宮城県七ヶ浜町報告【第198報】月刊つぶやき@七ヶ浜[第23号](5月1日~5月31日)

皆さま
いつもお世話になっております。
RSY七ヶ浜事務局です。

宮城県七ヶ浜町の住民の声「つぶやき」2015年5月号をお伝えします。
七ヶ浜町の仮設住宅集会場で定期的に開催している足湯や
日々の活動を通して聴ける住民の声『つぶやき』からは被災者の様々な現状をうかがい、知ることができます。
2015年6月11日で震災から4年3ヶ月が経過しました。

日焼け止めクリームが必要なくらいの日差しの強さが続く、梅雨入り前の七ヶ浜町。
『5月・6月でエアコン入れてたら夏はもたない。ただでさえ仮設住宅は暑いのに。』という声も上がるほど仮設住宅で迎える夏は乗り越えるのが大変です。『夏暑く、冬寒い』というプレハブ仮設特有の問題は阪神淡路大震災から多少は改善されているものの、未だ被災住民が悩んでいることの一つです。
更に『夕方以降、出歩くのが恐い。高台へ引っ越した人たちが少しずつ出てきたから、自然と部屋の明かりが少なくなって、仮設全体が暗い。』という今だからこその声も聴こえます。
このように4年間ずっと悩んでいたことに加え、4年目から新しく悩むことも出てきています。
そういった不安や悩みは公営住宅入居してからも出てきます。私たちは住民のみなさんが困ったその時に、相談しやすい良きパートナーでありたいと思っています。これからも皆さんの声に寄り添って…。
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〇先月、階段で転んでしまってね。救急車でそのまま半月くらい入院していたんだ。手術すれば治るんだけど、いろんな事情あって出来ないんだ。この怪我のお蔭で車の運転が出来なくなって仕事も辞めざるを得なかった。リハビリで歩いてるけど杖突くようになって、行動範囲狭くなった。いろいろやりたいことあったけど予定狂ってしまってもうなにもかも嫌だな。
(60代:男性)

 

〇集会所に来てお話することが一番楽しいです。孫の家に行っても、『なんだか邪魔かなー?』って思ったりする。
居座れる場所がないからすぐに仮設に帰ってきちゃう。足湯のみんなが来てくれるのがすごく嬉しい。
(60代:女性)

 

〇私は一人暮らしだからいつも寂しい。特に話すのが好きだからね。だから足湯は毎回来るよ。
今年の11月に完成予定の公営住宅に入るまでここの仮設にいるよ。でも、まだ先のことだからね。引っ越ししないでここに居てもいいだけどね。
(70代:女性)

 

〇今日が足湯って前に聞いたから来たよ。公営住宅はお客来ないからさ、仮設みたいに人がいっぱいいるわけでもないし。
毎月来るからさ、言ってよ。俺はあなたたち(ボランティア)に会いに来るんだからね。
(60代:男性)
※仮設から引っ越しをして公営住宅に移られた方

 

〇この頃、ふと思うよ。震災がなかったらRSYやたくさんのボランティアさんとも出会ってなかったんだよね。そう考えるとなんて云ったらいいのか・・・。震災のおかげって言ったら変だけど本当に感謝しているよ。
地区の体操教室も東京からきたボランティアさんが手伝ってくれたりして、本当に助かってるよ。
(70代:女性)

 

〇公営住宅に入居する場所とか全部決まってるんだけど、まだ引越しはしてない。他のみんなは引っ越してるんだよ。
日照権とかゴミ捨て場とか駐車場とかいろいろ問題はあるんだよね。
(70代:男性)

 

〇引っ越し終わったよ。だいぶ整理ついた。ほとんど業者さんにやってもらったけどね。
仮設とは違って部屋が広くなってお客も呼べるし、楽しいよ。いつでも来なよ?
『この新しい地区にこれから住む』っていうのを身体で慣らさなきゃねー。買物が不便以外であとは大丈夫よ。
(60代:女性)

 

〇おかげさまで地鎮祭が終わったよ。俺ら行くところはA浜とB浜の人が混ざる土地なんだ。知ってる人も多いけど、知らない人も多いな。そこに高台移転する人たちで新しい行政区作るんだ。区長とかまだ決まってないけどな。孫と一緒に住めるんだ。嬉しいよ。
(70代:男性)