皆さま
いつもお世話になっております。
阪神・淡路大震災を経験した神戸から学ぶ恒例の「KOBEスタディーツアー」を企画。今年は「震災から15年」の節目で、スタッフやボランティア総勢20人がそれぞれに特別な思いを抱きながら追悼式典やイベントに参加してきました。
地震発生時刻の5時46分は、兵庫区の「被災地NGO恊働センター」で追悼式。
代表の村井雅清さんや中国・四川大地震の被災地で支援活動を続けているCODE海外災害援助市民センタースタッフの吉椿雅道さんらとともに黙祷を捧げ、被災者の冥福を祈りました。
RSY代表理事の栗田は袈裟姿でお経を唱えました。
また、いつもは村井さんたちから「ぜんざい」をいただいているのですが、今年は私たちが台所をお借りし、名古屋から持ってきた食材で「うどん」をつくって振る舞いました。
続いて西区のNPO法人「阪神高齢者・障害者支援ネットワーク」が運営する「伊川谷公房」へ。ここは代表で元看護師の黒田裕子さんが、被災したお年寄りや障害のある方を支援するために開いている交流サロンです。
私たちは名古屋から持ってきたメッセージカードを見てもらいながら、普段はひとり暮らしで寂しい思いをしているお年寄りたちの話に耳を傾けました。
神戸の復興住宅では今も年間60人前後の高齢者が「孤独死」しています。15年たったからこそ、こうしたお年寄りの支援に一層力を入れなければいけないことを実感しました。
その後、参加者は4つのコースに分かれて移動。復興住宅を訪れたり、防災施設を見学したり。町歩きのコースでは新長田駅前に出現した「鉄人28号」のモニュメントなどを見て回りました。
それぞれのコースを回った参加者は、長田区の玉龍寺で再び合流。住職の五百井正浩さんから、震災当時の寺の様子や被災者を取り巻く法制度の問題点などについてお話をうかがいました。
五百井さんは仏教の教えなどともからめて、被災者1人ひとりに寄り添い、法律の矛盾などを一つ一つ変えていくことの必要性を訴えられました。
最後に恒例の竹下景子さんの詩の朗読会へ。昨年は「ボヤ騒ぎ」があった会場ですが今年は滞りなく行われ、震災の犠牲者を悼む詩が竹下さんの優しい声で読み上げられ、満場の観客の心に響いていました。
「15年」という月日の重さを感じながら、それぞれに宿題を与えられた思いがした今年の神戸ツアー。
ご協力いただいた皆さまに、この場を借りてお礼申し上げます。