【報告】東海豪雨22年~語り継ぐ早朝の集い~

みなさま
お世話になります。RSY事務局です。
2000年9月11日から12日にかけて発生した「東海豪雨水害」から22年が経ちま
した。水害後から毎年、この時期に決壊場所となった1級河川庄内川の支流・
新川のふもとにある「あしわら公園」でメモリアルイベントが開催され、今年
も、RSYスタッフ・ボランティアが参加しました。
この企画は、「東海豪雨を語り継ぐ会」主催、共催に「おとつむぎネット」、
後援にRSYが関わっています。
この公園のある名古屋市西区あし原町は、2m近い浸水に被害に遭い、復興ま
でにとても長い時間を要しました。当時NPO法人化前だったRSYは、「震災
から学ぶボランティアネットの会」として、災害ボランティアセンターの運営
支援や、その後の中長期に渡る生活再建にも関わらせて頂きました。
「震災がつなぐ全国ネットワーク」メンバーはじめ、全国各地から沢山の方々
が応援に駆けつけて下さり、大きなサポートを頂いたことを今でも鮮明に思い
出します。
22年の流れの中で、被災者や支援者の高齢化は進み、地域の中では新住民の転
入も重なり、かつての被害を知らない住民も増えているといいます。そんな
中、「東海豪雨を語り継ぐ会」代表のIさんからは、「メモリアル企画の継続は、
災害を忘れない、復興の途上にいる被災地の方々へ想いを馳せる大切な時間に
なっている」という御挨拶がありました。
そして、企画の中盤には、水仙の花の球根を植栽する時間が設けられていまし
た。水害後の泥だらけの地面に、すっくと咲いた水仙の花。
この地域で被災したYさんが、その球根を大切に保管し、公園の片隅で22年間
育て続けてくれています。
「あの時は辛いことだらけで、何か没頭できるものが必要だった。球根を植
え、成長を見守り、見事に花を咲かせたときの喜びは言葉にできない。どれだ
け心が支えられたか分からない」と、22年経った今も、目に涙を浮かべながら
お話されました。そして、今年もみんなで、球根の植栽ができたことを心から
喜んでいらっしゃいました。
明日から、小松市へのボランティア第3陣の派遣が始まります。
「復興期の様々な苦楽を乗り越えた大切な水仙の球根を、ぜひ小松の皆さん
に届けて下さい。お花の力を借りて、少しでも明るい気持ちになってもらえ
れば嬉しい」と、Yさん、Iさんから宅して頂きましたので、お届けしたいと
思います。
RSYと長年のお付き合いのフリージャーナリスト・関口さんが2年前に執筆され
た当時を振り返る記事をご紹介します。
当日の様子が分かる内容になっていますので、ぜひご覧下さい。
★「東海豪雨」から20年 あのとき何が起きたのか? 都市型水害の恐怖と教訓
その他関連記事
★「水害は水が引いた後も大変」 知っておきたい被災者の経験