【第37報】平成28年熊本地震に関わるRSYの支援活動について(9月23日~10月9日)

みなさま
平成28年熊本地震において、RSYは御船町を中心に活動を継続しています。
相次ぐ台風や阿蘇山の噴火、いまだぬぐいきれない余震への恐怖感など、心の負担はなかなか軽くなりません。
一方で、仮設住宅への入居は少しずつ進み、現在避難所となっているスポーツセンターの避難者は65名となりました。また、集会場や談話室の鍵渡しも進み、自治会づくりや体操教室、サロン、交流会などの生活支援プログラムも少しずつ動き出しました。今は、9月16日(日)に住民からの提案で開催されることになった「がんばろう!御船!心に響け「感動祭」」の準備も着々と進んでいます。
生活の基盤が少しずつ整い、新しい人との繋がりの中で、多くの方々が再建への一歩を踏み出し始めました。
RSYは、日々仮設住宅を巡回し、戸別訪問や環境整備を進めつつ、これから復興に向けて頑張ろうとする方々をさらに応援し、いまだ元気が出ず、不安な気持ちを抱える方には、安心して心の内をお話いただけるよう、丁寧な関わり合いを心がけて活動していきます。引き続き、皆様のご支援をよろしくお願い致します。
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▼仮設住宅支援
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★新たに5箇所の談話室が完成しました
今城、小坂、ふれあい第1・ふれあい第2・滝川仮設の談話室が完成したので、机・椅子(RSY寄贈)、調理用具・工具・裁縫セット(生活協同組合連合会アイチョイス様寄贈)を搬入しまた。
★仮設住宅入居者説明会
9月22日南木倉仮設、10月4日入居済み仮設団地の空室分を対象に入居者説明会が開催されました。RSYは仮設住宅の住まい方の説明についてお話し、あったか味噌汁プロジェクトで集った、お椀&お箸セットを配布しました。
(住民の声)
・お椀とお箸、可愛いのが入ってて子供たちが喜んでました!家からは持って来れんからほんと助かりました。(30代女性)
・お椀はもう少し落ち着いたら使おうて思って、戸棚になおしとるよ。最初に貰って中を見たらとてもよかお椀だったけんね。ありがとうって言っておいてね。(70代女性)
・貰ったお椀は大事に使いよるよ。今も洗いよるとこだった。綺麗なお椀をありがとうございます。避難した甲佐でも水害で家が流されて、持ってこれる物が無かったから嬉しかったです。(50代女性)
★仮設住宅自治会づくり会議に参加しました
集会場・談話室の鍵の管理や使い方のルールづくり、代表・組長の決定など、自治会づくりに向けて役場総務課、社会福祉協議会、RSYで意見交換する機会を設けています。集会場や談話室を住民が自由に使えたり、住民同士の見守り機能や、行政やボランティア情報などが滞りなく届くようにするためにも、住民同士の話し合いの場を早急に作っていくことで合意しました。
★ふれあい第1・第2仮設住宅談話室プログラム
●9月28日(水)10:00~13:00 あったか味噌汁プロジェクト「ミニ昼食会」
仮設住宅で「食」を通じた健康づくりと人との繋がり、居場所づくりを目的に開催しました。
避難所生活で「だご汁が食べたか~」という住民の声が多かったことから、当日のメニューは「だご汁」づくりに決定。愛知からプレゼンとしたお椀とお箸を片手に、お年寄りから幼児まで、17世帯・23名が集りました。運営は、NPO法人災害ボランティアネットワーク九州支部てらもんさんから助っ人6名が駆けつけてくれました。
「だご汁」の『だご』とは、粉で作っただんごのこと。粉に水を加えて粘り気を出した後、手でちぎってお鍋にいれるという、すいとんに近いイメージです。味はしょうゆと味噌があるそうで、住民の方の勧めもあり、今回はしょうゆ味にしました。談話室に集合するなり、住民の皆さんは、洗う、切る、煮る、だごをちぎるの作業に積極的に加わり、もはやスタッフがお客さん。最後の味付けもお任せしたら、ホカホカのあったか「だご汁」が完成しました。新潟県中越地震で被災した刈羽村から頂いたお米を炊いておにぎりをつくり、てらもんさんお手製のつけもとと一緒にみんなでパクリ。終始会話と笑顔の絶えない時間となりました。「みんなで食べるとほんとにおいしかね~」「今日は本当によか一日たい」と何度もつぶやく男性もいました。
最初は「足が悪いしトイレが近いからみんなに迷惑かけちゃうし・・・」とか、「今おなかすいてないからねぇ」などと、消極的だった方も、粘り強い声かけにしぶしぶ移動。しかし、会場に辿り着くと「あら~、あんたもここにおったんね?」と、満面の笑みで知り合いとの再会を喜ぶ表情の変化が印象的でした。
また、家の解体についての疑問や、これから集会場で何をしようか?など、相談や情報交換の場にもなっていました。最後の自己紹介タイムを経て、「一緒に帰ろう。お互いの家の場所覚えて、お茶のみしようね」など、互いに声を掛け合う姿もみられ、新たな繋がりの機会となったことを嬉しく思いました。
 ●10月2日(日)14:00~16:00 なごやカフェ
名古屋学院大学の学生ら6名が駆けつけてくれ、名古屋名物「ういろう」づくりを楽しみました。町内のイベントも重なり、参加者は10名と少なかったものの、ゆったりとした時間を過ごす中で、今の暮らしぶりや住民の皆さんの人となりに触れる機会となりました。
ある学生は、仮設のお部屋にも上がらせてもらい、段差や狭い室内に衝撃を受けていました。また、今回は先日のボランティアバスに参加してくれた学生も2名もおり、御船の住民の皆さんや町への愛着の気持ちが少しずつ育っているように感じます。今回の渡航費や企画運営費は、自分たちで助成金に応募して確保しているそう。「11月頃にまた行きたい!」と次の計画を練ってくれているようです。
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▼集落支援
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★9月27日(火)10:00~13:00 陶器市&RSYカフェを開催しました
西木倉地区見守りサロンの皆さんの協力のもと、瀬戸市陶磁器卸商業協同組合様からご提供頂いた陶器で陶器市を開催しました。
当日は西木倉サロンに参加されている方や、会場となった木倉公民館周辺にお住まいの皆さん約50名が参加。木倉地区は倒壊家屋などは少ないものの、ライフラインの寸断や、家具の転倒などの家の中の被害は多く、「食器棚が倒れて全部割れちゃったからとても助かる」「ほんとに全部10円?ほんとにいいの?ありがたいです」と口々に言いながら、じっくり丁寧に品定めをしておられました。
「直後は公民館にも沢山の人が避難してきてね。トイレの水は川から汲んで、家にあるものを持ち寄ってみんなでご飯をつくって食べたのよ。プロパンガスなのが幸いだった。」と久しぶりに当時の様子を振り返る方もいらっしゃいました。
また、NPO法人クラップス様を通じて届いた、宮城の子どもたちの応援メッセージ入りカップもお届けできました。
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▼企業・団体・個人の皆様からのご協力
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★ブラザー工業(株)様から複合プリンターを寄贈いただきました
「かたらんな交流館」で、集落や仮設住宅向けのイベント企画を行う時には、必ず広報用のチラシを作成しています。最近は、配布先も増えたため、頂いた複合レーザープリンターが毎日大活躍しています。配布したチラシを大切に保管して、イベント当日を指折り数えて待っていてくださる方もいます。ご協力、ありがとうございました!
トヨタボランティアセンター様から社員ボランティアを派遣いただきました
9月25日と10月1日の2日間、10名の皆さんに活動いただきました。とても暑い中でしたが、10月16日に予定される「感動際」の竹灯篭づくりや竹の切り出し、全壊した家屋の瓦撤去作業などに、一生懸命取り組んでくださいました。住民の方の中には、TOYOTA自動車ユーザーも多く、また、集団就職などで愛知県に住んでいた方もいらっしゃり、共通の話題で交流も深まりました。社員の皆さんからは、「少しでも御船町の皆さんのお役に立てれば嬉しい」「今度は町の見所も回ってみたい」「住民の皆さんとの関わりを通じて、自動車会社として今後できることを考えていきたい」などのコメントを寄せて頂きました。
★光楽寺・大津山様
避難所で夜だけ車中泊をしている方に「ネムレール」5セットを寄贈くださいました。「ネムレール」は、エコノミー症候群防止を目的にご住職が開発された簡易ベッドで、狭い車内でも手足を伸ばして横になれます。これまでにも、御船町のみならず多くの地域に無償提供されてきました。動画でも紹介されていますのでぜひご覧下さい。
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▼住民の声
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★仮設での暮らし
・やっと談話室が使えるとね?仮設は昼間暇してる高齢者ばかりで外出もされんから、ここでみんなでお話できると良かね~(60代女性)
・ここの仮設に入れて本当に嬉しい。娘家族も向かいの仮設にいるから、毎日お互いの家で夕食しよるよ。隣同士になると喧嘩するけど、この距離も助かっとる。避難所出てからは夜中に目が覚めることも無くなったし、トイレも気兼ねなく行ける。お風呂も好きなだけ入れて今が幸せよ。皆さんに感謝してます(60代女性)
・仮設に入るまでは家族三人で車中泊しててね。前二人はシート倒せるけど、後ろは体育座りみたいにしとった。もうその生活からしたら本当に楽になりました。元々の集落の人が多いけん、何人も知り合いが居るしね。あとお隣さんとも仲良くなれてね。最近はお孫さんも顔を覚えてくれて毎日楽しくて。お向かいさんとも話したり出来るし、ここで良かったと思います。(60代女性)
・一番良い仮設に入れてもらって本当に快適に暮らしとります。でも一番広い部屋が二つまだ入居されとらんのよ。お隣と一番端ね。今も小屋(在宅)で寝泊まりしてる人を考えると一日でも開放して泊めてあげられたらと思うんだけどね。(90代女性)
・談話室で月曜日の午前中に体を動かすサロンがあるけん、参加しよるよ。8人ぐらいかね。主人も誘うけどトイレが近いって言うてなかなか出ようとしなくてね。ほっとくと徘徊するから、できるだけ一緒におらんといかんしね。(70代女性)
やっと談話室が使えるようになったから来てみたけど誰もおらんね~。今日は天気もよかし、みんな出かけとらすから仕方なかね。一人のお年寄りが来て話せるようになるとよかけどね。
(50代女性)
★その他
・台風はこちらに来なくて良かったけど、鹿児島や四国にいる知り合いが心配でね。夜中じゅうテレビを見てましたよ。(40代女性)
・弁当買ってきたけん、ここ(交流館)で食べてよかね?仮設で一人で食べても美味しくなかもん。やっぱり誰かと話しながら食べるとは良かね。(50代男性)
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▼活動支援金募集
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皆様からお預かりした大切な寄付金は、避難所・応急仮設住宅の環境改善、
孤立・孤独死の防止のためのサロンや食事会、足湯ボランティアの開催、
ボランティアバスの運行など、復興の町づくりに繋がる活動に役立てます。
<クレジットカード決済>
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特定非営利活動法人レスキューストックヤード
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<郵便振替>
00800-3-126026
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
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