中越・KOBE 足湯隊 レポート19

RSY事務局・清野です。
被災地NGO協働センターから、 「中越・KOBE足湯隊」レポートが入りましたので、ご紹介します。
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       能登半島地震救援学生ネットワーク事務局
 先日22日(日)に、すでにお知らせしましたように被災地NGO恊働センターの会議室で、これまでの振り返りを兼ねた足湯講習会を開催しました。神戸大学、神戸学院大学、大阪大学、松蔭女子大などの学生が15人集まり、吉椿さんの”本格的な東洋医学”の「さわり」の話しをはじめ、足湯の実技についてのおさらい、さらには足湯によって聴き取る”つぶやき”から見える大切な課題などについて意見交換をしました。やはり初めての人にとっては、わずか10分ほどですが会話をつなぐことが難しいという。
 昼食は(なんと!)吉椿さんみずから、腕を振るってつくられた「タイカレー」を頂きました。余談ですが、被災地NGO恊働センターの会議室では、よく「寺子屋勉強会」を行っていますが、こんなおいしいタイカレーが食べられるなら、「寺子屋・足湯道場」というメニューを追加しようかと思いました。是非、みなさん足湯を覚えたいという方がおられましたらお声をかけて下さい。ただし多少の人数が集まらなければ開催できませんのでその辺りはご了承下さい。
 さて、これまで足湯隊に参加された学生さんの「足湯レポート」は順番に紹介してきましたが、いよいよ今日から”真打ち”の「吉椿雅道のつぶやき・能登編」を紹介させて頂きます。また感想、ご意見など聞かせて下さい。なお、足湯隊第3陣が連休後半(5日、6日の予定)に現地入りするため、そのための先遣隊が今月末に入ります。今、現地では仮設住宅への入居が最も関心事になっていますが、早い場所で4月末に、穴水は5月1日の入居予定です。従って一応足湯隊として行きますが、場合によっては引っ越し手伝いをすることになるかも知れません。また、今回は第2陣で同行して下さった阪神・淡路大震災の被災者と初参加の被災者も一日参加ですが合流します。このレポートを読まれた方で、足湯隊に参加して見たいと思われる方は、まだ若干名空席がありますので連絡を下さい。


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「吉椿雅道のつぶやき縲恃登編1」
 能登の被災地では古い木造建築が多い。北前船で栄えた黒島という集落では黒瓦のきれいな町並みがあり、江戸期の廻船問屋などの古い家屋も現存している。この地震でも見事に残っている。家を強固に固めない柔構造、力を分散・吸収させる軸組構法、そして4段階で家の倒壊を防ぐ伝統構法の技を垣間見た。
 阿岸という集落にはひときわ存在感を放つ寺がある。能登最古の浄土真宗、本誓寺。現在の本堂は1792年に新潟の大工を招いて13年かけて再建された。総茅葺き、入母屋造りで幅24m×奥行き23m×高さ22mという日本三大茅葺き建築のひとつでもある。これも地震に耐え、見事にずっしりと建っている。被害の大きかった門前や道下周辺の家々は、伝統構法からその後の在来構法へと移行した時期のものが多かったとある専門家は言う。また木造家屋は、ある程度の損壊であれば修復が可能であるそうだ。壊さなくてもいいものまで壊してしまう事があるのなら、非常にもったいないばかりだ。
 高齢化の極端に進んでいる被災地、能登では「じいちゃんも、私も年だから家を建て直す訳にもねえ。。。」というおばあちゃん達の声をよく耳にした。