中越・ KOBE 足湯隊 レポート 13

RSY事務局・清野です。
被災地NGO協働センターから、 「中越・KOBE足湯隊」レポートが入りましたので、ご紹介します。
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       能登半島地震救援学生ネットワーク事務局
昨日、「4・11竏昼ル急!能登半島地震救援報告会」が行われ、50人の会場に60人近く集うという熱気あふれる会合になりました。会場カンパも31,342円集まりました。ありがとうございます。
 その内容については、近々報告させていただきますが、今回のレポートでは第2回足湯隊に参加された神戸学院大学ボランティア活動基金(VAF)の高橋瑞紀さんの感想をお届けします。
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はじめての足湯隊
神戸学院大学ボランティア活動基金(VAF)
高橋 瑞紀
 私は幸い震災を経験したことがありません。今までニュースや授業で震災について話を聞いても、他人事にしか思えませんでした。今回足湯隊に参加させていただいたのは、もちろん被災者の方たちが早く安心して生活を送れる日を願ってという気持ちもありましたが、被災地がどのような状況なのか、被災地NGO恊働センターがどのような活動をしているのかという、知りたいという気持ちが強かったからです。被災地や避難所に行くことが初めてだったので、今回参加して多くのことを学ぶことができました。
 失礼ですが、はじめは足湯をする意味がわかっていませんでした。被災者の方とコミュニケーションをとるためと教えていただいても、いまいち理解ができませんでした。足湯するなら、倒壊した家屋の片づけを手伝ったほうがこの状況を早く変えられると思っていました。しかし、重機を動かす技術を持っているわけでもなく、行政の知識もなく、医療の技術もなく、足湯をして被災者の方と上手に会話することすらできず、私にできることは何もないのではないかと思いました。


実際に活動してわかったことは、震災による被害の大きさでした。家は傾き帰れず、日々精神的にも体力的にも疲労を抱えている被災者の方々に会い、辛さがとても伝わってきました。また、足湯をしているときに大阪から来たことを言うと、「気の毒にねぇ」という言葉が返ってきました。戸惑いました。少しでも気を楽にしてもらおうと思って足湯をしに来たのに、逆に気を使わせてしまっている・・・来てはいけなかったのだろうか・・・。正直しんどっかたです。
 しかし、そのなかで最も印象に残っていることは、「名前覚えておくね」と言ってくださった方がいたことです。その方は、一人暮らしの70歳くらいの女性です。地震が起きたとき一人で怖かったこと、ストレスがたまっていること、数年前に亡くなったご主人のことをいつも想っていることなど、たくさん話してくれました。私にこういうことを話すことで、だいぶ気が楽になったし、一人で家の片づけをしているため疲れた体を足湯でほぐせて助かると言われました。
 「ありがとう」と言われたとき、私が誰かの役に立てたことに気づきとても嬉しくなりました。二日目にお会いしたとき、私の名前を覚えていてくれて、本当に嬉しかったです。何回も「ありがとうございました」と言いたくなりました。災害は突然起きて一瞬にして多くの物を破壊します。被害は大きく、復興に時間がかかり、町が復興しても人々の心の傷が癒えることはさらに難しいです。被災は決して他人事ではなく、いつ自分自身が被災者になってもおかしくありません。災害を防ぐことはできませんが、被害を小さくする努力、防災について学ぶことは日々大切だと思いました。
 
 今回この活動に参加して本当に良かったです。この経験を生かして生活していこうと思いました。