みなさま
お世話になっております。RSY事務局の松永です。
毎年1月17日、RSYスタッフはボランティアさんとともに神戸を訪問しています。2014年も1月16日の夜に名古屋を出発し、1月17日の午前5時46分は神戸の被災地NGO恊働センターで迎え、黙祷しました。今回はスタッフ・ボランティア合わせて16名で参加し、また当法人と関わりの深い「おとつむぎネット」より5名、合わせて21名で神戸を訪れました。
今回のスタディツアーに、「震災から3年目あたりに精神的ストレスが高まり、自殺も増えたと聞いていたので、神戸での支援がどうだったのか知りたかった。また阪神高齢者・障害者支援ネットワークの黒田さんにお会いしたかった。」と仙台からの参加もありました。
黙祷の後は、被災地NGO恊働センターの村井氏のお話を伺いしました。常に相手を尊重しながら物事を捉えていくことの重要さを再認識しました。
その後は、神戸市でも特に阪神・淡路大震災の被害が大きかった長田区へ移動し、NPO法人まち・コミュニケーションの吉田氏をガイドに招き地域散策を行いました。
長田区には、震災で焼け残った電柱・木が、現存する「語り部」として今も残されています。長田区の被害は、全焼棟数が4,759棟、全壊棟数が15,521棟、焼損面積は延床で524,000平方メートル(全市では819,000平方メートル)と甚大なものでした。震災で焼失・倒壊など大きな被害を受けた地区の被災者対策、市街地の復興と災害に強い安心のまちづくりを早急に進めていく必要から、土地区画整理事業を行ったため、震災以前の町並みは全て変わっています。しかしこの焼け焦げて傾いた電柱だけは、移転・撤去を免れ当時の現地を表す唯一の証人となっています。
長田区散策の後は、伊川谷工房(阪神高齢者・障害者支援ネットワーク)を訪れました。ここへも毎年お世話になっています。今回は「おとつむぎネット」より胡弓・ギターでの演奏会が開催されました。また阪神高齢者・障害者支援ネットワークより振る舞われた炊き出しと一緒に住民の方と交流も行いました。
「家が大きく揺れた。家族は無事だったが、家は半壊。職場に行くと、本棚が倒れるなど、めちゃくちゃだった。その道中は、高速道路が倒壊したりと、すさまじい光景だった」と、85歳男性から当時の生々しい話もお聞きしました。
1月17日にRSYスタッフ一同、毎年神戸を訪れていますが、こうして原点である「阪神・淡路大震災」の話、経験や教訓を語り合う特別な日となっています。