新燃岳噴火災害について[第 24 報]

皆様
RSY事務局加藤です。
本日2月25日より再び高原で活動を開始しました。
本日はみどり災害ボランティアネットワークの岡田氏、名古屋から10日間ほど前からこちらで屋根の灰降ろしを中心にボランティア活動をされている方2名と京都の大学生ボランティアの方と一緒に活動しましたので、その報告をさせていただきます。
○約1週間ぶりの高原町
今日は汗ばむほどの春の陽気で長袖のTシャツ1枚で十分なくらいだった。一昨日にも雨が降ったということもあり、前回最初に現地に入ったときとは印象が違う。大きな道路の除去作業はかなり進んでおり、木々の灰などもだいぶ流された様子だ。しか
し、まだまだ住民の方のお話をきいてみると、生活道路や家の周りなどの作業は終わっていない様子であることからも、実態がみえにくくなっているように感じた。
○屋根の灰降ろしと足湯
一緒だったメンバーが昨日湯の元温泉の近くにあるお宅で灰降ろしを行い、そのお宅のご近所でも屋根の灰降ろしのニーズがあったということでそちらに伺った。息子さん夫婦が隣にすんでいるという女性のお宅は、2階の灰降ろしがまだできていない。
息子さん夫婦のお宅の屋根はなんとか降ろしたという。「明日で最初の噴火から1カ月。」今日はこの言葉を何度か聞いた。「家の前は乾く度に灰がまうから、その度に水をかけている。」とおっしゃって、そこは除去しているわけではないので、ずっと
灰が湿って残っているままだ。「息子がいるからボランティアを頼んだけど断られた。でも息子も忙しいから頼めない。」とのこと。今日の屋根の灰降ろしを終えると「助かった~、あと家のまわりは自分でできるときにやるわ~」と嬉しそうだったが、疲れた表情でもあった。


○お寺の婦人会での足湯
今日は婦人会で集まっていた方々に足湯をさせていただいた。一度出張足湯をさせていた日赤の避難所で食事ボランティアをされていた方もこられていた。そこでは、「もう1カ月たつけど、うちにある窓ガラス20枚、毎日少しずつ進めてやっとあと4枚になった。」「高原はどう?いいところでしょう、噴火さえなければね、私は高原が大好きなのよ。」という話をお聞きした。また、「私の知り合いの方はほとんどノイローゼになってる。”ボン”と噴火の音がすると、体が硬直するって言っていて、火砕流や土石流のことが心配でずっと落ち着かない。時々顔をだして「大丈夫よ~」と声かけはしているけど、先が見えないから不安になるのよ。」という方がいることも知った。火山災害の知識を住民の方がきちんと知ることが求められているような気がした。以前に紹介した日本災害復興学会復興支援委員会による「車座トーク」も開催されるので、そこで不安が少しでも解消されていったらと思う。他にも、「私は火山のことを色々勉強して、孫たちにちゃんと教えたい。私は”経験者”になったから。若い人に伝えないと。」ともおっしゃった。
他にも、1週間ぶりにお会いした現地NPOの方ともお話したが、「あいかわらずやることはたくさんある…」とのことだった。
また、役場の方(ボラセン関係者)からは、「あと屋根の灰降ろしのニーズは残り20件くらい。今週末から来週にかけて作業が終息に向かうかもしれない。」と聞いた。
※ボランティア活動支援金にご協力ください!
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