新燃岳噴火災害について[第 20 報]

皆様
RSY事務局大谷です。
本日2月21日(月)の報告をさせていただきます。
■活動内容
10:00~12:00 瀬田尾民家訪問(19日に訪問したお宅) ビニールハウスの灰降ろ
し、道路、屋根の灰の除去(専門ボランティアを含む15名)
13:00~16:00 午前中の続き、足湯(3名)
17:00~17:30 デイサービスにて足湯打ち合わせ
21:00~22:30 ミーティング
■状況
・暑いぐらいの気温
■見たこと
<瀬田尾 Fさん宅にて>
・何年か前だが、噴火前に新燃岳に登られたそう。その時の写真を見せてくださっ
た。火口には、エメラルドグリーンの湖があり、山が青々としていて、つつじの花が
一面に咲いていた。
・ビニールハウスのつくりが180度で1つのハウスではなく、2,3個のハウスが連なっ
て1つのハウスになっている。そのため、連なっている箇所のくぼみに灰がたまって
いる。(そのくぼみの灰の除去作業をした。ハウスの上でバケツに灰を集める人と、
ハウスの下から、そのバケツを受け取る人が必要)
・ビニールハウスの長さが50mほどある。その1列で一輪車山盛り2台分の灰。


■聞いたこと
<瀬田尾 Fさん(80代女性)>
・初めての噴火の時は噴煙に影がかかって不気味だった。
・噴石は雨みたいだった。ボツボツ音がしてね。
・雨で灰が落ち着くまでは、あたり一面灰色。何も見えないよ。灰色の世界。スギの
木も全部灰色だった。
・1回目の噴石はパウダー状だった。2回目から粒子が粗い。パウダー状だったからビ
ニールハウスの上から下に灰を降ろすと舞ってしまってすごかった。
・(半透明の屋根があるところで、仕事をされている。日中は光が入ってくる)昼間
でも電気をつけてやっていた。
・赤い溶岩が噴き出ていて、それが雲を突き抜けていて、花火みたいだった。ただ見
ているしかできなかった。
・灰は家の中まで入って、雑巾で拭くと、拭いた跡がついた。何回も拭いた。
・(ビニールハウスで菊を育てていらっしゃる)切り花をしないといけない時期で、
でも灰も掃除しないといけないし本当に困っていた。灰の掃除ばかりしていて、何日
かビニールハウスに入れなかった。
・今火口は灰でうずまっているんじゃないかな。花もうずまっていると思う。新燃岳
また登りたいけどね。
・神様っているんやね。(ボランティアの人)神様だよ。舞い降りてきてくれたと
思ってる。
・灰で前が見えないから車の運転も命がけだよね。事故が起きてもおかしくない状態
だった。
・名古屋に住む姉が1週間お手伝いに来てくれた。たくさんの親戚が心配して電話を
くれる。
・(名古屋から来た事を伝えると)旦那さんの出身が愛知県で親戚が愛知県にたくさ
ん住んでいる。なんかつながっているのね。
・(足湯中)こんなこと人にしてもらったことない。気持ちいいね。
<瀬田尾 Fさんのご近所さん(40代女性)>
・1回目の噴火の後は、掃除しても掃除してもキリがなかった。ちょっと休憩して1時
間後には元の状態に戻っている。
・灰が舞っていた時は、車を運転すると、1m先の前の車のバックライトが見えな
かった。前にぶつかるのも怖いし、でも止まると後ろからの車がぶつかってしまう
し。
・新燃岳が春になるととっても緑になる。雪が降って新燃岳が白いなと思ってみてた
けど、その白が灰色になった。
<瀬田尾 Fさんとお話しされていた女性(80代)>
・この前の噴火(18日の噴火)は4日ぶりに起こった。また4日だもんね。(明日前
回の噴火から4日経つ。4日ぶりにまた噴火があるかもというニュアンスだった)
<瀬田尾 Mさん(80代女性)>
・噴火があったから、こういう出会いもあったね。
・避難所でおにぎりの炊き出しのお手伝いをしていた。
■気付いたこと、感じたこと
・たくさんのお話を聞かせていただき、また作業をされている姿を目にし、被災者の
方に何ができるだろう、灰の除去などの作業ももちろんだが、心に寄り添いたい、力
になりたいと思う気持ちが日に日に強くなる。深く、長く寄り添っていきたい。
・噴火前の新燃岳の写真を見せていただき、エメラルドグリーンの湖や一面のつつじ
が本当にきれいで、それが灰で埋もれてしまっていること、本来そんな綺麗な山から
今灰が出ていることが不思議で、悲しくて何とも言えない気持ちになった。いつか、
新燃岳に登りたいと思った。
・今日は暑いぐらいの気温だった。これが夏だったらと思うと、熱中症などもあると
思う。長期の支援が予測されるので、夏の熱中症対策なども、何か早めにできないも
のか。
・(とちぎVネット柴田氏)風向きが春に南から北になることは、県内では知られて
いること。そうであれば、風向きが変わる前に、火口の北側の小林市や、えびの市の
NPOやボランティア団体が、今できることはないだろうか。また、高原町や都城市
に支援に行っていれば、いつ、この時期に、何をするべきか学べるのではないか。
■明日の予定
・デイサービスにて足湯
・都城市社協訪問
※この報告書に対するご意見・ご要望をお聞かせください。活動の参考にさせていた
だき、それに対して、何らかのアクションを取りたいと考えています。
※ボランティア活動支援金にご協力ください!
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