新燃岳噴火災害について[第 13 報]

皆様
RSY事務局加藤です。
2月15日の活動を報告させていただきます。
今日は、降灰の被害が深刻な高原町狭野地区で、その住民でもありまちづくりNPOをされている方からの紹介で、狭野神社近くの公民館周辺での灰の除去作業を総勢10名で行った。途中他のボランティアの方も加わり、大人数だったにもかかわらず、なかなか作業は進まない。住民の方の声にもあった「途方もない作業」という言葉が身にしみる。雨で重くなった灰と、乾燥して舞う灰とが入り混じっている。作業をしていると、近くの住民の方が「実は私の方でもお願いしたいことがあるんだけど…」と声をかけてきた。あいにく私たちは午後から別の場所でお手伝いすることが決まっていたため、今日はそちらに行くことができなかった。こうして潜在するニーズがまだまだたくさんあると改めて感じた。
第7報でお伝えした灰の除去作業のお手伝いをしたお宅の男性は、今は自らがボランティアとして活動をされている。その方から「いつ帰るの?帰る前に一度顔見せてよ。


おとなりさんとも足湯は気持ちよかったと話てるよ」とお電話をいただいた。一度帰るけれども、また来ること、帰る前に会いに伺うことを伝えました。ここに来て出会った縁を大切にしたいと感じ、胸が熱くなった。
夜の避難所での足湯の準備を行っていると、お寺さんからの電話が入り「避難勧告全面解除」のニュースが流れたと伝えられた。とにかくいつも通り避難所へ向かうと、すごい数のメディアが来ていた。19時30分、避難勧告が継続していた27世帯73名の方を対象に避難勧告解除が伝えられ、3週間に及ぶ避難所生活が終わりを告げる。明日の午前10時閉鎖となる。20時から町長の挨拶が行われ、「安全宣言」ではなく、今後も噴石は予想されるため、外出の際に注意するようにと伝えられた。昨日の噴火で
も、小林市の方で噴石が降っている。安全になったから家に帰れるわけではない。昨日までの足湯で顔を合わせていた方は「もうさっさと帰ろう。まあ今は大丈夫だろう。夏に雨がたくさん降るのが心配だけど。」とこぼしながら荷物をまとめて避難所を後にしていた。すぐに逃げられる体制でいるという住民の方もいて、家に帰れてほっとしている半面、「本当に大丈夫か」という疑問も残っているようだ。事実として、明後日には雨の心配もされている。
お寺さんは、今後高齢者の方がどうやって避難するのか、次への準備・対策はできているのか、などの心配をしていた。また「みんな帰って行って、ニーズが見えなくなる。これでまた誰にも顧みられない生活に戻るのが心配。」とこぼしていた。
「あしたもくる?」と毎日顔を合わせていた小学生の女の子。足湯隊の学生とも仲良くなり、最後までほほえみ館の玄関で話をしていた。メディアのインタビューでは「足湯がなくなってさみしい」と。他にこどもが避難していなかったこともあって、連日足湯隊が到着すると走ってでてきて一緒に遊んでいた。「こどもも疲れる」とよく漏らしていた。
※ボランティア活動支援金にご協力ください!
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