【第14報】九州豪雨水害に関わるRSYの支​援活動について(8月3日)

みなさま

お世話になります。RSY事務局です。
RSYは震災がつなぐ全国ネットワーク(震つな)、全国災害ボランティア支援団体ネットワーク (JVOAD)の連携団体らと協力し、平成29年九州北部豪雨災害と、秋田県豪雨災害の被災地にて 支援活動を継続しています。

現在は、大分県日田市に松永(RSY事務局次長)と松山(震つな事務局長)を、秋田県大仙市に 横田(震つな事務局スタッフ)を派遣しています。日田市には、震つなの活動拠点も設置され 、静岡、名古屋方面からのボランティアの受け入れも予定されています。

福岡県朝倉市にて、避難所支援を中心に活動していた浦野は、現地で活動するNPO・NGO団体らに活動を引き継ぎ、29日(土)に名古屋に戻りました。

週末にかけては、台風5号の影響も心配されており、熊本を含め、被災地で生活する住民の皆さ んの不安感や、やるせない思いは、はかり知れないものだと思います。
引き続き皆さんのご支援・ご協力をよろしくお願い致します。

以下、現地に派遣されているスタッフからの報告です。
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▼日田市での活動の様子
(報告:松永)
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松永は、震つな加盟団体らと協力し、今後の生活支援や集落の復興支援を見据えて、地元行政 ・社協らと意見交換を重ねています。同時に、避難所や地域での足湯・炊き出しプログラムの 調整、在宅にいる被災者のヒアリング、日田市災害VC大鶴サテライトの運営サポート等を行っ ています。

【被害状況】
・自治会の中では56自治会に被害あり
・床上344、床下649、一部損壊13、半壊30、全壊12、土砂流入5 (社協カウント、水没したと ころや倉庫は除いている)
・床上被害多い順:大鶴92件、光岡87件、咸宜43件
・床下被害多い順:咸宜247件、桂林97件、光岡74件
・一部損壊・半壊・全壊のいずれも多いのが大鶴

【被災地の課題】
・7月末の時点で、住民からのニーズ約450件に対して完了数は約300件。家の中の泥だしは大方 完了してきた雰囲気だが、未だ約150件のニーズが継続中。泥を出した後は家具の移動、泥の拭 き取り、洗濯、食器の洗浄、細々とした作業が残るので、ニーズの変化に合わせた段階的な支 援が必要になる。
・住民は雨に対して大きな不安を抱えている。土嚢を積んでおいてほしい、少しでも雨が降る と怖くて眠れない、などという声もあり、不安を取り除くための対応が必要。
・コミュニティの分断が始まっている。5年前にも水害に遭っており、また今回も被害を受けたということで移転を決めた人も出始めている。
・連日35℃を越す猛暑の中での作業で住民の体も限界。大きく調子を崩す方も増えている。食 欲が沸かない、過労とストレスの蓄積で、救急搬送された方も。泥かきや瓦礫撤去と同様に、 衣食住をはじめとした暮らしの営みを支える支援メニューが必要。
・プールはこの地区の子どもにとって貴重な遊び場だが、監視員の確保ができずプール開放が 中止になっている。通常の夏の行事も中止になりつつあり、子どもたちの思い出づくりの機会 や遊びがない。

【外部からの支援】
〇支援団体情報
・現在約20団体が活動中
・静岡茶の国会議は8月4日、山際公民館(大鶴地区上宮町)にて、炊き出し・足湯ボランティ アを実施。大分県弁護士会、行政書士などによる相談コーナーも併設予定。
・そなえざーしずおかは8月3日から2日程度、ケアマネを同行して日田市入り。
・名古屋の防災ボランティア団体より数名が8月10日~13日まで足湯ボランティア等で活動。
・愛知人は作業系の支援に従事。
・被災地NGO恊働センターは避難所、災害VC支援に従事。  など

〇住民の声
80代女性
引っ越し先を探しとるけど、新しい土地での生活が心配なんよ。80数年生きてきて、まさかこ んな人生になるとはおもーちょらんやった。

50代男性
ボランティアに本当にお世話になった。だけど、ボランティアがいないといけない地域にはし たくない。被災は大きいが、地域の中から「みんなで頑張ろう!」という人が出てくればいい が、なかなか難しいね。

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▼秋田豪雨災害
(報告:横田/震つな事務局スタッフ)
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○大仙市災害ボランティアセンター西部
【本日の活動】…7件
・協和(湯野沢)地区:泥出し、小屋の清掃など…3件。ともに完了。
・刈和野地区:室内清掃、ゴミ出し…1件。一旦終了。
・峰吉川地区:家財運搬、泥出し、ほか…複数件。継続。
・下淀川地区:泥出し…1件。完了。
・中淀川地区:泥出し、家財運搬…1件。継続。

床下に撒く石灰がVCに届いておらず、臭いに対しての声があがっていた。
午後に消石灰がVCに到着したため、資材班が当日中に届けるなどしている。
消毒にはオスバンも使用。

大仙市では災害救助法が適用になったことから、半壊以上の世帯には応急
修理制度が使える可能性があるため、冊子の記載を見せながら説明する
機会が何度かあり、制度面の丁寧な説明の必要性を感じた。

2つの地区で学生ボランティア(IVUSA)や陸前高田市の高校生(野球部)
が風組関東などとともに活動している。活動内容の多くは床下の泥だし、
と家屋周辺個人敷地内の土砂の撤去、漂流物の除去など。

下淀川地区は1階の真ん中くらい(床上1m以上)まで浸水しており、
他地域と比べて漂着物も多く、家そのものへの損傷もある。
その他、ひのきしん隊に床はがしを担当いただけないか打診したところ、
持ち帰り検討の後、早急に回答いただけるとのこと。(実施できるかどうかは未定)

○被災者の声
・「普段は朝4時くらいに起きれた。血圧の高い方だから散歩とかはしないけどね。
でも水害にあってから朝起きれなくなった。」(7~80代男性)

・「浸水後、役場の人が家の周りを見ていったけど、たぶんうちは床下だから補償の
対象になら ない。でも、ここももうじき引き払うからいい。ここら辺は堤防の
関係でなくなるから。」(60代男性)

・「(冊子を手にしながら)ちゃんと、こういうものがあるんだ。役場は教えてくれない」(50代男性。東京へ単身赴任の方)

・「畳あげをしてから、臭いがひどい。床はがしをしたはいいが早く消毒したい」
(50代男性)

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▼街頭募金活動を行います(担当:林)
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※ご協力頂いた寄付金は、現地での情報収集や、被災地の方々の生活支援のために活用致します。

【日時】
・8月5日(土)10:00~12:00/13:00~15:00
・8月6日(日)10:00~12:00/13:00~15:00
※帰りの荷物運び・募金額の集計(事務所で行います)もお手伝いいただけると有難いです。
(~17:00には終了予定)

【実施場所・その他】
・場所/名古屋駅ナナちゃん人形前
・内容/平成29年九州地方豪雨 被災地支援活動募金
・連絡先/090-5000-8386(RSY林)

参加を希望される方は、下記をRSY事務局(info@rsy-nagoya.com)までご連絡ください。当日飛び込みも大歓迎ですが、なるべく事前にご連絡いただけると幸いです。
①お名前:
②連絡先(できれば携帯電話):
③参加可能日時:
④参加人数(代表者が申込む場合):
※大雨・洪水・暴風・大雪いずれかの警報が出ていたら中止とします。

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▼JVOADより
災害時のボランティアバスツアーに係る旅行業法上の取り扱いについて
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観光庁は昨年、NPOや社協、ボランティア団体らが参加費を徴収して運行するボランティアバス企画が、旅行業法に違反するとし、中止を求める通達を出しました。しかし、災害ボランティアバス・ツアーは、大きな被害を受けた住民や地域の復旧・復興に貢献できる重要な活動です。そこで、JVOADおよび、災害ボランティア支援プロジェクト会議(支援P)らは、この間、関係省庁等と意見交換や勉強会を重ねてきました。

その結果、緊急性・公益性の高い活動にについては、一定期間、旅行業法に特例が設けられ、 一定の条件の下で、主催団体が自ら参加者の募集、料金収受を行えることとなりました。

とはいえ、今回の通知を受けてもなお、安全性や無報酬性等が担保された企画でなければなり ません。そこで、私たちが自身が引き続き留意する点について、別紙にまとめました。

所属団体や加盟するネットワーク等のホームページやメーリングリスト等で、広く拡散いただ きますようお願いいたします。

★詳細はこちらをご覧下さい。

観光庁通知

災害ボランティアバスツアーを企画するみなさまへ

安全運行チェックリスト

都道府県担当課等一覧

もっと詳しく、またわかりやすい解説がNPO法人みえ防災市民会議のHPにありますご覧ください。

同じくみえ防災市民会議の「みえ発!災害ボラパック~安全運行・法令遵守編~」も通知を反映した内容になっています。

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▼その他、インフォメーション
これから被災地に行かれる方へ
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○ボランティアバスの運行情報
NPO法人 KIプロジェクト

【追加・変更】九州北部豪雨ボランティアバス

○「災害ボランティア活動目からウロコの安全衛生プチガイド」
災害ボランティア活動を安全に行うためのガイドブックです。
事前に読んでから被災地に向かいましょう。
★発行:ボランティアの安全衛生研究会
http://www.bousai-vol.jp/110315mekara.pdf

○RSYホームページに「災害ボランティアの予備知識」を掲載しています。
服装や心構え、配慮する点などが紹介されています。
★RSYHP
http://www.rsy-nagoya.com/volunteer/volknowledge.html

○震つな冊子「水害にあったときに」~浸水被害からの生活再建の手引き~
水害にあってから再建までにやるべきことの手順が分かりやすく丁寧に書かれています。被災
された方々も、支援者も必見。できるだけ早く避難所、在宅避難者の方々の手にお届けで居る
よう、社協や支援団体らと協力して配布します。
★震つなブログに掲載
http://blog.canpan.info/shintsuna/
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▼寄付金ご協力のお願い(随時)
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※皆様からお預かりした大切な寄付金は、RSYスタッフの現地での活動や、被災地の方々の生活 支援のために活用致します。

<クレジットカード決済>
URLよりお願いいたします。
https://kessai.canpan.info/org/rsy/donation/
「九州豪雨災害支援のための寄付金」よりお申し込み下さい。
※団体へのメッセージ欄に「活動寄付」とご記入ください。

<銀行振込>
三菱東京UFJ銀行 本山支店 普通3505681
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※「カツドウキフ 寄付者のお名前(カタカナ)」とご入力ください。

<郵便振替>
00800-3-126026
特定非営利活動法人レスキューストックヤード
※通信欄に「活動寄付」とご記入ください。