宮城県七ヶ浜町報告【第18報】仮設住宅にまごころ表札を届けよう!

皆さま
七ヶ浜町では、5月8日から仮設住宅の入居がはじまりました。
第1次募集では115世帯の入居が決まり、各世帯の引っ越し等がはじまっています。避難所から仮設に移り、少し住民の皆さんもホッとした様子ですが、仮設住宅はすべて同じ造りで殺風景なので、自分の家がすぐに見つけられず迷ってしまう方もいます。
そこで、自分の家の目印として「表札」を作って住民の方へプレゼントしようというアイデアがあがりました。住民の皆さんの生活が少しでも早く落ち着いて、七ヶ浜が早く元気を取り戻すようにと、願いとまごころを込めて、地元の中高生を中心に、町内外のボランティアも一緒に表札づくりの作業に取り組みました。
当日は七ヶ浜中学校の学生さん14名、向洋中学校の学生さん1名、町内からの参加者3名、町外のボランティア22名の総勢40名が参加しました。10:00~15:00までの間で、約70枚の表札ができました。世界でたった一つだけのオリジナルな表札です。表札に使用した木材は、地震で津波被害を受けて残った、Wさん、Kさん、ペンションMさんの建物の土台部分を提供していただきました。また、大工さんでもあるWさん、Kさんには土台を表札プレートに加工する作業にもご協力頂きました。また、作業をより円滑に進めるために、地元家具職人である「キアロスキューロ・デザイン」のSさんより、丸のこぎりや電動カンナを無償で貸し出して頂きました。
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仮設住宅に入居される方に対しては事前に「あなたの思い出のひと品を持ってきて下さい」とお願いしていました。津波でほとんど流されてしまった中で残ったお茶碗のかけらや、思い出のいっぱい詰まったミニカー、お風呂のタイル、貝殻などが集まりました。どれも地震の直後まで、大切にお家で使っていた財産であり思い出の一杯つまった宝物です。これらは表札の一部に飾りとして取り付けて、大切な思い出をいつまでも形に残せるよう工夫しました。
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最初はとまどいがちだった中学生も、自己紹介タイムを経て、グループで作業を始める頃には、表情も柔らかくなってきました。その後は作業にひたすら熱中・・・

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そして、世界で一つだけの、沢山の人々のまごころがこもった素敵な表札ができました。

今回の企画は、七ヶ浜町災害ボランティアセンターとRSYの合同企画として行っています。また、当日の運営や画材の提供等は、「名古屋造形大学やさしい美術プロジェクト」の先生・学生さん、島本画材さん、新潟県柏崎市を活動拠点としている「未来予想図実行委員会」さんのご協力をいただき実現しました。
最終的には仮設住宅に入居される全ての世帯である約420枚の表札を作成する予定でいます。第1回目としては、今日・明日と取組を行う予定です。今回作成した表札は5月28日頃に、残りは6月末までには皆さんへお届けする予定です。

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