新燃岳噴火災害について[第 29 報]

RSY事務局加藤です。
本日3月2日の活動報告をさせていただきます。
本日は、昨日に引き続き中越・KOBE足湯隊の頼政良太さんと青山学院大学の学生ボランティアと一緒に活動しました。青山学院大学の学生は9日まで活動予定です。
昨日、光明寺周辺で大学生が作業をしていたのを見たという住民の方がおり「それなら…」とニーズが上がり始めている。おそろいのジャンパーも目立っており、先生も町で「学生さん来てるんですってね」と声をかけられたそうだ。噂の広まり方がすごい。今日は役場に青学のOBの方もいらっしゃるとのことで、副町長とその他役場職員の方がお寺さんを訪ねていらした。ボランティアセンター閉鎖後初の役所、お寺および地元NPOの活動についての話合いの場がもたれた形だ。お寺さんからは、現在もニーズがあがってきていることもあり、今後も県外ボランティアの受け入れを行いながら、活動を続けていくことが語られた。
これまでの足湯についての話題にもふれていただき、青学の学生がいるということから、明日は役場でも足湯をさせていただくことになった。


今日の活動は、4つの班に分かれて行った。高原町内は、避難所の足湯から交流のある方のお宅とそのご近所、それからお寺さん周辺での足湯と除灰作業となった。
私が一緒に行動したのは、もうひとつの班で、山田町のお寺さんからご紹介いただいた降灰の被害が深刻な都城市の夏尾町のお宅だ。先日少しお手伝いしたところを継続してさせていただいた。
青学の学生6名と一緒に花壇や屋根から降ろしたまま山積みになったところを集中的におこなった。こちらのご婦人は「慣れんことして無理しないように…」と何度も顔を出してくださり、気遣ってくださった。作業を終えて帰るころには、先日初めてお会いしたときよりずっと表情があかるかったように感じて、こちらも笑顔をわけていただいた。
そのお宅のご近所も2軒紹介するということで、顔つなぎをしていただいた。すると「ボランティアはあたらないと思ってたから、業者に頼んで屋根は降ろしてもらった。」とおっしゃって、スレートの屋根がその作業中に崩れたままになっていた。そのスレートの屋根の上から灰を降ろすのに土嚢袋100袋以上を使ったという。また、2tトラックで30回近く運んだという話や、足が悪くて一輪車がおせず、灰が運べないでいる、などといった話もうかがった。
また「夫婦二人だったら何年かかるだろうかと思ってた。ボランティアがきてくれるんなら嬉しい。」とのこと。家の裏が斜面になっているところでは、人が一人通れた道が、大豆くらいの大きさの火山灰ですべて埋もれてしまっていた。そこを通っていたのに、今は通り抜けすることができないどころか、道があったことさえ言われないと気付かないような状態だった。大がかりな作業ではあるが、学生パワーと一緒になんとかご夫婦の生活が少しでも通常の状態に近づくようにしたいと感じた。明日から順番に2軒のお宅でお手伝いをさせていただく予定だ。
他の地区を回った学生さんからの報告では、住民の方との会話をしながら作業を進める中で、どうしてその作業が必要なのか、その方がどんな生活をしているからその場所をはやく片づけたいのか、など色々な気づきがあったようだった。「雨の日にそこに灰があると転んで危ないから」「じゃりは敷いておかないと雑草が生えて大変だから」など。あらためて、コミュニケーションをとりながら、被災者の方の声に耳を傾けながらの活動の大切さを感じた。
※ボランティア活動支援金にご協力ください!
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