宮城県七ヶ浜町報告【第26報】 大漁旗に希望をのせて

お世話になっております。RSY浦野です。
ボランティアバス第24陣(6月28日~7月2日)が3日間の実地活動を終えました。
様々な活動のなかから一部をピックアップし、活動報告としてご紹介します。
編集は中村さんが担当して下さいました。
DSCN8581 (500x375).jpg
◆6月30日 きずな喫茶、オープンカフェの開設
29日の作業を終えた2日目の夜、きずな館事務局からきずな館で行っている喫茶を「オープンカフェ」として仮設住宅エリア内の休憩所に新たに開いてほしいと提案されました。喫茶は「仮設住宅の人たちの語らいの場を」とレスキューストックヤードが運営している重要な行事であり、これをさらに充実させようとの計画でした。
翌日は朝から喫茶担当の3人で開設準備を進めました。
ポスターや招待状(ドリンク無料券)を手作りし、机、いす、ポットなどの備品を調達。もちろん、定例作業の合間を縫ってのこと・・・。
招待券は、ローラー作戦のように仮設住宅で直接「来てね」と手渡ししました。
路上で会えた人には直接呼びかけて、オープン前の対策もバッチリ。
開店時間の午後1時には、「きずな喫茶オープンカフェ」の場所にはすでに一人の男性が待ってくれていました。それに勇気づけられ、慌しくオープン。開店時間を数分遅れでスタートしました。
1 (500x375).jpg
オープン間もなくして、招待券を手にした方が来てくださいました。
飲み物を渡し、話を聞くのは通常の「きずな喫茶」と同じなのに、人待ち顔の時とは違う雰囲気。さすがに暑いのでオーダーは冷たいものが売れます。
来てくださった方とお話をしているなかで、七ヶ浜自慢の海水浴場があることを教えていただきました。
菖蒲田浜といって、明治21年に開設された日本で3番目に古い海水浴場です。その歴史ある菖蒲田海水浴場と、外国人避暑地となっている表浜海水浴場が七ヶ浜にあるけれど、『今回の津波でだめになってしまった。この夏、ひとつでもいいから海水浴場がオープンできたらいいね』とおっしゃっていました。
2 (500x375).jpg
それから、レスキューストックヤードのスタッフも加わり、皆で根付細工をしました。このオープンカフェに笑顔を呼びました。
お葬式帰りの方、巡回中のお巡りさんも呼び込んで、結局16人のお客様が途切れることなくカフェを賑わしてくれました。
ただ待つだけではお客様は来ない。
良い見本になりました。
(報告者:中野さん)
◆6月30日 お祭り用の旗洗浄
朝9時からの作業マッチングで応募したのは11人、第24陣からは3人、他には福岡出身、山口出身、そして外国人という多彩な顔触れでした。
作業は津波被害で泥砂まみれになってしまった代ヶ崎地区の、地元のお祭り用で公民館に保管していた思い出一杯の大漁旗や鯉のぼりなどを洗浄するという内容でした。
そのお祭りは、もともと7月1日に行う予定の行事でしたが、今年はやるかどうかを躊躇していたのだそうです。早く綺麗にしたいと思いながらも被災後の復旧活動についてはなかなか気力が出ず、ボランティアの依頼もやっとできたと言っていました。
私たちは大漁旗一枚一枚、鯉のぼり一つずつ心を込めて洗いました。
3 (500x375).jpg
洗った大漁旗や鯉のぼりは、地元の皆さんが被災した場所にロープに繋ぎ、順次天日干し。
4 (500x375).jpg
折りからのさわやかな青空のもと、高く舞い上がった大漁旗と鯉のぼりは被災から立ち上がる代ヶ崎地区の皆さんを大いに元気づけたことと思います。
他にテントやブルーシートなども洗い、作業を終わって帰る私たちを代ヶ崎の皆さんが手を振って見送ってくれました。作業をした私たちも嬉しい気持ちになり、明日もまた頑張ろう!と思いました。
(報告者:稲垣さん)
5 (500x375).jpg
最後の写真は事務局イチオシショット。高知のTシャツアート展みたい!