新燃岳噴火災害について[第25報]

皆様
RSY事務局加藤です。
本日2月26日の活動報告をさせていただきます。
本日はみどり災害ボランティアネットワークの岡田氏ほか2名のボランティアの方と一緒に活動しましたので、その報告をさせていただきます。
○風に舞う灰
今日は昨日に続く晴天で、朝晩少し冷えるが、日中は日差しも強く暖かい。そのため空気が乾燥し、お寺の坊守さんがふと「今日は灰が舞うね~。」と言っていたとおりになった。また夕方近くからは、新燃岳の方の空からもくもくと煙が上がり、空が灰色で覆われた。明日の午後からは雨の予報がでていることも気になる。
○灰をかぶった白菜
お寺さんにお味噌やお野菜をくださるお宅を訪ねた。ちょうど歩道の掃除をされているところだった。立派な白菜が畑になっているのを見せていただいたが、すっかり灰がかぶってしまい、その上にビニールをかぶせていらっしゃった。「食べてくれる人がいるなら持って行って。」と言って大きな白菜を4つもいただいた。私たちにすれば、洗えばまったく気にならない。他にも原木の椎茸を栽培されており、その椎茸も灰がかぶったものを譲ってくださった。お寺さんと地域の方がしっかりつながっており、普段からこういった声かけができる関係があることは、外から来た身として、見ていて心があたたまる。


○狭野地区での灰の除去作業と足湯
狭野地区のお宅で灰の除去作業を行うことになり、いっぱいに溜まって水で重くなった雨どいの灰をすくい取る人、それを下で受け取る人、下で袋につめる人、など分担作業を行った。作業をしている途中、その近くにお住まいの女性からお話を聞いた。
灰がうっすら舞う中、外に布団を干していらっしゃったので声をかけたところ、「もうずっと干してないから我慢できなくて。今日は天気が良かったから干したの。よく叩いて入れないとね…」とおっしゃった。1カ月がたち、布団も洗濯物も外に干せない状態が続く。気温が上がり、家にいて窓を開けたくてもあけると灰が室内に入り、大変なことになる。
その方に足湯をさせていただいた。「今うちの地区は普段やってる地域の活動も全部ストップしてる。日常にはなかなか戻れないね。」「毎日毎日家の前の道路が気になるけど、また明日、また明日でずっと手がつけられない。」「義母が半年ぶりに退院
してくるからその前に掃除をしておきたいけど、家の中の食器棚の中まで灰が入って。やっとそれを片付けたから、まだ他に手が回らない。なんとか片づけておきたいんだけど。」などといった事を聞いた。1カ月が長くもあり、あっという間でもあり、なかなかやろうと思っていても作業が進まない、日常のことができない、疲れやストレスが溜まっている、という様子がうかがえた。足湯で「ぽかぽかするね。あったまる。」と少しほっとしていただけたようだった。
その近くにお住まいの女性は、私たちボランティアが作業していることを知ると「15時にお茶を飲みにきてちょうだい。」とおっしゃって、手作りのお菓子をご馳走してくださった。このお宅は新燃岳から7kmの地点で、噴火当時のお話の際には「眠れなかった。」とのことで避難生活でもストレスが溜まったそうだが、広いご自宅をその後少しずつ片付けて、とってもきれいにしていた。それでも「まだそこは手をつけていないの。」という部分もあり、まだ時間はかかるようだ。また、雨どいはすべて外し、「雨が降ると直接落ちるからすごい。噴火が収まったらまたつければいい。」とおっしゃっていた。
○噴火から1カ月
お寺の坊守さんの一言「この1カ月間、何をしてたか忘れた!」
それくらいの忙しさの中での生活だ。
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