【第5報】※関東・東北豪雨に関わるRSY​の支​援活動について(9月25日)

みなさま
RSY事務局です。
※気象庁 が命名しましたので、この名前で発信いたします。
茨城・栃木・宮城3県で発生した水害に対し、RSY兼震つな事務局からは、
スタッフを派遣しています。シルバーウィーク中の活動をご報告します。
お天気が続き、ボランティアも多く集まっていたので、作業は進んでいるかに見えます
が、在宅・避難所生活を余儀なくされている人々には疲れが見られ、深刻な状況は続い
ています。
▼これまでの動き
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・(栗田)21日~22日まで活動。現地避難所での支援、行政・社協・NPOらとの調整
会議などに出席。緊急性の高い被災者の課題を伝えると共に、NPO・ボランティア
との協働の必要性を強く訴えた。
・(浦野)20日~23日まで活動。常総市からの依頼で「避難所チーム」として、避難
所実態調査を実施。緊急対応が必要な方から、常駐保健師・行政職員らと共に環
境改善に着手。市の社会福祉課へ、事態の緊急性と深刻さを訴えると共に、具体
的な対応策を提案。
・(松山)10日から「茨城NPOセンターコモンズ」の運営サポートを継続中。
・(松永)11日から「鹿沼市災害ボランティアセンター」の運営サポートを継続中。地
元社協職員と共に地域コーディネーターとして個別訪問。緊急性の高いニーズは、
看護チームに繋ぐなど、きめ細かいニーズ把握や対応を実施。
・(浜田、森本)20日~23日まで活動。常総市内2箇所にて、名古屋からのボラン
ティアと共に約500名分の炊き出しを提供。
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茨城県常総市での活動報告
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▼「避難所チーム」の活動(報告:浦野)
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(避難所チームの概要)
・市内約20箇所のうち、8箇所の避難所を巡回。
・避難所チームは、4日間入れ替わりはありながらも、RSY・浦野(福祉)、愛知医科
大学準教授・佐々木(看護・保健)、認定NPO法人難民支援協会・鶴木(外国人、生
活困窮者支援)、減災と男女共同参画研修推進センター共同代表・浅野(ジェン
ダー支援)、一般社団法人ピースボート災害ボランティアセンター・岩元(避難所支
援)にて構成。
・避難所全体の調査は、日本財団被災者支援拠点運営人材育成事業事務局、認
定NPO法人難民を助ける会が協力。
・避難所チームでは、早急に手を打たなければ、命の危険や健康状態の悪化、事
故に繋がる状況にも関わらず、様々な理由で自ら訴えることができない、周囲から
気付かれにくい潜在的ニーズを見つけることを心がけた。
また、状況がこれ以上悪化しないよう、常駐の保健師や看護師、職能ボランティア
で協力していますが、帰宅後の自立した生活を維持するためには、現在の避難所
における生活環境の早期改善と、継続的に避難所の状況を把握・サポートできる、
市の保健師や地域包括支援センターらとの協働が不可欠であると感じ、市へ提案
書を提出した。
(避難された方の様子 9月20日~23日)
・普段から腰が悪く、体育館の床を歩く際に靴下がすべり3回転倒。20日よりダン
ボールベッド対応、ボランティアからスリッパの支給をもらったが、改善されるかはし
ばらく過ごしてみないと分からない(70代・生活保護・男性)
・腎臓の病気(人工透析が必要になりそうな人)が、かかりつけの病院への通院を
希望するも、送迎してくれる人が確保できず救護所対応。しばらく経って、避難所内
でこのようなサービスが提供されていたことが分かった。はり紙の場所、掲示板の
情報整理が必要保健師・担当課職員の連携に改善が必要。(他避難所には情報す
ら届かず、対応に結びついていないところもある)
・トイレや居住場所に入る際の履物の区別が全くできていない。早急に改善しない
と、感染症蔓延が心配されることを担当課職員に助言するも、「もうすぐ統合される
から」「トイレのスリッパを脱がずにそのまま廊下に出られたらかえって不衛生」など
の発言があり、前向きな姿勢が見られなかった。
居室のテーブルに飲みかけのペットボトルや炊き出しの空きゴミが整理されること
なく放置されていたり、出入り口付近に残飯も一緒に入ったゴミ袋が置かれていた。
におい、虫の発生、見栄え共に問題があると感じ、担当課職員にゴミ箱の設置を提
案したところ、「ゴミは各自で受付前の所定場所にて捨てるようにお願いしている。
居室にゴミ箱を置くことで、職員が回収しなければならなくなり、負担が増す。」とい
う回答。しかし、腰が90度曲がり、体力低下で足元のふらつきが見られる高齢者
に、何度もゴミ捨て場に通わせることで、転倒や事故の引き金になるのは時間の問
題と考え、該当する高齢者がいる居室のみ設置させてもらい、本人には「一杯に
なったら受付の人を呼ぶように」とお伝えし、はり紙による注意喚起も実施。
・20日よりダンボールベッドが支給されるも、「落ちると怖いので利用できない」と拒
否。足腰が悪いため、地べたの寝床は移動時体の負担が増すと共に、転倒の危険
が増大する。夜勤の看護師に申し送りし、移動時は付き添うよう依頼。
・トイレから一番離れた部屋に、杖歩行の高齢女性が居住。「トイレが間に合わない
かも知れない」と不安の声。トイレ近くの居室移動の希望を進めるも「ここでいい」と
拒否。ADLの低下が見られているので、今後の事故のリスクが高い。
・在日ブラジル人の入居者が、毛布のみの寝床であったためマットレスを支給。「夜
勤の仕事なので今にうちに寝ておかねばならない」とするも、明るい居室、身体に合
わない丈のマットレスでは、ゆっくり寝られない。ダンボールベッドを進めるも、「ベッ
ドが幅を取り、夜の出入りの際に周囲に迷惑をかけると申し訳ない」と遠慮し、利用
を拒否。
・夫、息子夫婦と共に避難してきていた高齢の女性。夫の認知症状と頻回な排尿が
気になっていた。本人は、ダンボールベッドになったが、尿失禁を気にしていたが、
担当課職員などには聞けないでいた。杖をついて無理をしながら、トイレ歩行をして
いるも、転倒等が危険。(80代後半・女性)
・毛糸帽子と毛布2枚をかぶり、ドア周辺で寝ている。頭元は風が通り、ありや小さ
な虫の死骸があった。もともと工事中でベニヤ板の上に寝ていたので、身体が痛い
と訴えた。毛布は2枚支給と思っていたので、訴えられなかったとのこと。保健師に
依頼して、毛布2枚を追加した。「あ~これでラクになった」と笑顔が出た。布団の周
りの養生テープがはがれ、つまずきやすい環境。おいてあるダンボールや椅子につ
かまり、遠距離のトイレまで早めに準備をして通っていた。何もすることがないので
寝ている。息子・妹と避難。(89歳・女性)
(その他の課題)
・特に体の動かない高齢者は、風呂・洗濯に支障があり、10日経って風呂に入った
のは2回程度、洗濯は出来ておらず、同じ下着を3日間はいていると答えた方もい
た。
・障がい者の姿はほとんど見かけなかったが、障害者地域生活支援センターを委託
されている小規模作業所が2箇所被災している、市ボラセンが福祉施設に設置されて
いるため、利用が停止しているなど、通常の在宅サービスが行えないことで、体調不
良や状態の悪化、不穏が心配される。
・子どもたちは、ゲームをしたり避難所内を走り回り、大人から叱られる姿が見ら
れ、ストレスがたまっている。
・女性については、特に家庭のマネジメントを担うことの多いため、避難所統合のタ
イミングで、意見の汲み上げ、運営への参画、総合的な相談支援が必要である。
(高齢者への介護、子育ての質を左右するから)
・避難者の1割がブラジル人、または日系ブラジル人であり、生活様式、生活時間の
違いからのトラブル、差別的な発言や態度などがたびたび見られた。両親が避難所
のルールについて質問する際に、子どもを通訳としていることが多いが、対応のひど
さに、「どうして同じ被災者なのに、外国人というだけでこんな目に合わなくてはなら
ないのか」と胸の苦しみを訴えた子どももいた。
▼炊き出し・サロンチームの活動(報告:浜田・森本)
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(実施概要)
RSYスタッフ2名、ボランティア7名の計9名で対応。
○水海道小学校、ふれあい会館
・日時:9月21日(火)12:30~
・食事数:約250食
・内容:野菜いっぱいけんちん汁、おにぎり、フルーツポンチ
○水海道小学校
・日時:9月22日(火)15:00~16:00
・参加者:2~3名
・内容:日中の避難所にいる方々や子どもたちへのお菓子の配布、喫茶でのおしゃ
べりなど
○水海道北駅前
・日時:9月22日(水)17:30~
・食事数:約250食
・内容:中華丼、レンコンの和え物、白玉ぜんざい
(被災された方の様子)
・今食べたいものは、お味噌汁や煮物。カレーや牛丼(吉野家?)が続いてるの。一
日おきくらいに、ボランティアさんが来てくれて、畳はもうはずしたけど、その後どうし
たらいいかわからない。(浦野が、消毒の方法を説明し、翌日のボランティア作業時
にそこをしっかりやってもらえるように、ボラセンにつないだ)近所の人たちも、水害
後の住宅の手入れについての知識はなさそうで、床板まで剥がしているという話は
聞いた事がないという人がいた。(50代・女性)
・「親戚の家で泊まるより、避難所で友だちと泊まれる方が楽しい」(中学生・女子)
・「体育祭は、中止になっちゃったけど、文化祭は予定通りやるのかな」(中学生・男子)
・「水道は(被災後)3日目くらいから出るようになったが、水圧が低くて、2階はチョロ
チョロしかでない、トイレがたいへん。」(在宅/60代男性)
・「炊き出しが配られると聞いていった先で「避難所にいる人しかだめ」と断られた。
くやしくてくやしく。。。(涙)」(在宅/70代男性。)
・「運よく引っ越し先はみつかったけど、大家さんから今の部屋をそのままにしてほし
いって言われてる。保険が下りるためには、必要なんだってさ。それじゃ、いつまでも
片付かないよ」(在宅/40代男性)
・(指差しながら)「この高さまで、水がきたの。拭いても拭いても残るわねー。切りが
ないわ」(在宅/50代女性)
・「本当に野菜いっぱいだね。炭水化物の食事ばっかりだったから嬉しいよ」(避難所
/男性)
・「片付けで手一杯で、料理をする元気がない。こういう炊き出しは本当にありがた
いです。(在宅被災者の方/50代女性)
・子どもたちに甘いものを食べさせたくて来たんですけど、フルーツはもうなくなっちゃ
ったんですか?」(在宅被災者の方/40代女性)
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栃木県鹿沼市での活動報告
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▼鹿沼市災害ボランティアセンターでの活動(報告:松永)
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(活動の様子)
・16日より地域コーディネーター(府所町)を実施。目的はエリアでの住民とボランティアの
マッチングや、地域を周り声が上がっていないお宅を訪問・現状確認。
・床下の泥出しの必要性や、等要援護者、生活困窮者、自ら声をあげれない方の把握を
優先し、実際に濡れた畳をそのままに生活をしている方の発見や、濡れたままでも大丈
夫だと話す家主にカビ等が生え不衛生だと伝えるなど、地域の抜け漏れ防止に努めて
いる。
・今後は持ち場のエリアも終息気味なので個票での対応を検討し、うるうるパックの配布
の計画や未だに残る避難所10名への訪問、鹿沼市全域でのニーズマッピング後の漏れ
の確認等の活動に移行する必要があると感じている。
(被災された方の様子)
・夜もしっかり眠れない(避難所の方)
・ごはんを炊いたがゆっくりと食べれない。
・県外から来てくれているの?助かるねー、ボランティアの方には本当に感謝している。
・(亡くなった祖父の私物が泥だらけになり)早く片づけをしないとご先祖様に申し訳ない。
・(濡れた)畳をどけて、床板を見たらキノコが生えていた。(上のベットが移動できず、畳
をあげれなかったお宅)
・3か月から最長1年間、市営アパートが借りれたが4階建てでエレベーターがない。母
(80代)には荷物を持って運ぶことはできないし、そうなれば私(女)一人だけ・・・。
>ボランティアで引っ越し支援の対応をした。
・おばあちゃんが精神的にまいっている。昭和に鹿沼で起こった水害(昭和22年)がフ
ラッシュバックしているみたい。
・(ナース隊巡回の際に)母子手帳が水没して記録がわからなくなった。どうしていいか
わからない。チャイルドシートにも泥が付き、買い替えるのも経済的な負担がかかる・・・
(子ども2名内乳児一人・新築2週間で被災の方)>市役所に掛け合い、チャイルドシート
の支援を頂けた。また母子手帳は再発行する。
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募金活動
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▼名古屋での募金活動(シルバーウィーク中)
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9月19日:午前3名・午後2名参加、36,941円
9月20日:午前5名参加、5,165円
9月21日:午前1名・午後2名参加、10,589円
9月22日:午前4名・午後4名参加、14,559円
9月23日:午前3名・午後5名参加、25,615円
合計:延べ28名参加、92,869円
多くのボランティアのみなさまの協力と善意のお陰です。ありがとうございます。
▼被災地支援活動募金にご協力ください!!
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RSYでは、長期化/多様化する支援のため、「被災地支援活動募金」を行
っております。皆さまからお預かりした大切な寄付金は、被災地へのボラン
ティア活動資器材の提供や、ボランティアコーディネーターの派遣、被災さ
れた方々のニーズに応じて、炊き出し、生活用品の提供など、生活支援プ
ログラム等を実施するために使わせて頂きます。

<銀行振込>
三菱東京UFJ銀行 本山支店 普通3505681
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※お名前の前に「カツドウキフ」とご入力ください。

<郵便振替>
00800-3-126026
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※通信欄に「カツドウキフ」とご記入ください。

<クレジットカード決済>
URLよりお願いいたします。http://kessai.canpan.info/org/rsy/
ページ下方の「都度寄付」よりお申し込み下さい。
また、事務局へのメッセージ欄には「活動寄付」とご記入下さい。

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今後のスタッフの動き
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・(栗田)28日、10月1日、2日 常総入り
・(浦野)27日 常総入り
・(松山)常総市・茨城NPOセンターコモンズのサポートを継続
・(松永)鹿沼市災害ボランティアセンターでサポートを継続
・(森本・浜田)常総市での炊き出しのため調整中
・(林・徳田)「うるうるパック」の準備と発送
・(郷古・槙島)七ヶ浜での募金活動の実施