スタッフの関口です。
本日18日、愛知県半田市の半田商業高校で「災害からいのちを守る防災教材製作事業」のスタートとなる「キックオフ全校集会」を開催いたしました。
この事業は愛・地球博開催地域社会貢献活動基金の助成を受け、同校をモデル校として約1年をかけて行う、RSYとしては今年度最も大きな事業の一つ。伊勢湾台風などの過去の大災害から高校生が教訓を学び、生徒同士で協力してデジタル防災教材を制作してもらいます。
きょうは初めて1年生から3年生までの全校生徒約720人が参加。
最初に高木校長先生、RSY代表理事の栗田が趣旨説明した後、名古屋大学大学院の飛田潤准教授が1944年の東南海地震、翌45年の三河地震について、戦時下という当時の社会状況などを踏まえて解説し、この地域を襲う地震の怖さ、建物の耐震性と家具の固定の大切さなどについてお話ししてくださいました。
続いて同大学院の川崎浩司准教授は1959年の伊勢湾台風について、海岸工学の立場から映像やCGを交えてお話しし、防災計画の必要性や正しい知識、教育の大切さを訴えられました。
生徒さんは約1時間の座学だったにもかかわらず、静かに、真剣に耳を傾けていました。
その後、お二人の講演を踏まえてのワークショップでは、地元NPO「夢netはんだ」のメンバーを中心とした地域の方々30人がファシリテーター役となり、2、3年生約480人に「今後同じような巨大災害の発生に向けて、あなたは何をしなければならないと思いましたか?」と問いかけ、ポストイットに意見を書き、模造紙に分類しながら貼り付けるといった作業を通してまとめてもらいました。
祖父母と孫ほどの年齢差にもかかわらず、お互いをニックネームで呼び合ったり、雑談を通したりして生徒と打ち解け合う方もおり、まさに十人十色のスタイルで生徒の意見を引き出していました。
最後に、生徒の代表者に簡単な発表をしてもらい、「地震の怖さが分かった。これからいい教材をつくりたい」などの感想が聞けました。
大人数を相手に短時間でどこまでこちらの意図が伝わるか、心配はありましたが、半田商高の先生方をはじめ皆さまの協力でスムーズに進み、かつ密度の濃いイベントになったと思います。この場を借りてお礼申し上げます。
ところで、生徒さんたちに配布した本日の資料、実は結構凝ってます。いろんな方の協力を得て完成させた自信作ですので、よろしければ以下からダウンロードしてご覧ください。
3-4handashinbun-jishin.pdf
5-6handashinbun-isewan.pdf