大雨に関する情報について [第6報]

皆さま
お世話になります。
山陽小野田市で活動している大谷と松田の19日(月)の報告をお送りします。
大谷が同行していた真宗大谷派研修委員会メンバー一同は、被害のあった広島市
庄原市入りしました。関連寺院や避難所を訪問した後、今後の活動の調整のため
に同日夜、各々の地元へ一旦戻りました。大谷は体制が整い次第、メンバーと共
に今週中ごろ再び現地入りする予定です。
昨日夜よりRSY代表理事・栗田が現地入りしました。
本日1日の滞在となりますが、現地で抱える課題の解決に向け、松田と共に活動
します。
[19日(月)・大谷報告(広島県庄原市)]
○活動内容:
・西願寺・蓮照寺さんへのお見舞い。
・避難所(庄原市西城公民館)に物資を届ける。
 タオル 1000枚
 バスタオル 30枚
 お茶、水 48本
 ウエットティッシュ 1箱150枚入り×24個
・避難所生活をされている門徒Kさんと共に許可証取得の上、一部立入禁止区域
に入ることができ、状況確認を行う。
○被害状況:
・西願寺→被災門徒 2世帯、蓮照寺→被災門徒 12世帯
※これ以外の方は曹洞宗
・避難所には約70人が暮らしている。
・被害の大きい地区(一部立入禁止区域)→大川(おおと)地区
・土石流、がけ崩れの被害が大きい。山が崩れているところが何か所もある。
・田んぼが浸水
・車が流されている
・電信柱が全て倒れている。中には真っ二つに折れているものもある。
・大量の泥、木が道の両端に山積みになっていて、かろうじて車が通れるような
状態。
・木が根こそぎひっくり返っている。
・お墓は倒れていない。
・数局の報道も入っていたが、立入禁止区域に入るのにかなり苦戦していた。
○Kさんに伺ったお話
・16:00頃警察に避難誘導をされた。16:25分に避難勧告が出た。
・避難所生活ではよく眠れていない。いびきなどの音とかの問題ではなく、精神
的なもの。
 よく眠れている人はいないんじゃないかな。だんだん慣れてきたけどね。
・避難所から外に出るのに、いちいち入口に報告しなければいけないのがつらい。
・温かいものは食べれている。昨日は親子丼だった。好きな時にカップラーメン
となども食べられる。公民館に調理室があり、そこで作ってもらえる。
・避難所生活で困っていることというよりも、家の中をどうやって片付けていっ
たらいいかが不安。1,2人でできることじゃないからね。どこから手をつけたら
いいかもわからない。次に雨が降ったら、家ごと下に流されるのではと思う。
・ここは100年近く何の災害もなく、「災害が来ないところ」と言われていた。
まさか自分たちのところにこんな水害が来るとは。
・今日近くの「すずらんの湯」という風呂屋の無料券が配られ、お風呂に入れる
予定。
○感じたこと
・すぐにボランティアが入って、活動し始めることは困難だと感じた。
・今日の大川地区の様子を見る限り、長期戦になるのではと感じた。
・避難住民の精神面が気になった。体力的にも今後どんどんしんどくなっていく
のではと感じる。今後は、避難住民が「話す」ということで少しでも気が楽にな
れるような活動を展開していければと思う。
[19日(月)・松田報告(山口県山陽小野田市)]
「山陽災害ボランティアセンター」センター長(市社協事務局長)らは、自ら
「20分でも」と積極的に現場を見に行ったり、早い段階で地区社協に各戸訪問を
させたり、一番被害のひどい地域にある社協支所にセンター機能を置き「できる
だけセンターを開き続ける」というスタンスでおり、地元に密着したきめの細か
い対応に向けて尽力する姿がうかがえる。
松田は午前中は、独自に資機材を積み、地元ボランティアAさんと宇部のHさん
らとともに上流の集落を訪ねた。上流で困っているのは数軒で、ほとんど親戚ら
の手伝いが入っていた。たまたま一軒で近所の方が一名手伝いに入ったところ
だったので、資機材を提供するとともにそこに加わり、午前中は庭の片づけ作業
を行った。
午後、河口の集落に寄ろうとしたら、堤防の復旧作業が始まっており、その集落
を挟むように一般車両の通行止めが始まっていた。ボランティアセンターでもそ
の集落の立ち入りをガードマンに止められたという声があり、気になったので電
話をかけたところ、「今ボランティアさん10人が来たところ」というところだっ
たので一旦電話を切った。
センター長の話によると、今回ボランティアの受け入れが社協と行政の2ルート
になっており、行政ルートのボランティアがゴミ収集に加わっているとのこと。
その人たちがニーズ要請に関わらず各所を回っているようだ。
■現場で聞いた声
・暑いし疲れた。ボランティアを頼もうという気にもならないが、今日は隣の
 若い方も来てくれたし、あなたがたも来てくれたから思い切って片づけたい。
・昭和26年の大きな水害以来、最近は大きいのがなかったが、昨年、今年と
 2回水害が続いている。でも今年は集落で死にごとがでなくてよかった。(
娘さんを去年の7月に交通事故で亡くしたお母さん。葬式ばかりはいやよ、と
笑っておられました。)
■被災地の様子
・上流、河口ともに離れた集落も徐々に地域社協、行政の目が向き始めたが、
 今後は連日の作業による疲れが心配される。
・山陽小野田市内は12の校区に分かれているが、地域団体の呼びかけにより、
 他の校区から30名ほどの支援があった。センター長は今後もこのような
 地域団体に呼び掛けを続けて行く予定。
・行政の情報が一向に更新されないため、避難所の公表数が減らない。名目上
 開所はしているが、実際に利用している人はいない模様。
 ※まだ完全には確かめられていません。
■感想
・水害から5日、VC開設から3日経ち、8月末豪雨とは違う酸いたにおいを
 感じています。このにおいも被災者をいら立たせる一因だと思う。
 水が出ているといってもきれいではないので、衛生状態も悪くなっている。
・数軒ずつが被災している離れた集落に続けて声をかけていきたい(といっても
 地区社協の目は確実に届いている)
・今のところ、片づけ以後の動きはほとんどわからない。被災者のいらだちが
 募っているのも今なので、タイミングをみながら地区社協等を通じて
 「冷たいお茶(しかもペットボトルでない)」が出せるような場所が作れ
 ないか、社協さんとも相談してみたい。