宮城県七ヶ浜町報告【第195報】月刊つぶやき@七ヶ浜[第22号](2015年4月1日~4月30日)

皆さま
いつもお世話になっております。
RSY七ヶ浜事務局です。

宮城県七ヶ浜町の住民の声「つぶやき」2015年4月号をお伝えします。
七ヶ浜町の仮設住宅集会場で定期的に開催している足湯を通して聞ける「つぶやき」からは被災者の様々な現状をうかがい、知ることができます。
2015年5月11日で震災から4年2ヶ月が経過しました。4月末には桜が散り、夏へ向かって動き出しています。
GWも観光名所である松島四大観「多門山(たもんざん)」や桜の名所でもあり、展望台もある「君ヶ岡公園」、マリンスポーツのメッカである「小豆浜」 、国際交流イベントがあった「国際村」、漁港やヨットハーバーがあり、太平洋を一望できる「眺洋台」などに町外からの観光客がいらっしゃっていました。
しかし、観光のメインであった「菖蒲田浜海水浴場」 は防潮堤の工事中で、遊泳禁止です。
着々とすすんでいますが、高さも6.8m。長さも約2㎞も有りますので なかなか終わりません。
防潮堤の前に立つと、本当に大きな壁です。
ある町民の方は、「海があるのが七ヶ浜という町だったが、見えなくなってしまった。浜が無くなったわけではないがこれでは七ヶ浜町ではないなぁ。命を守るために必要なことだろうけど、後の世代はどう思うかなぁ」とも話していました。

七ヶ浜町の大切なもの、変えていかなければならないものを町民のみなさんは考えています。
大切な声/想いに寄り添って、これからの七ヶ浜町を一緒に考えていきたいと思います。
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〇公営住宅にこれから移るけどまたみんなバラバラになるから(仮設にいる顔見知りの)ばあちゃんたちの事が心配なんだ。ここ(仮設)だと(近いし)、「よ!」って言えっぺ?これから高台移転地に行くんだけど金の借り方も考えねえと。海岸の前に家持ってたんだけどまさかこんなことになるとはなあー。
(70代:男性)

 

〇今月中に家建て始まって、今年の8月か9月ごろに仮設出るんだ。息子と孫とみんなで住むよ。俺も漁師だったし、息子も孫も漁師だ。俺が若い頃は町で一番税金を納めていたんだぞ、所得税だ。漁は55,56歳ぐらいで辞めた。あとは息子たち任せてる。

(70代:男性)

 

〇今日で(足湯に)来るのが最後なんだ。 引っ越しは5月3日だよ。いつでも遊びに来てよ。
(60代:男性)

 

〇おかげさまで引越ししました。高台移転です。孫らが公営住宅の説明会に行っている。4月16日から鍵もらってた。家賃は5月1日から掛かる。引越し自体はあとになってもいいらしいけどね。友だちとか買物とか考えるとやっぱり仮設にいたころの方が良かったよ。
(60代:女性)

 

〇公営住宅にもう住んでいる人がいたよ。住宅内にある公園にはベンチがなくて人が寄れない。仮設にあるベンチを持って来たらいいのにね。自分の庭にも置いて人が集まれるようにしたい。
(60代:女性)

 

〇公営住宅に入る時には、保証人をたてないといけないが、身内が全員年金暮らしの方がいた。役場も仮設から出て欲しいと思っているから特例も考えているじゃないか?
(60代:女性)

 

〇久しぶりに(商店街や公民館あたり)こっちに来たな。半年前に交通事故で入院したから動けなかった、。今も病院通いだよ。移転して2年間だが、家の片づけ終わってねぇ。
1人でやるのは時間かかるんだよ、透析で週3回病院行かなきゃならない。
七ヶ浜の復興間まだあと4年はかかるかな。浜も堤防工事おわんねぇし、仮設もすぐにはなくなんねぇよなぁ。
(70代:男性)