皆様
RSY事務局です。
9月11日、東海豪雨を語り継ぐ会実行委員会で企画・運営した、東海豪雨水害20周年記念イベントが無事に終了しました。
第1部は、毎年、新川決壊近くのあしわら公園で、欠かさず行ってきた早朝6時からの追悼式。コロナ禍での企画開催ということで、いつもより時間・内容短縮の配慮をしたため、例年より小規模の開催となりました。
美しい胡弓の音色に記憶を辿りながら、犠牲となられた方々へ黙とうをささげると共に、当時、水害で生き残った水仙の花の球根を植栽し、21年目も引き続き、水害の記憶と命をつないでいこうという想いを新たすることができました。ライブ配信を見ながら、一緒に想いを馳せて下さった皆様、ありがとうございました。
第2部は、清州市民センターでシンポジウムを開催しました。
テーマは、「重度障がい児者の豪雨被害・私の被災体験~東海豪雨水害・令和元年台風19号を振り返る~」。コロナ禍での配慮として、会場の人数制限をしましたが、31名が来場し、約10名はZOOMで参加して下さいました。
ゲストは、重度障がい児者の親であり、NPO法人の理事長もつとめていらっしゃる、戸水さん(NPO法人福祉発信基地友の家/愛知県清須市)と、笠間さん(NPO法人ままはーと/福島県いわき市)。コーディネーターはRSY浦野が担当しました。
ご自身の被災体験から、災害で重度障がい児者の命を守るためには、「早めの避難」「安心して頼れる避難先の確保」「周囲の人に助けて!と言える関係づくり」そのための、「地域との日頃の交流」が、最も重要であることを力説して下さいました。また、当事者への直接支援ができなくても、衣食住の家族のサポートや被災施設の復旧支援、代替スペースの提供など、障がい者世帯を支えるために、周囲ができることも沢山あることを学びました。
特に、「避難所では遠慮や気兼ねがあり、障がいがあるからという理由で助けて欲しいとは言いにくかった」「地域で暮らしていても、自分たちの存在を知っている人たちがとても少ないことに愕然とした」という言葉は印象的でした。逆に、障がいのある人たちが家族や身近いにいない場合、どう関わればよいかわからないという地域の声に対しては、「自分たちも積極的に今の状況を発信して、まずは知ってもらう努力をしていきたい」とし、互いの壁を取り払うには、双方で『もう半歩の歩み寄り』が必要であり、そのきっかけの一つとして現在取り組んでいる、防災イベントや、バザー等の紹介も頂きました。
今回のテーマは、決定打になる解決策が長年見いだせておらず、災害のたびごとに繰り返されている課題ではありますが、東海豪雨水害20年の節目に、その認識を新たにし、そうはいっても、やっぱり支援の要は「地域の力」と、行政や、当事者・ボランティア団体等との「つながり・ネットワーク」に尽きるということを改めて教えて頂きました。