【第1報】長野県北部地震への支援について(11月25日~27日)

みなさま

お世話になります。レスキューストックヤード事務局です。

RSYでは震災がつなぐ全国ネットワークをはじめ、当団体と繋がりのある支援団体と協力し、11月22日に発生した長野県北部での地震により被害を受けている長野県白馬村へ支援活動を展開しています。

 

23日に先遣のため震災がつなぐ全国ネットワーク・松山、24日にRSY・浦野が現地入りしました。また、25日よりRSY・松永を派遣し、白馬村社協と避難所運営者に確認の上、避難生活の疲れを少しでも癒してもらおうと避難所の一角にミニサロン(喫茶コーナー)を設けて、ホッとできる場の提供を始めています。27日より、日頃つながりのある学生ボランティアがミニサロン運営のために現地入りし、以降も名古屋市の災害ボランティア等が現地へ入り、ミニサロンの運営を担う予定です。

 

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●被害状況(白馬村ホームページより)
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<家屋被害>
全壊:80(内住宅27)/半壊:36(内住宅17)/一部損壊:108(内住宅58)/計:224件
<人的被害>
重傷:4人/軽傷:19人/計:23人
<避難所開設状況>
避難者数(11/28 18:00時点):137人(自主避難含む)

 

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●状況および活動報告(震災がつなぐ全国ネットワークの報告より)
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白馬村では、11月24日に災害ボランティアセンターの開設が決定。25日から正式に稼働。
天候不順により、被災現場での活動も制限されていたが、27日より屋外での活動も開始。

連休が明け、家屋被害の保険調査が本格的に始まるが、被災した家屋全ての調査にいつまでかかるかは未定。そのため、雨天でなくとも家屋そのものに影響する活動が未だ出来ない状況となっている。

今後、保険の調査や罹災証明に必要な調査が完了し天候が落ち着いた際には、今よりもニーズは増える見込み。被災地域外にお住いの村民の方も多いため、近隣住民の力により、活動が行なわれていくと思われる。

応急危険度判定で赤紙(危険)や黄紙(注意)の判定がなされた建物については、特殊技術や専門知識のない一般のボランティアの安全確保が確実でないため、社協の災害ボランティアセンターとしては、現時点では活動を見合わせる方向だが、雪が積もる前に必要な家財の取り出しや保管が必須のため、過去の地震被災地支援の経験を有するNPO等と白馬村社協で話し合いを持ち、地元の建築組合などの協力を得て、家屋の安全確認作業を開始している。

避難所や被災地区では、連日のマスコミや様々な人の出入りが激しく、住民からの苦情も出始めている。外部者(ボランティアを含む)が関わりすぎない配慮が必要になってきている。一部、住民でもボランティアでもない人が被災現場に入ることのないように、特定のビブスや腕章を付けるなどの対策を始めている。

白馬村は自助力、共助力が非常に高い反面、素性の分からない外部者へは相当の気を遣うこととなり、ボランティア側も丁寧な対応が求められている。また、甚大な被害があった地域が局地的なこともあり、既に村内在住者がボランティアとして登録を申し出ているため、できるだけ地元の意向を尊重し、無理のかからない範囲で復旧のサポートができればと考えている。

白馬村役場に隣接する避難所では、地域の婦人会の炊き出し(汁物)がほぼ毎食行われていることから、外部からの炊き出しの申し出があった際は小谷村への紹介をしているようです。小谷村も白馬村同様、地域の結束が強いことから、地域内で協力しての炊き出し等ができているとのこと。

地域全体が被災地でないことから、被災していない方々からの支援の申し出も多く、地域の絆を実感している。しかし、降雪等の影響により、仮設住宅が建設できない可能性もあるため、避難生活の長期化も心配される。

 

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●避難所でのミニサロン運営
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避難生活も長くなる見通しであり、避難生活の疲れを少しでも軽減できるよう、
白馬村社協と避難所運営者に確認の上、ホッとできる場の提供を始めています。

<27日実施の様子>
◆来訪者:7名(男性2名、女性5名)※年配の方が多い
◆サロンでお聞きした住民の声
・5歳の子を平日5時まで幼稚園に預けているから、土日が心配。
・社協にこんなによくしてもらって感謝している。弁当以外にあったかい味噌汁もありがたい。
・(娘が親に対し)ボランティアがどんなことしてくれるか、(チラシを)ちゃんとみなよ。
・(被害が大きすぎて)掃除ができるような感じじゃない。
・好きな時間にお風呂にいけると嬉しい。だけど、お風呂の場所を選べるのは嬉しい。
・被災した日は、妹の娘の結婚式だった。
・お風呂に入っているときに地震が来た。お風呂のお湯が天井に上がって、降ってきた。
娘が助けに来て、トイレに避難した。貴重品を探したが、パニックになって見つけることができなかった。
ここの地域はコミュニティがしっかりしていて、よそ者が入りにくい。都会とのギャップが激しくて、お母さんに言えないけど、帰りたい。
・揺れた直後にタンスが4本覆いかぶさってきて、その後45分間記憶がない。
・納屋へ物を移動させたが、納屋が壊れそう。どこに物を置こうか・・・。

 

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●住民の声や様子
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・被災現場を巡回していると、倒壊した自宅からから物品を取りだす方がいたため、
「お手伝いしましょうか?」と声をかけるも、「自分でやるからいい。」と遠慮された様子が伺えた。
会話をする中でお手伝いをすることになり、「やっぱり人が多いと早いね。助かった、ありがとう。」と嬉しそうな声が聴けた。
警戒もあると思うが、外部に「手伝って」とあまり声を出さない地域性を感じた。
・今後どうすればいいのか全く見えない(罹災証明、解体の費用補助、避難所はいつまでなの等)との声が多い。
・80代のおばあさんが「先祖代々の土地とお父さんと私が苦労して守ってきた家に帰りたい。絶対に直してもう一度住みたい」といいながら声を出して泣いていた。

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