今日は嬉しいことが2つありました。
2人の方からちょっとしたおすそ分けを頂いたのです。
一つはおにぎり。同じ宿舎に住んでいる日本人の女の子が、出来立ての温かいおにぎりを今朝わざわざ私の部屋に届けてくれました。彼女は小さな炊飯器を持っているらしく(私は電力の関係で使ってはいけないと思ってこれまで購入を控えていたのです。)もちもちのおいしいわかめおにぎりをにぎってくれました。おにぎりそのものもありがたかったのですが、「日本食に飢えている」と以前に言った私の言葉を覚えてくれていて、わざわざ時間をさいて作ってくれたという気遣いが、それ以上に嬉しくありがたく感じました。彼女は昼食用にとくれたのですが、我慢しきれず朝食時に頂いてしまいました(笑
二つ目は、グルジアの伝統菓子「チュールチヶラ」です。
グルジアから来たクラスメイトの女性が、授業の後に手渡してくれました。
このお菓子の主な原材料はブドウです。ブドウと少しの小麦粉を一緒に煮詰めて、冷やした後に生地を広げて、中にナッツを入れて細長く巻きます。そのあと、食べやすい長さに切ってから、一つ一つのパーツを糸で繋ぎ、1カ月ぐらい干すのだそうです。これにより甘さが倍増し、おいしい「チュールチヶラ」が出来上がります。
ブドウの天然の甘さにちょっぴり酸味が合わさったとてもシンプルでさわやかな味わいです。またナッツの香ばしさによって味にさらに深みが出て、何個でも食べられそう。グルジアでは、おばあちゃんが子どもたちのためによく作るのだそうです。大人はもちろんですが、小さな子ども達もこのお菓子が大好きなのだそう。日本の干し芋のような存在に近いかも知れません。
彼女は3人の子どものお母さんなのですが(もうすでに皆さん独立されているそうです)、母親の温かみというか、おおらかさというかそういうものを持っている方で、いつも温かく接して頂いています。多分話しの内容はお互いに60%ぐらいしか理解できていないと思うのですが(もちろん私の英語レベルが低すぎて)、それでも最後まで辛抱強く私の話を聞いてくれるし、穏やかな方なので、一緒にいて安らげるとても貴重な存在です。
そんなわけで、今日のテーマは「おすそ分け」でした。
おすそ分けはちょっとした気遣いから引き出される行動の現れですが、「一人じゃないんだな」という安心感や温かさを実感させてくれます。その行為は言葉以上に、人のまごころを相手に伝える大きな力を持つこともあると思います。言葉だけではなく、想いは形にしてこそ、また、行動に移してこそ相手に伝わるということを、改めて教えて頂きました。