「中越・KOBE足湯隊」神戸大学学生震災救援隊の益本さんの活動レポート第2回目です。
————————
「中越・KOBE足湯隊」3月30、31日活動レポート2
益本禎朗
午後は、18時ごろに再度西小学校で足湯を行う予定にし、それまで家屋の被災状況や避難所、ボラセンなどを見て回った。最初に、西小学校のある道下地区や隣の鹿磯地区を見て周ったが、やはり倒壊家屋や傾いて修復が難しそうな家屋が予想以上に多く、危険度を示す赤紙や黄紙が多数目についた。その後、道下地区の約70名が避難している諸岡公民館や、阿岸地区の約25名と深見地区の約70名が避難している阿岸公民館を訪れた。阿岸公民館では、区長さんや館長さんと足湯のお話ができ、31日の午前に実際にさせていただくことになった。また途中によった輪島市役所門前支所では、健康福祉課の方からお話を聞く機会があり、民生委員を中心に作られていた高齢者の見回りマップの活用により、地震時の高齢者の安否確認が早期に行われた、という興味深いお話も聞くことができた。
その後、足湯をするため西小学校に戻ったが、ちょうど18時から、市の総務課職員から住民への説明会が体育館内で行われ、19時半近くまで長引いたため、予定していた足湯は中止になった。仮設住宅や罹災証明など今後の重要な事案に関して説明会なので、足湯が中止になったことはしょうがないことなのだが、説明会の様子を体育館の隅で拝聴させていただいたのは、個人的にはまた一つの貴重な体験だった。避難されている方たちから、仮設住宅の申請や罹災証明と危険度判定の違いについてなど説明がわかりにくいといった声が出てきたり、他にも避難所生活に対する不満、家を空けているための防犯に対する不安、ボラティアセンターを通さずに活動している詐欺まがいのボランティアもいるという噂についての不安など、あちらこちらから困惑の声が聞こえてきた。話を聞いていて、被災者の不安と困惑が入り混じった「生の声」の雰囲気に圧倒され、なんというか心が痛かった。