浦野です。お疲れ様です。
木曜日より現地で活動している吉田さん(京都大学防災研究所社会防災研究部門所属:博士後期課程)より昨日の活動状況について報告が届きました。吉田さんは6日まで穴水町で活動される予定です。(2007.3.30現在)
■避難所について
1.避難所人数(3月30日夜9時段階)
保健福祉センター22名,林業センター29名,地域情報センター20名
2.被災された方の様子
・まだまだ深く眠れない方が数人見受けられた方が、全体的にその人数は減少傾向。お布団の搬入の決定を昨日は喜んでいたが、結局本日の搬入も延期された。不満をもらすことはなかったが、「仕方ない。我慢しよう」という声が聞こえた。
・夕飯に民生委員さんが作ってくれためった汁を食べた。栄養がとれてよかったとの声が聞かれた。
・ラーメンが食べたい→明日カップ麺を持っていく予定。
・牛乳が飲みたい。
・やわらかいご飯が食べたい。
・便秘の方多数。
・林業センターにて洋式トイレ設置。午後4時に導入済。
・林業センターにて、二名精神的に多少問題を抱えた方が他の入所者に対して、不安を与える行動をとっていた。1名は夜中にうめき声をあげ、昼夜問わずセンター内を徘徊。保健師の方が対応していたが、大きい声を急にあげるなど周囲の人から苦情がでていた。もう一名は、周りに暴力をふるうという場面もあったようだ。
→精神科医を派遣。(病院への搬送も考慮)。診断結果含め、その対応は健康福祉課に一任する。
・林業センターにて,7,8名の女性が音楽に合わせて踊りをしていた。前日には見られないほど、入所者達の団結力が強くなっているように思われる。
・間仕切りは3月31日9時30分に到着する予定。
・赤紙を張られているため,ボランティアは何も対応しれくれない。だから自分の従兄弟たちに頼んで、中の掃除等やってもらった、とのこと。
■3月30日の活動内容
★避難所での環境整備
・保険福祉センターでの避難所の掃除を実施。大変喜ばれる。林業センター3月31日、情報センター4月1日実施予定。
・ガムテームによる畳の隙間解消も完了。
★足湯
・3月31日、4月1日になごや災害ボランティア連絡会のメンバーによる避難所での足湯サービスを実施。避難所の方々に告知したところ、大変楽しみにしている様子だった。
★ボランティア受付
・外部の社協職員の応援により、スムーズに行われている。
■今後の課題
・民生委員さんによる避難所訪問活動について
民生委員さんらの健康状態についてミーティングで話題となった。担当者の方の役割は非常に大きく、今後も継続した活動をして頂きたいが、ご本人たちが疲れている様子が明らかに見て取れる。ご本人たちは、「私たちがやらないと!」と気を張っている様子が見受けられる。いかに持続的に活動を続けていってもらうか、または他の地元の方の参加などを考慮した対策が必要との声が出た。明日ご本人達と話す予定。
・ボランティア受付について
多数のボランティアの受け入れに四苦八苦している模様。基本的には過剰なボランティアの状況。電話では基本的にボランティアを断っている。土、日に多数のボランティア派遣が見込まれており、どうしようか皆困っている。親切の押し売り状態(ニーズとボランティアのアンバランスの状況に逆切れしている人もいる)
・被災者への情報提供不足
4月2日より罹災証明の発行が開始されているようだが、その告知や行政サービスなどの情報提供が、マスコミを通じてのみしかできていない。被災者の方も先の見えない不安が募っている。避難所に掲示板を設置し、こまめな情報提供をしていきたい。在宅の方には、手作り新聞のようなものを作成し、お渡しすることも検討していきたい。さらに、罹災証明の発行については、今後対象者より多数の質問がでると思われる。被災者への十分な説明会や避難所への相談窓口の設置、高齢者の代理申請者の確保などの必要性がある。
・被災者への対応
訪問活動により、被災者の方のニーズは多くあがってきているが、要望を災害ボランティアセンターで対応しきれない問題が多く、行政に訴えても非常に対応に時間がかかる。結局どこに相談すれば早い対応ができるのかわからず、戸惑っている様子。
■障がい者への対応
※3/31、浦野による「NPO法人ゆめ風基金(事務局:橘高氏)」への問い合わせより報告。
・門前については、医療チームが結成され、手帳を持っている障がい者の安否確認を実施。ニーズに対応している。
・穴水町については、福祉課が安否確認を実施。
※しかし、いずれも安否確認後、ニーズの申し出があったもののみの対応にとどまっている可能性がある。
・被災地域の小規模施設は12箇所。知的障がい者と精神障がい者の施設がそれぞれ6箇所ずつあり、ほとんどが公的機関に併設されているため、施設自体の被害は特に報告されていない。しかし、今週いっぱいまで閉所しているところが多く、避難所にも、障がい者の姿は見られないため在宅で家族だけで対応していることが予測される。
・現在、12団体に対してFAXにて被害状況の確認をしており、3箇所から返信有り。施設は大丈夫だが、利用者宅が被災しているという声もきかれる。
・今後必要となるサポートとして、地震の揺れのショックで今までできていたこと(施設まで一人で通う。落ち着いて家で過ごすなど)ができなくなっている可能性があるため、ガイドボランティアや在宅での見守りボランティアなどが必要かも知れない。これらのニーズはこれから増えていくだろうとのこと。
・課題としては、在宅に埋もれているこれらの人々まで、ボランティアがどうたどりつくか。来週ゆめ風基金として、12施設を回って状況確認をする予定。
■今後の動き
・3/31縲鰀4/1:穴水へなごや災害ボランティア連絡会による足湯ボランティア
・4/1縲鰀4/2昼:椿氏(災害ボランティアコーディネーターなごや)穴水に残留
・4/2朝縲鰀4/4:栗田穴水入り
・4/5縲怐F浦野穴水入り(予定)