0715長野県南木曽町支援報告【第3報】

みなさま RSY事務局です。

私たちは7月12日より、長野県南木曽町への支援活動を実施しています。

 

現地では、近隣地域の助け合いを中心に復旧活動が進んでおり、『県外からのボランティアは受けない』が基本姿勢ですが、RSYは名古屋のボランティア活動資器材を提供したご縁を期に、平日のボランティア確保をサポートしています。

 

RSYの会員、又はRSYが加盟している、なごや災害ボランティア連絡会、三遠南信のネットワークからの協力を得て、『レスキュー南木曽応援隊』として、日々10名前後のボランティアが供給できるよう独自で調整を図っております。そのため現地への不要な問い合わせ等はなるべく控えて頂くようご配慮下さい。

 

(今週の『レスキュー南木曽応援隊』の活動予定)

・16日(水)RSYボランティアバス(20名)派遣、碧南防災ボランティア連絡会より5名派遣

・17日(木)なごや災害ボランティア連絡会より5名派遣、災害救援ボランティアせとより1名派遣

・18日(金)なごや災害ボランティア連絡会より3名派遣、恵那防災研究会(代表者・RSY会員)より10名派遣

 

★『レスキュー南木曽応援隊』 主体:特定非営利活動法人レスキューストックヤード 協力:なごや災害ボランティア連絡会/碧南防災ボランティア連絡会/恵那市防災研究会/災害救援ボランティアせと

 

本日の派遣メンバーより報告が届きましたので、お知らせいたします。

連日多くのボランティアが復旧作業に当たっており、被災地も活気があるようです。しかし、過去の災害では発災後、数か月以上たってから、「眠れない」「体がおかしい」「なんとなく調子が出ない」という訴えが増えました。

また、少しの雨にも恐怖や不安を感じるようになったとの声も聞かれています。昨年発生した静岡県西伊豆町の皆さんは、「水害当初はみんなが頑張っているからなかなか心の内を話せなかったけど、1年経ってようやくあの時のことを語れるようになった」とおっしゃっていました。

ボランティアセンター閉所=終息、という構図はまずあり得ません。一度水が入ったお宅は、畳入れ、家財道具の搬入など、数か月に渡り不便な生活が続きます。 自宅が再建できない方は、町営住宅での新しい生活も始まります。その過程を何とか乗り切れるよう、様々なおせっかいをやく人の存在が、過去の被災地ではとても重要な役割を果たしました。町内外問わず、地元が多様な力を活用することで、1日でも早く、一人ひとりの元気を早く取り戻せる日が来ることを願っています。

 

(ボランティア活動実数)

・登録者数:105名、稼働実数(午前99名・午後88名)※地元の高校生が20名参加

 

(住民・活動の様子)

敷地内の納屋の泥だしをお手伝いした。家の中は家族や気心知れたご近所の女性たちが掃除をされており、ゆったりとした雰囲気で作業をしておられた。プライベート空間はやはり「知っている人」に手伝ってもらった方が安心感があるのだろう。この地域はこれまで4度の大きな洪水に見舞われており、直近では5~6年前もあったそうだ。そのためか、住民の方の作業は手慣れたようにも見えた。近くの家は全壊しているが、「異変に気付き、これはすぐに逃げなければと感じ、早く行動をとったために命が助かった」と言っていた。ライフラインは徐々に復旧しているものの、断水地域はいまだにある。お風呂が使えない人達は役場に設置された仮設シャワーで済ませているようだ。

 

屋外の泥かきの依頼を受け、作業に入ったが、水の跡から床下にも入っている可能性が高いと考え、家主の了解を得て確認。6畳間の半分ぐらいに10センチほどの泥がたまっていた。家主も驚いた様子だったが、すぐに家具を運び出し床板をはがして処理をした。翌日不在になるということで、家主の意向が強く、十分乾かないまま消毒を噴霧し、床板を閉じてしまったため非常に心配。過去の水害では、あせって同様の処理をしたことで数か月後に床板の変形やクロスの歪み、悪臭、カビや害虫の発生などが起こっているため、家主が戻り次第再訪問し、きちんとした処理を勧める必要があると感じた。家主は高齢であったが、ボランティアがいることで「皆さんに助けて頂き、自分ばかりは休めない」と、随分作業を頑張っておられた。「今日だけではないので休んでいて下さい」と何度言っても頑張られていたので、田舎の方々の奥ゆかしさを感じると共に、後日お疲れがでるのではないかと心配だった。

 

ボラセンに支援の一環で、大量の氷をご支援頂いたため、冷たいおしぼりを作りボランティアに配布したところ、非常に喜ばれた。明日は被災宅に持参し、家の方や活動中のボランティアに配布することを相談中。床下の未処理や正しい処理方法の伝授なども兼ねて、丁寧に回ることができるとよいと思う。