん、市のラインからは各地域
の自治会からの情報、民生さんに対する対象世帯の一斉調査や税務課による家屋被害
調査、また社協ラインからはヘルパーさんらからの情報等、こうした事態には災害ボ
ラセンがお手伝いできる旨は可能な限りお知らせいただいております。その他、本
日、再度のマスコミからの呼びかけのほか、福祉系NPO、生協、新聞販売店、防災士
会(特定郵便局長ら)に協力要請して、「この家が片付いていない」「様子がおかし
い」などの身近な情報提供をお願いしたところです。
しかし、事態は人のいのちと暮らしの深刻な問題ですから、0/220万人でなくてはな
りません。最悪は「水害から数日経ても、濡れた畳の上でそのまま生活していた」と
いうようなことがないように、全力で探し出さなければなりません。でも、完全に大
丈夫と誰が判断できるか。とても難しい課題との闘いでもあります。
今日も名古屋は残暑で蒸し暑かったです。行き交う人の大多数は水害の記憶すらない
かのような日常に完全に戻っていますが、とにかく名古屋はいろいろな意味で「でか
すぎる」と実感しています。