新潟県中越沖地震[第37報]

皆さま

清野です。刈羽村で活動している加納さん、4日に活動されたNVNAD・渥美先生から9月4?5日の活動報告が入ってまいりましたので、配信いたします。

■ボラセンの活動
<9/4>
・刈羽の生活支援相談員さんが(昨日)決定し本日から勤務。以前、見附の仮設住宅で生活支援相談員をされていたNさんに決定した。早速、仮設住宅へ行き、挨拶をしてきたとのこと。
・プレハブのボラセンの中の整理を行った。ネットも繋がり、環境が整ってきた。
・まだ、少しではあるが個人の家から除石作業のボランティア依頼がきている。本日は、柏崎にボランティアを依頼し、作業に当たってもらった。
・月曜日に第一回を行ったサロンは周知が課題だったが、仮設住宅の取りまとめる方に連絡をして、チラシを仮設の班で回覧していただくことになった。
・ここ数日、プレハブ内が整っていなく、ミーティングが出来ていなかったが、本日から行うことになった。明日からは朝のミーティングが午前8時45分から、夕のミーティングが午後4時半からということになった。

<9/5>
・第2回目となるサロン活動が仮設集会所で行われた。本日は、ボランティアBさんほか数人で、サロン活動が始まる前に仮設を訪問し、サロンの周知を行った。結果、参加者は7人。昨日の2人より大幅に増加。笑い声が絶えないほど、雰囲気もとても良かった。Bさんが参加者全員の血圧を測定する。
・ラピカで緊急シンポジウム「新潟県中越沖地震」があった。一番最初の講演だけ聞かせていただいた。講師は愛知大学の経済学の宮入興一氏。義捐金の配分の方法についての中越地震との違いや、被災者生活債権支援法などについて話す。参加者は80人ほど。会場は満杯だった。被災者というより関係者が多かったように思われる。
・仮設住宅の周りに食料品を売るところや食事をするところがないので、神戸屋(毎週木曜)や生協(不明)など食料を売る業者が仮設住宅へ来て販売をするとのこと。
・ミーティング:
(1)バス停に関して以前、役場に停留所を増設の要望を伝えているが、まだ設置されていないので明日、再度伝えることにする。
(2)仮設住宅住民の血圧が高い傾向にある。震災以前と比較して上がったという方も聞くので、集会所に血圧計を設置できるように手配する。
(3)明日、役場へ行って保健師さんと生活支援相談員との顔合わせを行う。
(4)まだ地域で拾えていないニーズがあると思われるので、一度気になる世帯だけでも地域住民の方と一緒にローラーを行ってニーズを拾う。その中で見守りが必要と思われる世帯があれば社協や行政につなぐ。

■寄り添いプロジェクト
<9/4>
・NVNAD・渥美先生とNさんと加納で、区長さんのお宅へ訪問。世帯の生活の状況が分からないことが多いので、ボランティアさんに回ってもらって、どの家がどうなっているのか分かるだけでも、とてもありがたいと話される。
・A地区の区長さんによれば、指定した訪問先(6軒)でボランティアさんから集めていただいた声が、今後に非常に役立つと思うとのことだった。こうした在宅訪問は週末を中心に継続。仮設住宅に入られた方々になかなか声をかけられないとのことなので、つなぐ。
・A地区を5件回った。どの世帯もせっせと作業をされているというよりは、家の中でTVをみたり畑で作業をしている方が多い。ぼちぼち家の片づけを行われるとのこと。

<9/5>
・仮設住宅住民のAさんが娘さんの血圧を測ってほしいということなので、ボランティアのBさんと一緒に訪問する。すると、本当のニーズは買い物に連れて行って欲しいとのこと。隣のCさんも誘って、西山のナルス(スーパー)とコメリ(ホームセンター)に行く。足がないので、とても喜ばれる。村の巡回バスはあるものの、家が仮設の端の方のためバス停までも遠い。
・多目的広場の仮設住宅のリーダーのQさんに会う。チラシは金曜日までの夕方までに集会所の玄関にある青い箱に入れてくれれば、回覧で回してくださるとのこと。さっそく、サロン活動のチラシをお渡しする。また、仮設のリーダーの方が「食事会なども考えている」ということを話されていた。
・朝と夜は仮設住宅の玄関を開けるとみな同様に電話をしている。住民同士で安否確認を行っているようだ。

■寄り添いメモから
・(家の中の片付けに関して)ぼちぼちやっていかんと疲れてね…。
・「本当はお客さんがいなければ、あがってお茶でも飲んでいって欲しいんだけどね」と話す。おばあさんは足が悪いらしく、今回も玄関まで歩いて出てくるのが少しつらそうにみえた。
・「もうすぐ台風がくる。うちの家はブルーシートがいっぱいだからはがれちゃうんじゃないかと思って心配しているよ。ブルーシートがなくなると家
に穴が開いちゃうからねえ。」
・「保健師さん、うちにも来たよ。宮崎の人って言ってたわよね。あの人たちには、何にも言わない」
・Bさんと仮設に住む住民と買い物にいった際、「あたしゃ、脚がないからねえ。こうやって声をかけてくれると本当に助かるよ。この辺で知っている人もあんまりいないからね」

○加納所感
<9/4>
かなりプレハブの中の環境も整備されてきた。また、本日から生活支援相談員のNさんが毎日こられることになったので、今後はNさんの意見を聞きながら活動のプログラムを造って行ったりすることが必要になると思われる。最終的には、V加納にせよ、応援社協にせよ、現地からいなくなるので、地元に残られる人たちが活動しやすいようなデータの整理などを今後していく必要があるように感じる。
 A地区に関しては、加納の顔を少しずつ知っていただけるようになったように思われる。2回目に会った時の反応が違うことを感じた。ほとんどの方がぼちぼち片づけを行っており、ボランティアでは対応できないようなものは業者に頼むなどしている。区長さんから言われている見守り世帯の人に関しては、お宅にも仮設住宅にもおられない方がおり、どちらに行かれたのか気になっている。また、地域を回ってお宅を訪問して得る情報のほかに、住民から得られる住民の情報もとても重要であることを感じた。地域を回って、得た情報の中で重要だと思われるものは社協や役場の保健師さんなどと共有していきたいので、情報を取りまとめる時間をとりたい。

<9/5>
 本日の昼間はとても暑かった。仮設のお宅からサロンで集会所に来るだけでも汗が出る。
 サロン活動について、昨日の「引越しなどで忙しいから行けない」という声は、まだ関係性が出来ていないためにサロン活動を断る理由として用いられたのではないかと推測される。ただ、そう話していた方は本日も来ていなかった。サロンに出てくる人と出てこない人と既に分かれてきているのかもしれない。サロンに来ない人で特に独居の高齢者など、生活支援相談員のNさんと訪問していく必要があると思われる。

 足がないということを住民の方から聞くことがある。村の巡回バスが通っているが、バス停が遠かったりするなど、それだけではどうやら不十分そうである。明日、役場のほうにバス停を増やす件を伝える。ただ、行きたい場所がある
が、巡回バスが回るところばかりというわけには行かないことなどから、バス停が増えた後も住民から足のニーズが出てくるようであれば、ボラのほうで送迎が必要になってくるかもしれない。
 また、仮設住宅の住民から巡回している保健師さん(県外からの派遣)には血圧も測らせないし、大丈夫ですか?と同じことばかり聞かれるので、いつも大丈夫、大丈夫と答えていると話しているとのこと。こういった話も関係性が作れている住民から聞かれる言葉なので、やはり顔の見える関係を作っていく必要があると感じた。
 以前刈羽に来ていた知り合いのボランティアからのアドバイス。もうすぐお彼岸。お盆は避難所にいたりと、ゆっくり迎えられなかった。彼岸でもお墓参りにいけるかどうか。このあたりの話も住民から聞きたいところ。また、敬老の日があるが何かイベントはあるのか、なければ何かするか検討してみるのも良いかもしれないとのこと。

皆様方のさらなるご協力をよろしくお願いいたします。

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