能登半島地震【第6報】

栗田です。お疲れ様です。
現地(穴水町)に派遣しています浦野からの現地報告が届きましたのでお知らせいたします。(2007.3.27 23:00)今回の地震は高齢者など要援護者対策が鍵だと感じます。私たちに何ができるのか、引き続き模索し続けたいと思っています。
○穴水町災害対策ボランティア現地本部
本日16:00ごろより、明日からの本部体制や活動メニューについてミーティングを行った。
■避難所報告
※本部に併設されている避難所(老人保健施設)で昨日より兵庫県の看護大学教授と大学院生が避難所を担当している町職員と交代で夜勤や準夜勤体制で避難所の夜間の見守りを行っており、以下の報告があった。
[避難所の環境について]
・昨日避難所となっているホールに畳を入れるも、畳と畳みの間に隙間が出来、躓きそうになる高齢者がみられた。常に毛布や布団を敷いている状態なので、その隙間が隠れて認識しにくい。
・トイレの便器までちょっとした段差のある避難所で生活していたお年よりは、段差を乗り越えるまでに間に合わずに失禁してしまったため、バリアフリー対応設備の整っている老人保健施設の避難所に移ってきた。自ら失禁しないようにと出入り口近くにスペースを確保したところ、「あんたらそこに寝ていては困る(移動しにくい)わ縲怐vと苦情も出た。集落が違うとあまり面識がないもの同士ということで、苦情もきつくなりがちのように見える。ボランティアが仲介役となり、納得してもらえたとのこと。
・トイレの移動などでサポートの必要な人もいる。寝床がくっついているため、特に夜間はトイレに行くための通路の確保が大変だった。また、つまづきやすいため、介助も必要だ。出入り口の扉を開けっ放しで用を足しに行く人もおり、大きな声で苦情を訴える人もいた。
・障害者トイレの存在をしらず、大人のオムツの交換場所がないということで、困っていたのに気兼ねして訴えられなかった人がいた。
・共同生活での不満が少しずつ増えている(いびき・はぎしり・トイレに何回も行くなど)
・避難生活1日目は、血圧の薬を持ち出せずに、飲まなかった方もおり、血圧が200を超える人もいた。
[現在の被災された方からこぼれた言葉]
・穴水町は現場に入りやすかったため、マスコミがすぐに取り上げたが、今は被害が非常に大きい門前など輪島市方面ばかりの記事に変わってしまった。自分たちも大変な思いをしているのに目を向けてもらえてないのではないかと不安や不満を感じる。
・お墓のことが気になる。しかし足もないしなかなか行けない。
[今後]
・避難している人は比較的目を向けやすいが、在宅にいる方の健康状態が心配。できればあさってぐらいからニーズに対応するボランティアに同行し、健康状態をチェックする活動ができればと思う。
■明日以降のVCでの活動
?ボランティアの受付・ニーズ対応
・電話対応(ボランティア受付・ニーズ受付)/町社協職員
・ボランティア受付(ボランティア登録・ボランティア保険加入)/他市町職員
・マッチング、送り出し、報告/石川県v協会・他県社協職員
※すでに6件のニーズが入ってきている。
?センターの広報・周知
※被害が一番大きいと思われた川島地区と大町地区のみのチラシの配布であったが、市街地から20キロ離れた集落も大きな被害をうけているという情報が入る。石川県災害ボランティアコーディネーター協力会のメンバーが様子を見に行ったところ、まだほとんど手付かずで残っている10件ぐらいの集落(下唐川地区)があったとの報告があった。そのため、今後は
・さらに広い地域への周知を図るために、有線でセンター設置と連絡先を全町に一斉広報する。(朝、夕2回予定)
・病院や公民館、郵便局などの公的な機関にチラシを貼らせてもらう。
・地元新聞社による取材でセンターでの取り組みを周知する以上の方法を検討。
?ニーズ把握
・27日午前に配布したチラシをみたということで、夕方までに6件程度の依頼が入っている。
・明日午前中待って反応が思わしくなければ、再度町内会長を訪問し、ニーズの上がり具合を確認する。
・場合によっては、社協職員やボラ連により、個別訪問も検討したい。
?避難所対応(浦野・社協職員)
・避難所の訪問、寄り添い活動
・お年寄りのお楽しみ企画の検討(お話会・足湯・ちょっとしたおかずやおやつを作る会・運動教室・歌を聴く会など。避難所の住民同士が顔見知りになれるきっかけづくりも必要。ただし、このような企画に参加しにくい、出てきにくい人たちの対応も要検討。)
・子どもお楽しみ企画の検討(映画会・ゲーム・お楽しみ会など)
・地元の社会資源と連携しつつ、単発的なものと継続性を要するものでメニューを組み立てて、どのような活動が展開できるか見通しを立てる。
・避難所環境の改善の検討