能登半島地震【第34報】

皆様
松田です。お疲れ様です。昨日穴水町災害対策ボランティア現地本部より名古屋に戻りました。昨日の現地報告をお送りいたします(2007.5.6現在)。
■引越し
荷物の運び出し、運び込みが1件。社協職員と町の野球協会の方々が中心となり対応される。本日で全世帯の引越しが終了した。
■足湯とお茶会(10時から12時)
○今日の様子
今日は昨日とは打って変わって肌寒く、あいにくの雨だった。それでも足湯には5人の方が来られ、ゆったりと足湯を受けていらした。
○印象的だったこと、足湯に来られた方の声
・昨日いくつかの新聞に穴水の足湯が掲載されその話題で盛り上がる。
・被害が大きかった地区の区長さんが来られ、仮設に入られた方と地区の今後についてお話されていかれた。
・入居者のお宅を見せていただく。今日は雨が降っており、雨の日に部屋がどのような様子になるかを知ることができた。具体的には、バリアフリー化のためか玄関がない(段差がない)ために、扉付近の床が容易にぬれてしまうことがわかった。この入居者の方はダンボールを敷いて対応されていた。
・風邪薬や頭痛薬を求めて談話室に来られる方がいらした。引越しが一段落したところで、体調不良を訴える入居者もいる様子。当面は保健師さんの巡回等で対応する。
○足湯の今後
足湯の反響が大きく、また皆さんが喜んで帰っていかれたのを見て、今後は足湯の活動を穴水の中で継続して行っていきたいとの声が上がっている。その第一歩として、社協とボラ連が、9日に行われるボランティア連絡会の会議で足湯隊から講師を招き「足湯講座」を開くことを企画している。
■ミーティング
本日で外部の関係者(県社協、県外社協、RSY)が日常的に支援につく状態が一区切りになるということで、午後のミーティングでは、ひとまずお疲れさまということ、これからさまざまな問題が出てくるであろうこと、これからも地元の力で復興に向かいつつ、外部も適度な支援を継続することを確認した。当面は仮設住宅の談話室を中心に問題の対処に当たるが、談話室を周辺の地域にどう根付かせていくか、そのための活用法などを考えていかなくてはならない。また、問題が山積み、という意識はあっても具体的にどういう問題が浮かんでいるのかが整理できない状況なので、個別の問題を整理する機会が必要ではないかということが話し合われた。
【皆様へ】
栗田です。本報告も34報を数えました。いつもお読みいただき感謝申し上げます。
つきましては、上記松田からの報告の通り、当方からの恒常的な派遣は一応の区切りとさせていただくことになりましたので、ご報告も本日以降は不定期発行とさせていただきます。とはいえ、被災地では本格的な復興はむしろこれからが本番です。当方も息長い支援を継続していく所存ですので、皆さまの一層のご協力をお願いいたします。また皆様からもご意見等をお聞かせいただければ幸甚です。
3月25日地震発生の翌日より、全社協等の調整の元、穴水町に入らせていただき、昨日5月6日まで、おおむね毎日当方のスタッフ等関係者を常駐させて参りました。こうした活動が展開できましたのも、阪神・淡路大震災から12年の学びを共有してきた、震災がつなぐ全国ネットワーク、災害ボランティア活動支援プロジェクト会議をはじめ、それを応援して下さいます日本財団、中央共同募金会、経団連1%クラブ、その他多くの様々なご支援・ご協力の結集により実現できております。この場をお借りして改めて御礼申し上げます。
■今後の支援の概要(案)
・穴水町社会福祉協議会等との定期的な意見交換の実施
・仮設住宅集会場等を拠点とした見守り活動や生きがい創出事業等
・商店街の再興等経済的復興への支援
・災害時要援護者「避難支援ガイドライン」に沿った避難支援プランづくり
・まいもん祭り等にあわせたバスツアー等の企画
・その他必要な交流等