宮城県七ヶ浜町報告【第124報】ボランティアきずな館閉所式

皆さま
いつもお世話になっております。

RSY郷古です。
RSYの東日本大震災支援の活動拠点として、ボランティアの宿泊施設として、地域の拠りどころとして、大きな役目を担ってきた「ボランティアきずな館」。
その「ボランティアきずな館」が2013年3月31日を持ちまして閉館となりました。
「いままでありがとう、そしてこれからも宜しくお願いします」の意も込めて閉館式を執り行いました。無事終了致しましたので、ご報告をさせていただきます。

当日は雪で気温も低く大変な中、総勢250名以上の方が閉館式に足を運んでくださいました。
きずな館へ多大なる支援をしてくださった各種関係団体の皆さん、きずな館に泊まったボランティアの皆さん、お茶のみに来てくださった地域の皆さん、遊びに来てくれた子どもたち・・・本当に色んな方々に来て頂きました。

午前11時からの閉館式開始でしたが、10時過ぎから続々と来場されます。
「久しぶり~、会いたかったのよ~」
「俺も忙しかったけど、世話になってるし、やっぱり区切りだからね。来なきゃなぁ」
とRSYスタッフとの再会を喜ぶ声や
「あら?あなたも来てたの?きずな館なくなるのは寂しいねー」
と住民同士で再開を喜び、きずな館閉館を惜しむ声もありました。

この日のために「ボランティアきずな館での二年間」を活動をまとめたパンフレットを作り、受付で記念品とともに来場された皆さんにお渡ししました。
(震災当初からお付き合いさせていただいている元たべさいんプロジェクトの鈴木喜久栄さんから、閉館式に出席するRSYのスタッフとご挨拶いただいた来賓の3名様分、コサージュを寄贈いただきました。このきれいなお花のコサージュは喜久栄さんの手作りです)

式が始まり、まずはRSY代表の栗田の挨拶、七ヶ浜町-町長の渡邊様、七ヶ浜町社会福祉協議会会長-会長の鎌田様、公益財団法人日本財団の青柳様からお言葉を頂きました。

その後は、「ボランティアきずな館2年のあゆみ」の動画を上映しました。
「あの時は大変だったなぁ。作ってもらった表札は大切な宝物だよ。」
「夏祭りはすごい人で大変だったけど、楽しかったね。」
「このときだよね?私たち始めて出会ったのは、あれからずっと一緒だねぇ」
などなど思い出に耽る時間でもありました。
「あの時頑張ったから、今が在る」と涙を流されたいた方も少なくありません。

次のプログラムは七ヶ浜国際村パフォーマンスカンパニーである
「Groove7」と「NaNa5931」の皆さんが感謝の気持ちを込めて、演奏・演舞してくれました。どちらも心に残る素晴らしいパフォーマンスで、観る人に感動と明日への勇気を与えてくれました。


盛況のうちに終わり、時間を見てみると12時過ぎていたのでお昼休憩です。
今回はRSYの方で豚汁とおにぎりを提供させていただき、来場者とみんなで一緒に食べる昼食交流会を行いました。
七ヶ浜-菖蒲田浜の漁師である鈴木直也さんから、「閉館式に来たみんなに七ヶ浜の海産物を食べてもらいたい」とその日の朝に獲れた「しらうお」と「生わかめ」を差し入れしてもらいました。
愛知県安城市からの野菜の提供もあった豚汁は具だくさん。作ったのはRSYボランティアバスのメンバーですが料理の講師は「七ヶ浜 ボランティア友の会」の皆さんです。
地元お母さんたちにも手伝っていただき、美味しい豚汁が出来上がりました。

「初めて七ヶ浜に来て、いきなり生の海産物をいただけるなんてなんてラッキーなんだ!」
「みんなでわいわい食べるのは久しぶりだから嬉しいわ。気温は低いけど、なんだか温まるわね」
と喜ぶ声があがりました。

・「きずな館ではいろんなことやったねー。芋煮会とか、ぼっけ汁とかさ。夏祭りとかバザーもやったよね?懐かしいねー。ボランティアさんもいっぱいいて楽しかったねぇ。」
(50代:女性)
・「きずな館なくなっても、(RSYは)ずっといるんだべ?まだ先が長いからなぁ、よろしく頼むよ!」
(60代:男性)
・「きずな館は初めてここに来たときから在ったから、なくなるのは想像できないな」
(10代:男性)
・「きずな館なくなったら、遊ぶところ減るじゃん。どーする?」
(10代:女性)
・「きずな館なくなったらどこいくの?泊まるとこなかったら家においで!」
(60代:女性)
・「このプレハブはいつでも人がいる。にぎやかな場所だったね。それがなくなるのは寂しいわ」
(60代:女性)
・「いきなり全部とって撤退ってのはかなり寂しいからよ!誰もいなくなるんだったらちょっと前に連絡いれてくれよ?」
(60代:男性)
・「本腰に私たちが頑張らないといけない時が、来たんだよね。」
(50代:女性)
・「元はなかったものだから、これも復興への一歩だろうよ。寂しいけど、そう考える。これからもよろしくな!」
(50代:男性)

この白いプレハブは住民の皆さんにとって、あると心強く、気軽に立ち寄れる場所であることが分かります。きずな館は閉館となりますが、この人と人とのつながりは絶やしません。
来年度も常駐スタッフを置き、継続的な支援活動を続けることになったRSYでは、これからも七ヶ浜の住民の皆さんと、復興を目指して共に歩んでいきたいと思います。

「今までありがとう!ボランティアきずな館!」