新潟県中越沖地震[第36報]

皆さま

清野です。
諸般の事情で、震つな・RSYからのスタッフ派遣が途切れたことにより、情報発信が途絶えてしまい、申し訳ありませんでした。
9/2より、神奈川県立保健福祉大学院生の加納祐一さんが1ヶ月常駐することになり、活動報告が入ってまいりました。また、9/3には、寄り添いプロジェクトを協同運営しているNVNAD・渥美先生が刈羽で活動をされました。そちらの報告も合わせて配信させていただきます。

■ボラセンでの活動(9/3)
・本日、福祉センターの前にプレハブを建て、こちらでボランティアの受付などを行う。その準備作業を行った。建物は完成し、電気・電話線もOK。ネットワークもプリンタはOK。また、中越復興市民会議の皆さんにお手伝いいただき、かなり荷も入った。しかし、まだ整理されていない状況なので、明日から使いやすいように整理していく必要がある。
・午前中、サロンが仮設住宅であった。参加者は2人。まだ家の片付けや引越しなどで忙しくなかなかお茶会にくるのは難しいとのこと。ただ、日程が周知されていなかったこともあるので、まずは周知をしていくことが重要。仮設住宅の回覧板で回す方向に調整する。今後1カ月は月曜日・水曜日・木曜日の午前9時から午前11時30分で行われる。民生委員や友の会の方も一緒になって行う。
・仮設住宅のリーダーについて。源土運動場には多目的広場の仮設住宅(150戸)とゲートボール場の仮設住宅(50戸)があるが、それぞれのリーダーが決定した。今後は、リーダーを中心として活動やその周知をしていきたい。また、既に(およそ棟ごとの)班の班長は決まっているとのこと。
・本日から集会所はイベントなどで、中に人がいる場合を除いて鍵を閉めることになった。しかし、子ども達から集会所で勉強をしたいという声が出てきている。鍵は、役場だけでなく、社協、仮設の住民の代表の3者で持つことになった。

■近日中の活動について
4日 拠点の本格的な始動をお手伝いします(渥美)。
9日 午後から集会所周辺で「あったらいいなぁバザー:台所編 第2回」を開催しますので、そのお手伝いをさせていただきます(渥美)。

■加納さんの「寄り添いメモ」
・サロン活動を進めるも「まだ、なかなか忙しいで参加できません。冬になればね、ゆっくり出来るかも知れんけど」
・「なかなか家の片付けや引越しの準備が終わらないので、大変。これから冬だからね。雪も積もるし外に出られんくなるかもしれん」と話す。V加納も、「一気にいろいろとやっても疲れてしまうので、ぼちぼちやっていくしかないですかね」と返答。
・(家の家財道具の置き場について)「家にそのまま置いておくわけにはいかないし、倉庫も全壊。仮設住宅は狭くて置けるようなスペースはないし…。どっかに保管場所みたいなのを作ってくれればいいのにね」
・向かいのお宅の方に向かって「あなた達はもう来年には出られるでしょ、私は先がないからね、どうしようかまだ考えてもいない」向かいの方も「うちらもまだ考えてないですってえ。仮設住宅の後に集合住宅が作られるかもしれん言うからそれに入るのも悪くないね、なんて話しているよ」
・「1人暮らしだと先もないからね。子どもが来て住むって言うんなら別やけど。1人で住むのは電気・水道を考えると大変なことだ」
・(サロンに人が来ないことについて)「回覧板で回したらいいのに…。さっき知り合いも誘ってみたが、日程は初めて聞いた。また今度参加すると言われてしまった。私も知らんかった」
・「これから勉強するから集会所を使いたいけど、開いてない」

■清野の感想
仮設住宅への引越しやボラセンの縮小に伴い、活動の転機を迎えていると感じます。これからは、初期の緊急的な支援と違い、息の長い活動が望まれることでしょう。そんな中で、住民の方々は新しい生活への戸惑いを抱えておられる印象を受けます。仮の住まいですが、住民のみなさんが少しでも安心できる場所を創り出すことができるよう集会所も活用されるといいなと思います。
不足しているものを補うだけの支援ではなく、住民の方々の底力を引き出す仕掛けづくりも必要なのかもしれません。
じっくり腰をすえた活動から、そうしたヒントが見つかることと思いますので加納さんの今後のレポートに注目したいと思います。

皆様方のさらなるご協力をよろしくお願いいたします。

★災害ボランティア活動支援募金★
郵便振替口座:00920-7-75997
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