半田商業高校をモデル校に本年度行っている防災教材づくり、2回目のワークショップが同校体育館で開かれました。
2、3年生約400人はこの夏休み、自分たちの祖父母や地域の人たちに伊勢湾台風か東南海・三河地震についての体験談を聞き取りしています。この日はその発表会と今後の教材づくりを話し合う場としました。
生徒の代表として台風の聞き取りをした生徒3人、地震の聞き取りをした生徒3人が壇上へ。代表理事栗田の司会で自分たちのヒアリングの内容を発表してもらいました。
伊勢湾台風の経験を聞いた生徒は、人も家も濁流にのみ込まれていったさまを「まるで地獄絵」だったという証言を伝え、「家族と避難場所を決める」「大変なときこそ助け合う」などの教訓を引き出していました。
東南海地震、三河地震について聞いた生徒は「私たちと同じような年齢で、おばあちゃんは飛行機の部品をつくっていたなんて」と、戦争中の厳しい時代の生活に衝撃を受けたようで、「今は冷蔵庫をあければ食べ物がある幸せな時代。家族を大切にして、災害にもきちんと備えたい」などと話しました。
続くワークショップでは前回同様、地元のファシリテーター(進行役)30人が生徒たちと車座になって話し合いながら過去の地震、台風の教訓についてより深く掘り下げて考えました。
図書室では関連の写真資料展の用意もしました。半田市役所や名古屋大学からお借りした貴重な資料を10月9日まで展示しています。お近くにお立ち寄りの際は同校にお問い合わせのうえ、ぜひごらんください
プロジェクトは今後、伊勢湾台風を舞台にした演劇「空が落ちてきた日。」を手掛けた演出家、弥富又八さんを交えて生徒のヒアリング内容からシナリオをつくり、美術部生徒の絵などをもとに「デジタル防災紙芝居」を作成する作業に入ります。
来年2月には同校で完成披露発表会を開く予定ですので、お楽しみに。