みなさま
RSYは10月14日より、台風19号で2~3mの浸水被害のあった長野市豊野区において、自主避難所の運営サポート、在宅避難者への支援(炊き出し、個別ヒアリングの実施)を中心に活動を継続しています。
長野県内では、「長野県災害ボランティア支援ネットワーク」が週に2回ペースで情報共有会議を開くと共に、NPOと行政間の連絡調整を担っています。また、長野市内のNPO・企業・ボランティア団体らから成る「長野市災害ボランティア委員会」が窓口となり、県内外のシーズとニーズのマッチングをしてくれるので、地元団体との連携・協働がよりスムーズになってきました。地元にも「何かしたい!」という熱い想いで行動を起こそうとする方々が地元にも沢山います。
日頃からRSYと連携関係にある『なごや防災ボラネット』は、10月21日より「長野市北部災害ボランティアセンター豊野サテライト」に、ボランティアコーディネーターを派遣中。他にも愛知からの支援が続々と届いています。
現在のスタッフ・ボランティアの動きは以下の通りです。
★RSYスタッフ
・栗田:10月27日~28日、11月11日~13日
・浦野:10月27日~11月2日、11月7日~8日、11日~13日
・松井:10月27日~11月2日、11月4日~8日
★RSY専門職ボランティア(看護師)
・宮島さん:10月27日~29日
・佐々木先生(愛知医科大学准教授):10月30日~11月2日
・加藤さん:11月4日~8日
以下、スタッフからの報告です。
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避難所での支援活動
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★自主避難所の運営サポート(豊野区)
・避難所の規模は、7世帯・15名程度
・ほぼ高齢者や幼児世帯等の要配慮者世帯
・RSY専門職ボランティアが、健康チェック、環境整備、生活不活発病防止支援プログラムを継続中・作業の疲れから、血圧が上昇し、体調不良を訴える方が増加している
(被災者の声)
・家の片付けは何とか明日で終わるよ。公営住宅の入居募集があったけど落ちたよ。でも2次募集があるからね。また応募するつもり。友達の家もすごい被災して、家財は全部捨てたって。一度泥に浸かったらもう使えないよな。今回3回目の被災だよ。何とか前向きにやらないとね。(70代・男性)
・最近ごはんが喉を通らない。そばとか、あっさりしたものはつるっとはいるけどね。今の家は更地にして、家を借りようと思ってます。1千万ぐらいするみたい。毎日洗濯はコインランドリーだけど、1回1000円ぐらいかかるの。家の購入を考えれば、一銭も無駄なお金は使いたくないけど仕方ないんだ(70代・男性)
・公営住宅に応募しようと思ったけど、子どもの通園や私たちの通勤を考えると場所が不便。うちは2世帯住宅だったから、部屋が多くないと住めない。不動産屋に行ってるんだけど、なかなかいい物件が見つからない。(30代・女性)
【Aさんのエピソード】
Aさんは80代半ば。足が悪いため、普段は押し車で屋内外を移動。今回の水害で押し車が流されてしまい、残った杖で何とか歩いてトイレへ行っていました。それ以外はほとんどベッドから動かない生活が続いていました。ある日、転倒が心配で声をかけると「家にいた時は毎朝仏壇にご飯とお茶を供えてた。それが仕事だった。一人だから何でも自分でやってた。病院が被災したからリハビリにも行けない。トイレぐらい一人で行かなきゃ、そのうち動けなくなっちゃうよ」とポツリ。
RSYから持参した押し車を貸し出すと、早速試運転し、歩き方が安定しました。その後、スタッフが夕飯用に味噌汁を作ろうと台所に行くのを見つけるや、「なにる?」と一声。「味噌汁。手伝って下さいますか?」という言葉を待たずに、キャベツやダイコンを刻み始めました。足が悪いことを忘れる程テキパキ動く姿を見て、地域の役員さんもびっくり。「弁当は揚げ物ばっかりだし、硬くて味が濃い。柔らかくてあったかいものじゃなきゃ食べられん」と言いながら、あっという間に野菜いっぱいの味噌汁が完成しました。
翌日再び訪問すると、「昨日ね。私が作った味噌汁おいしかったって、ありがとうって言われたよ」とニコニコ顔。「次は煮物でも作ろうかね」という言葉が出てきたので、買ってきた材料を渡すと、またもやあっという間に、悶絶・絶品の煮物が出来上がりました。以来、この避難所では「台所担当のAさん」が定着し、他の避難者の方も手伝って、週2回程夕食を作って下さっています。『動きたい人が動ける環境をどう整えていくか』。この視点こそが支援する上で一番大切だと改めて気づかされました。
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在宅避難者への支援
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【炊き出しサポート】
多くの皆様にご協力を頂きながら運営できています。
本当にありがとうございます!
●10月23日(水)giraffe(愛知県岡崎市)/やきそば&唐揚げ(300食)
●10月29日(火)giraffe(愛知県岡崎市)/野菜一杯豚丼(200食)・雨天
●10月31日(木)福野飲食店組合(富山県南砺市)けんちんうどん(200食)
●11月2日(土)オール碧南(愛知県碧南市)/五平餅&うどん(500食)
●11月6日(水)NPO法人ボランティアネット(栃木県)/ラーメン(200食)
●11月8日(金)台湾仏教慈濟慈善事業基金会(東京)/中華丼(250食)
●11月12日(火)長野市災害ボランティア委員会/野菜一杯カレー(250食)
※協力:地縁団体豊野区、長野県災害時支援ネットワーク、長野市災害ボランティア委員会、長野市子どもにやさしいまちフォーラム運営委員会(長野市)、プランインターナショナルジャパン、ボランティアミニスター
【生活状況に関する個別ヒアリング】
炊き出しに来場された方、宅配した世帯に対し、個別ヒアリングを実施中。現在までに約120世帯分が集り、集約中です。およそ半数は親せき宅で生活、残りは自宅2階、避難所が半々ぐらいの割合です。緊急性の高い要配慮者世帯は従来の行政サービスへ、片付けは災害VCにつないでいます。これ以外で多い生活面での困りごとは、食事・洗濯・移動・情報が入らないが多く聞かれます。
特に食事は、近隣スーパー、コンビニ、飲食店が被災しているため「生鮮食品が手に入らない」「温かいものが食べられない」「避難所に行けば弁当はもらえるが、揚げ物ばかりで食欲が低下した」などの声多数。6日の炊き出しでは温かいラーメンのスープに涙ぐむ方もいたほど。在宅避難者は、全面的に困窮傾向、精神的にも追い詰められた生活を強いられているという印象を受けました。
(被災者の声)
・自宅の2階まで水がきました。10月12日の夜に娘の家に避難して、そこから掃除に通っています。家は解体して土地が売れれば売りたい。今度は高台に家を建てようと思っています。家が建つまでは、みなし仮設に住もうと思ってるけど、こういう情報は避難所にいないとタイムリーに入ってこないのよね。本当に困っています。(60代・女性)
・避難所にいると、野菜不足になって困る。たっぷりの野菜が食べたい。ラーメンは久しぶりに食べた。ありがたいです。(60代・女性)
・泥は大分片付いたね。今はとにかく床下を乾かしているところ。水害前に体調を崩して、よくなったと思ったらこんな目に。でもちょっとでも調子が良くなってからでよかった。でなかったらこんなに動けないもの。隣の会社の人が家財道具運び出してくれてようやくここまでになったよ。でも細々としたものが残ってる。これは、時間をかけて自分でやっていかないと。ボランティアの人もありがたいけど、指示を出さなくちゃいけないから疲れちゃうのよね。炊き出しは、チラシを貼って忘れないように楽しみにしてるのよ。悪いけど届けてもらえる?車がないから。助かるわ。(80代・女性)
・しかしなんだって、泥は拭いても拭いても出てくるんだろうねぇ。きりがないよ。それと、断熱材に水がしみてて、壁を壊したら中はカビだらけ。断熱材も重たくてさ。男手がないと大変だよ。天井、壁、床に全部入ってるからさ。まだまだ作業は続くね。(60代・男性)
・家財道具は全部ダメになっちゃった。何もかも。写真も全部濡れたから捨てたよ。何も残ってない。なんにも。。。(70代・女性)
・2階で生活している人達はこれから寒くなるし、台所も被災してて、本当に大変なの。だから、うちが近所10件ぐらいに色々もらったものを配ってるの。ここに持って来てくれたら、私たちで配ります。よろしくお願いします。(50代・女性)
・ここは水害常習地域で、過去2回の災害でも、被災を受けるたびにみんなで頑張って復興してきたんだ。でも今回、こんなにひどい状態になって。「金も気力ももう残ってない」っていう人が多いんだ。どうやってみんなの気持ちを盛り立てていけばいい?リンゴ農家も大打撃で。一度泥水に浸かったリンゴは農協で譲渡や販売しないって決めたんだ。何かあった時に、風評被害になるといけないから。りんごはとっても手間暇かけて育てるんだよ。手塩にかけた子どもを手放すような気持ちだ。とっても切ない。泥が付いたリンゴの木は、早く実を落として、根元の泥をキレイにしないと、来年の収穫でおいしい実がならない。焦っているよ。JAの若手が総出で作業してるけど、とても重労働だからね。(70代・男性)
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▼RSY活動支援募金について
(随時受付中)
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