新燃岳噴火災害について[第 30 報]

皆様
RSY事務局加藤です。
本日3月3日の活動報告をさせていただきます。
本日は、昨日に引き続き中越・KOBE足湯隊の頼政良太さんと青山学院大学の学生ボランティアと一緒に活動しました。
今日は冷たい風の吹く一日で、明日も冷える予想だ。夕方には中規模の噴火があり、空に噴煙が立ち上った。一気に南東へ流れて行き、高原のお寺からも空が暗い灰色になっていくのが見えた。
○高原町役場で足湯
今日は、役場のお昼休み時間に、職員の方を対象として青学の学生が足湯をさせていただいた。昼休みは自宅に帰られる方もいるとのことだったが、元気な学生らの呼びかけに館内アナウンスまで流れ、食事を済ませた職員の方々がロビーまできてくださった。
足湯コーナーでは、疲れた表情だった役場職員の方の顔にも笑顔が見られた。「いい気分です。」「眠ってしまいそう。」「手のマッサージが気持ちいい。いやーこれは家族には言えませんね!」など好評だった。また噴火当時のお話で「噴火3日後は役所の前も真っ白だった。今はきれいになったが、粒子が小さい灰はむしろ今の方がよく溜まる。机がザラザラ。」「火山灰の処理はとても辛くて、家族全員でしても大変だった。」や、「いつ噴火がおさまるかわからないから不安。」などといった疲れや不安がみえるお話をきいた。明日も引き続き足湯をさせていただくことになっている。


○その他の班の活動
ひとつの班は昨日からお邪魔している避難所で親しくなった方のお宅で作業の続きを行った。このご家族は夜になってお寺さんを訪ねてきてくださった。「学生さんが来てとても助かる。本当によくやってくれる。自分たちだけだったら、どんな時間がかかったか…。」とおっしゃり、差し入れをしてくださった。ご近所で他にも色々な方に声をかけ、ニーズとしてあげてくださっている。いつもお会いすると、小学校1年生の娘さんと元気にお話ししたり、ご夫婦で楽しくお話してくださるが、「…朝が起きられん。なんでだろうなあ…。」という不安そうな表情をされるので、とても気になる。娘さんはいつも元気いっぱいだが、お母さんは「娘は学校から帰っても同年代で遊ぶ相手がいない。今は同学年が6名。昔はこどもがたくさんいたんだけど…。かわいそうだよねぇ。」とつぶやかれた。
もうひとつの班は、別のお宅で窓ガラス、サッシの掃除のお手伝いもさせていただいた。窓を閉めていたにも関わらず、すごくたくさんの灰が室内に入ってしまっていた。「障子をあけると大変。ずっと閉じたままにしていたの。」とおっしゃって、そ~っと障子を開けてみせてくださった。窓を閉めていてこれだけ入るのかというのは、実際に目で見るとおどろく。汚れるからといって、古雑巾を使い捨て用に切って準備をしてくださっていた。
最後の班は、都城市・夏尾地区の一人暮らしの女性宅で山積みにされた灰の除去作業と、足湯をさせていただいた。学生の報告によると、足湯をする前と後だとその女性のリラックス度が全く違ったそうだ。他にも、「そこまでやらんでいいよ~」といわれたが、あきらかにその方の生活に困る範囲ではないかとボランティアが思ったとき、せめて通れるようにだけ、少しだけでも通りやすくしたい、でもご本人からは言葉としてはでないが、それが本心かもわからない、その時にどうしたらいいのかの判断が難しいと思う、などの意見がでていた。
○増え始めたニーズ
昨日から青学ボランティアの噂が広まり始め、お寺には徐々にニーズが集まり始めた。ホワイトボードに学生の班分け、一日のスケジュール、上がっているニーズを書き出すことにした。
青学生は行く先々で町の人から気軽に声をかけられる。”学生”には頼みやすいのかもしれない。
いくつかのニーズについて詳しいお話をお聴きしようとお電話すると、「実は…雨どいをお願いしたいんだけど、長い梯子がないからまだお願いができなくて…」と困った様子。こちらでも探してご連絡することをお伝えした。他にも道具がなくて、またはなんらかの事情で躊躇している人がいるかもしれないと思った。詳しく話を聞いてみなければ、どんなことで困っているのかはわからないと実感した。
※ボランティア活動支援金にご協力ください!
郵便振替00920-7-75997「震災がつなぐ全国ネットワーク」
通信欄に「新燃岳噴火災害」とご記入ください。