みなさま
平成28年熊本地震において、RSYでは御船町を中心に活動を継続しています。
また、全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD準備会)では、熊本県内で活動するNPO団体と県、国らと共に頻繁に情報交換を行い、県内避難所の実態調査や環境改善、その他、支援の過不足を補い合うべく活動しています。以下、現地スタッフからの報告です。
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▼刈羽村より284㎏のお米が届きました
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2007年7月16日に発生した新潟県中越沖地震で、支援をさせて頂いた刈羽村の『刈羽村農業を推進する会』様より、かりっこ米(こしひかり)を提供して頂きました。
刈羽村は人口約5000人の小さな村で、中越地震・中越沖地震では震度6強の被害を受けています。家屋被害も多く、避難所や仮設住宅での生活も余儀なくされました。お米には「一日でも早く普通の生活に戻れることを遠方から皆が願っています」というメッセージが添えられていており、同じ痛みが分かるからこそ心に届く言葉を伝えて下さいました。
頂いたお米は、御船町の断水地域や山間集落など、支援が届きにくい環境にある皆さんに、順次お配りしています。受け取った瞬間に満面の笑みを見せて下さる方や、「遠くから心配してくれて嬉しい」と言いながら、近況を話始める方もおり、話のきっかけづくりとしても、一役買ってくれています。被災地と被災地を結ぶ心温まる交流が少しずつ育まれています。
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▼「これからの生活再建を考えるミニ相談会」を開催しています
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5月14日(土)~15日(日)にかけて、日本災害復興学会主催、御船町役場・JVOAD準備会・RSY協力のもと、ミニ相談会が開催されています。14日はいまだ断水が続く、玉虫住宅の皆さん12名が参加して下さいました。日本災害復興学会は、生活再建に向けた計画づくりの手助けとして、「被災したときに」という手引きを作成しました。被災された方々が避難生活から住宅を再建するまでの手順や、各段階での留意点、行政機関から受けられる支援などの概要について、過去に発生した災害を参考にしてまとめたものです。
当日は、公益社団法人「日本技術士会」より弁護士や建築・土木の専門家などにおいで頂き、住民の方の素朴な疑問について丁寧に答えて頂きました。
「自宅が半壊か一部損壊かはどう見分けるのか?り災証明書がなかなか発行されないので、次の手が打てず本当にもどかしい」「被害調査(り災証明書の根拠となる調査)は誰がどんな風に行うのか?」「家屋は一部損壊程度だが、宅地に亀裂が入っていたり擁壁が崩れている。受けられる支援はあるのか?」「住宅公社から斡旋された時は地盤は強く安全と言われたから安心して買った。それがこんな状況になり、私たちの気持ちを少しでも行政に分かって欲しい」など、多くの疑問・質問・意見が出されました。
その他、住宅の応急修理は半壊・大規模半壊の方が適応される(仮設住宅を利用しないことが条件)ことや、宅地危険度判定士の存在などにも触れられました。そこでは、被災者の生活再建の大きな力となる「被災者生活再建支援法」で該当するのは、全壊・大規模半壊のみとしつつも、半壊や一部損壊であっても受けられる支援の可能性について教えて下さいました。(修繕や備品購入時の領収書を全て保管し、納税の時期に提出することで所得税の控除を受けられる可能性があることなど)
住民の方からは、「厳しい状況だが、自分がどの被害に該当するのか、それによって何をしなければいけないのか少し先の見通しが立った」というコメントが寄せられました。
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▼住民の声
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・この家はね、主人が一から全部ひとりで作ったの。大工なの。もう85だけどね。それがこんなになってしまって。瓦屋根が落ちたから雨が全部家の中に入ってきて、天井は落ちてくるは、畳はダメになるは、クロスははがれてくるは全部ダメ。お仏壇も倒れたけど、真っ先に位牌は持って逃げたよ。やっぱりご先祖様が一番大事だから。倉庫では干ししいたけや干し納豆なんかも作ってたの。でもブルーシートが張れないから乾燥機も冷蔵庫もだめになっちゃう。子どもが来て「濡れたものは捨てろ」というんだけど、孫や子ども、私たちが賞を取った絵やトロフィーなんかどうしても捨てられなくてね。主人とは「もう50年も住めたんだから心残りはないよね」って言ってる。でも、主人はこの家をほどかずに残したいって。こんなに傷んでしまったけどね。今畑で仕事してるのよ。朝は5時から畑行って出荷して、日中は家の片付け。夜になったらバッタンキューよ。(80代・女性)→スタッフがりんごと野菜ジュースを差し入れすると「ありがとう。こんなにしてもらって。話ができて少しすっとした」と涙をながされた。
・妻を1年半前に亡くしました。家は全壊したので仮設住宅に入ろうと思っています。家に行って少しずつ片付けをするけど、妻の遺影や位牌がまだ取り出せていないんです。それが一番気がかりです。(80代・男性)
・このあたりの集落の人たちは我慢強いから、つらい・助けてほしいってなかなか言わないんだよ。だから話だけでも聞いてやって欲しい。だれかに今の気持ちを話すだけで、気持ちが軽くなると思うんだ。特に年寄りばかりだからね。暑い中申し訳ないけどお願いするよ。(60代・男性、地域の世話役)
・行政にはいろいろ要望を出しているんだけど、顔すら見せにこない。何を優先してどう動いているのかすら分からない。上(山間)の集落は見放されてるのかと思ってしまうよ。(60代・男性)
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▼スタッフ・RSYボランティアの活動状況
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・浦野(御船町支援・県内避難所改善/社会福祉士)/4月20日~5月8日、5月13日~
・松永(JVOAD準備会事務局支援)/4月20日~
・中西(御船町支援)/4月20日~5月9日、5月13日~
※栗田は週に2日間のペースで熊本入り。国・県・市町村との調整、JVOAD準備会事務局全体総括など
★JVOAD準備会・県内避難所改善チーム(RSY職能ボランティアチーム)
・神田夏美さん(看護師)/5月14日~17日