RSYスタッフ研修:福島県土湯温泉

みなさま

お世話になっております。RSYきずな館 飯田です。

遅くなりましたが、9月9・10日福島県土湯温泉でのスタッフ研修のご報告をさせていただきます。

半年前の4月にも同じ土湯温泉で研修を行いましたが、観光客が少なく、街の賑わいも見られませんでした。しかし今回、旅館の「歓迎」の欄には、一般客だと思われる方々のお名前が並び、駐車場には車がたくさん。前回とは違う風景に少し安心した気持ちになりましたが、実際は全体の7割程度に留まっているとおしゃっていました。

研修では、観光協会の方に土湯温泉の現状をお伺いする機会をいただき、私たちは事態の深刻さに直面しました。震災後直後に被災で2旅館が廃業、1旅館が長期休業、そして風評被害で観光客が減少し、9月に入り更に3件が廃業に追い込まれました。収容人員数が約1300人減少。この人数は温泉街全体の半数を超えています。廃業した旅館は被災した姿のまま空き家となり、悲劇的な温泉地と化してしまいました。また地域としても、空き家が増え、お一人暮らしの方も多く、人口流出や高齢化が進んでいました。

そんな中、地域を盛り上げようと土湯温泉観光協会の方々が「土湯温泉町復興再生計画」を立ち上げ、魅力を網羅したガイドマップの作成、復興応援視察や復興への取組研修プランの提案、天然の素材だけで作るこんにゃくを使った新商品の開発など、ご尽力されておりました。

東日本大震災では問題が多様化し、時間と共に変化していき、新たな問題を生み出しています。地元を支えるのは地元の力であることを再認識し、NPOが地元の力を支え、お手伝いさせていただくことで、より良い街づくりへとつながっていけたら…と思います。

土湯温泉の皆様、4月に引き続き研修を受け入れてくださり、ありがとうございました。この場をお借りして、お礼を申し上げます。

土湯温泉